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子どものスマホや家電もヤバい! サイバー犯罪の脅威にルーター導入が有効なワケ

2017年01月31日 18時00分更新

文● 松野/ASCII

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 「自宅のあらゆる機器がセキュリティーを侵される」ような時代が、すぐそこまで迫っている。

 近年の一般家庭では、PCやスマホ、ゲーム機、スマート家電といったネットワークに接続する端末の増加により、無線LANを利用したホームネットワークの構築が進んできた。十数年前に比べれば生活は便利になったと言えるが、それを悪用するサイバー犯罪もまた増加・多様化の一途を辿っていることを忘れてはならないだろう。

 とはいえ、「セキュリティー対策は何をしたらいいのかよく分からない」という人が世の中に多いのも事実。前述のとおりネットワークに接続する端末も増えてきたため、デバイスごとに対策ソフトを買ったり、設定をしたりするのも手間がかかる。

 こうした問題の有効な解決策としてすすめたいのが、近年登場しつつある“セキュリティー機能を充実させた無線LANルーターの導入”だ。ルーター単体でデバイスやネットワークのセキュリティーを高められるのはもちろん、セキュリティー対策にかかるコストも安く済む可能性がある。特にデバイスを多く持っている人にメリットがあるのも注目したい点だ。

ネットワーク接続端末の増加と、子どものネット利用率増加が進む

 ネット犯罪やサイバー犯罪と一口に言っても、ネットワークへのハッキングによる不正サイトへの誘導や盗聴、マルウェアに感染したPCを利用する大規模なDDoS攻撃、SNSなどのコミュニティーサイトを悪用する詐欺など、その手口は実にさまざまだ。2017年に個人レベルで気を付けたいサイバー犯罪としては、2016年に被害件数が増えた『ランサムウェア』や『子どもの詐欺被害』が挙げられるだろう。

ランサムウェアに感染したPC画面の例。データにロックをかけ、徐々にファイルを消去していくことで危機感を煽り、身代金を払わせる
日本国内でのランサムウェア検出台数の推移(トレンドマイクロ調べ)

 ランサムウェアとは、相手のネットワーク内に不正侵入してデータを勝手に暗号化し、それを解除する見返りに金銭を要求する不正プログラムを指す。まだまだ聞き慣れないかもしれないが、ここ一年ほどで大流行しているのが大きな特徴だ。トレンドマイクロの調査によれば、2016年7~9月の国内におけるランサムウェア検出台数は約3万4200件で、これは前年同月比の24.4倍、過去最大の数値となる。ターゲットは個人・法人問わずで、日本を標的としたランサムウェアは今後も増加の兆候があるという。

スマートテレビにロックをかけられる事例も

 なにより厄介なのは、PCだけではなく、Android搭載のスマートフォンやスマート家電さえもが標的になる点だ。特に、ネットワーク機能やメール機能を求められる最近のスマート家電は、汎用OSをベースに開発される場合が多いにも関わらず、セキュリティー対策ソフトなどをインストールできないため、最新の脅威に対抗することが難しい。実際、昨年にはAndroid端末を狙うランサムウェア『Flocker』がスマートテレビをロックする事例が確認され、大きな話題となった。スマート家電の普及に伴い、より一層の注意が必要となるだろう。

小・中・高校生のネットワーク接続機器利用率とインターネット利用率(内閣府ホームページ『平成27年度 青少年のインターネット利用環境実態調査』より引用)
スマートフォンのとインターネット利用率(内閣府ホームページ『平成27年度 青少年のインターネット利用環境実態調査』より引用)

 また、デジタル端末の増加により、高校生までの子どもがデジタル端末に触れる機会が増え続けている点にも注意しなければならない。内閣府発表の『平成27年度 青少年のインターネット利用環境実態調査』によれば、小・中・高校生のネットワーク接続機器の利用率は91.5%。そのうちインターネット利用率は79.8%で、前年から約4%微増した。対象を小学生に限定しても、インターネット利用率は61.3%と半数を超えており、前年の53%から8%ほど上昇。スマートフォンの所持率も小・中・高全体で50%を超えており、前年から増加傾向にある。

コミュニティーサイトに起因する事件の被害児童の推移(警察庁ホームページ『平成28年上半期におけるコミュニティサイト等に起因する事犯の現状と対策について』より引用)

 学生はリテラシーや経験の不足によりサイバー犯罪の被害を受けやすいといわれるが、近年は特に、SNSやコミュニティーサイトを利用して子どもを狙う詐欺が増えてきた。警察庁発表の『平成28年上半期におけるコミュニティサイト等に起因する事犯の現状と対策について』によれば、コミュニティーサイトに起因する事件の被害児童は半年間で889人となり、過去最高となった。グラフの通り被害は年々増え、出会い系サイトの被害もあわせた被害児童数が過去最多だった昨年を、さらに上回る可能性も大きい。なお、被害の内訳は青少年保護育成条例違反が39%、児童ポルノが30%、児童買春が25%となっている。

 主な対策としては、有害サイトへのアクセスを自動的にブロックするフィルタリング機能の利用などが挙げられるが、上記の発表によれば被害児童の実に約87.7%がフィルタリング機能を利用していないという。インターネット利用に慣れていない若年層には詐欺の自己判断が難しいだけに、無用な被害にあわないよう、なるべく何らかのフィルタリングを利用しておきたいところだ。

 こうしたサイバー犯罪への対策として、セキュリティー対策ソフトの導入は確かに有効だ。しかし、それらはPCやスマホ、一部ゲーム機器といったプラットフォームを限定して提供されるため、現状スマート家電などのIoTデバイスには対応できない。また、セキュリティーソフトはライセンス数が決まっており、定期的に更新の料金がかかるため、端末が多くなればそれだけコストが増してしまう。なるべく導入したいところだが、あれこれ頭を悩ませた結果、対策が面倒になって何もしていない……なんてことになっては元も子もない。

 そこで、セキュリティー機能を強化した無線LANルーターの出番である。

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