このページの本文へ

高速/ノンプログラミング開発ツールとOSSデータベースの連携で柔軟なアプリ環境を提供

SoE領域のアプリ開発支援でキヤノンITSが富士通と協業

2017年01月24日 10時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は1月24日、顧客企業のSoE(Systems of Engagement)領域におけるシステム開発支援を目的とした富士通との協業開始を発表した。2月上旬より、富士通のデータベースとキヤノンITSのWebアプリケーション自動生成ツールを連携させたソリューションを提供していく。

キヤノンITSと富士通の連携ソリューション概要

 富士通では昨年11月より、オープンソースソフトウェア(OSS)の「PostgreSQL」をベースとして、より高いセキュリティや処理性能、信頼性を実現し、商用サポートを行うデータベースソフトウェア「FUJITSU Software Enterprise Postgres」を提供している。

 一方でキヤノンITSでは、GUIエディタや設計情報などを使い、ノンプログラミングでJavaベースのWebアプリケーションが開発できるツール「Web Performer」を提供し、企業のアジャイル開発を支援してきた。また、Web Performerを用いたアジャイル開発の取り組みを支援する、トレーニングやコンサルティングのサービスも提供している。

 Web Performerでは従来、企業基幹システム(SoR)におけるアプリケーション開発の高速化/アジャイル化を中心に提案してきたが、今回の協業では、富士通のEnterprise PostgresとキヤノンITSのWeb Performerを連携させることで、特にSoE領域における企業のシステム開発を支援していく。

 企業が新たに取り組むSoE領域のアプリケーション開発では、扱うデータ量や開発計画を事前に把握/策定することが難しく、柔軟かつ迅速に構築/再構築できるシステム環境が求められる。そのため、ライセンスなどの面で導入や拡張が柔軟にできるOSSデータベースが適しており、そこに商用サポートや機能強化を加えた富士通のEnterprise Postgresと連携することで、SoE領域におけるイノベーションを促す環境になると、キヤノンITSでは説明している。

従来型のSoRと新しいSoEのシステム要件の違い(キヤノンITS資料より)

 またEnterprise PostgresとWeb Performerは、いずれもサブスクリプションモデル(年額払い型)での利用が可能であり、新しいビジネスのスモールスタートにも適していると述べている。

 利用価格(税抜)は、富士通Enterprise Postgres Standard Editionが年額21万2000円/コア、Web Performerが年額120万円(初年度、2ライセンス)から。なおWeb Performerの買い切りライセンスは380万円(5ライセンス)。

カテゴリートップへ