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ポタフェス 2016 ― 第7回

最先端の試作機と新製品から垣間見る2017年の音

2016年末のポタフェスで感じた、ポータブルオーディオの現在位置

2016年12月29日 10時00分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

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新進気鋭の「AROMA」が実現した夢のDAC内蔵ポタアン

 AROMAは香港発のオーディオメーカーで、12ドライバーのBA型ユニバーサルIEM「Witch Girl 12」を発売したことで注目を集めた。

 しかし同社の最初の製品はポータブルヘッドフォンアンプ「A10」である。小型化による弱点とされている電源部に着目して、±15Vの電圧を供給する独自回路を設計。パワフルな音を実現した。A10は純粋なアナログ増幅アンプだったが、彼らが目指していたのはDSD11.2MHz(DSD256)、PCM384kHz/32bitに対応したポータブルDAC内蔵ヘッドフォンアンプ「Nebula N10」の製品化である。

「Nebula N10」は変換ケーブルで『iPhone 7 Plus』と接続可能

 これまで何度、試作機が展示されてきたが、今回はデザインも決定した最終版である。価格は未定だが発売は2017年初頭を予定する。

 「AROMA」らしく電源部にこだわった設計で、アナログ段とデジタル段で合計4個の独立した電源回路を搭載した。多段高性能リニアレギュレータを使い、電解コンデンサーなどにオーディオグレード部品を使っている。 出力はφ3.5mmアンバランスとφ2.5mmバランスに対応。3.5mmをラインアウトに使うと『Nebula N10』はUSB/DACとして働きアンプ段は自動的にシャットダウンする設計。DACアンプモードで8時間、DACモードで10時間、アンプモードで15時間駆動、充電時間は6時間である。

Micro-USBは入力用と充電用が独立
バランス&アンバランス出力、ライン入出力がある

 音はとてもパワフルで充電池で駆動するポタアンで鳴らしているとは到底思えない中低域の厚みがある。なめらかな音で音楽を楽しめるが、バランス接続にしてみると音場感が向上してハイレゾらしい空間も感じられる。また、さらにフォーカスが合って音が鮮明になることも分かった。これは傑作の予感がする。

リアルウッドを採用したウォームでなめらかな音のDAP

 DAPにはアルミやチタン合金、ドライカーボンなどのハイテク素材が使われることが多い。しかし、Echobox「The Explorer」はマホガニーやウォールナットの無垢材を削り込んで作ったボディにカラー液晶パネルが埋め込まれている。

Echobox「The Explorer」はAndroidOSで動く

 ボディー上部にダイヤル式のコントローラーがあり、液晶画面と逆側にすると携帯用酒容器のスキットルを模したデザインであることが分かる。非常にユニークな発想で、きっと日本人なら思い付いても製品化まで漕ぎつけないだろう。

 DACはバーブラウンのPCM1792を採用。PCM192kHz/24bit対応でDSD2.8MHzまで再生可能。出力は3.5mmステレオミニと丸型の光デジタルに対応予定。64GBの内蔵メモリーに加え256GBまでのmicroSDカード、Wi-FiとBluetooth対応。

左からメープル、マホガニー、ブラックウォールナット

 その音は見た目の予想を裏切らず、ウォームで厚みがあるもの。中低域はドッシリと安定しており、高域は解像度が高まってボーカルのニュアンスが分かる。ハイレゾ再生を考えると、粒立ちが良く、クッキリとコントラストのある音が好まれるが、「Explorer」の音は我が道を行く感じだ。聴き疲れがせずに音楽が楽しめるのでBGMを流すのにも適しているだろう。発売は2017年で価格は7万円弱ぐらいになりそうとのことだ。

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