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山根博士の海外モバイル通信第319回

アジア最後のフロンティア「ミヤンマー」における2016年スマホ事情

2016年12月10日 09時00分更新

文● 山根康宏 編集●ゆうこば

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モトローラも参入開始! ミヤンマーのスマホ事情がいまアツイ

 KDDIなどの海外キャリアの参入、そして4Gの開始と、アジア最後のフロンティアと言われたミヤンマーのスマホ事情が熱くなってきました。

 1年前は首都ネピドーを訪れ、街じゅうファーウェイだらけというレポートを書きましたが、あれから1年。今回はヤンゴンにある、ちょっと高級なショッピングモールで最新スマホ事情を探ってみました。

ファーウェイ不在の「ミヤンマープラザ」で
レノボとサムスン、オッポが健闘

ヤンゴンにあるショッピングモール「ミヤンマープラザ」

 ミヤンマープラザはヤンゴン国際空港とヤンゴン市内のちょうど中間あたりにある、外資系のショッピングモール。大きい吹き抜けの有るビルの中にはさまざまなお店が入っています。

 広告で目立つのは、地元通信キャリアとサムスン。ここを訪れるお客さんは、ヤンゴンでもちょっと所得が高いのかもしれませんね。

大きな吹き抜けにはキャリアとサムスンの広告

 さて、モールの中にはキャリアのお店が入っていますが、プリペイドSIMを買うことも可能。クレジットカードも利用できます。

 実はこのミヤンマープラザは、家電店などではほとんどカードが使えず、現金オンリーの取り扱い。隣がオフィスビルで銀行もあり、ATMから現金を引き出せるものの、ちょっと値段の高いスマホを買う時は要注意となります。思い切ってキャリアの店でスマホを買うのもありかもしれません。

キャリアのお店は3社ともはいっている。こちらはMPT

 そして、モールの中には家電店がいくつか入っています。スマホも各社のものを販売中。しかし、なぜか現地で人気の高いファーウェイ製品は売っていません。

 おそらくファーウェイのスマホなら、ヤンゴン市内のいたるところで売られているので、あえてここで売る必要性が無いのかもしれません。それくらいミヤンマーでのファーウェイの存在感は圧倒的なのです。

スマートフォンは大手メーカー品を中心に販売

 そんな中で結構力を入れて販売されているのがレノボの製品でした。レノボ傘下となったモトローラの製品も売られているのですが、レノボの端末は実機の展示も多数あり、価格も安めのものがあることからヤンゴンの人には人気。

 店員さんがすすめてきたモデルも「A6000」という、1年前のモデル。5型HD解像度(720×1280ドット)ディスプレーに、メモリー1GB、ストレージ8GB、800万画素カメラという、いまならエントリーより少し上のクラスの製品ですが、価格は99000チャット(約8600円)。

 これは、ミャンマーの低所得者の人の約1ヵ月分の給料に相当しますが、大手メーカーの製品ですし、安心感があります。

レノボのスマートフォンが多数売っている。やや古いモデルも多い1年前のA6000。月収レベルで買えるとあって、人気が高いとのこと

 一方、どの国へ行っても最も目立つ存在のサムスンはというと、ここミヤンマーではファーウェイの前に苦戦中。しかし、ミヤンマープラザの中には専用ショップもあり、がんばっています。それは品ぞろえを見てもよく分かるのです。

 ここヤンゴンでサムスンが一番推しているのは「Sシリーズ」でも「Aシリーズ」でもなく、ベーシックの「Jシリーズ」なんです。

 しかも、他の国でもなかなか見かけない、一番下のエントリーモデル「Galaxy J1」の小型版となる「Galaxy J1 mini」もラインアップにあるなど、低価格モデルの充実っぷりが光っています。

サムスンのお店にあるJシリーズの一覧表。J3以下の低価格機がずらり

 そして、「Galaxy Note 7」が発売前にグローバルで販売中止になったということもあり、昨年の「Galaxy Note 5」はいまも現役モデルとして販売されていました。

 80万チャット(約6万9600円)ですが、一番新しいNoteを求める人にはいいのかも。自分もちょっとお店で悩んでしまいました。

Galaxy Note 5は現行モデルとして販売中

 さて、これらのメジャーメーカーの間に入り込み、ファーウェイの人気を脅かしつつあるのがオッポ(OPPO)です。

 モデルは数機種しかありませんが、1600万画素のフロントカメラを武器に「どこでもセルフィーしようよ」とでも言いたげな地元芸能人を使った広告が大きな話題となっています。

じわりと人気を高めているオッポ。街中でも使っている人をよく見かけた

 最上位モデルの「F1s」は5.5型HD解像度(720×1280ドット)ディスプレーと、解像度を下げるかわりに、価格は26万9000チャット(約2万3400円)。ちょっとしたミドルレンジモデルよりもかなり安め。

 チップセットはMT6750(1.5GHz、オクタコア)に、メモリー3GB、ストレージ32GBですが、正面カメラは1600万画素と驚異的。ミヤンマーの若者の間では、このF1sを片手にセルフィーするのが流行しているとか。

低価格ながらも正面カメラを1600万画素にしたオッポの「F1s」

低価格モデルのないiPhoneとXperiaは苦戦中

 では、世界中で大人気のiPhoneの様子はどうでしょうか? ヤンゴンでもiPhoneユーザーは去年より増えているように思えますが、いかんせん価格が高め。

 「iPhone 5s」がまだ販売されており、16GB版が41万9000チャット(約3万6400円)。これならオッポのF1sのほうが高性能で低価格でしょう。

 iPhone 6sの32GB版となると、この倍以上の価格になります。iPhoneのブランド力が今後高まったとしても、より低価格で性能も高いモデルが各社から出ているとなると、高所得者層以外にユーザーを広げていくことは難しそうです。

イチオシはiPhone 5s。iPhoneブランドがまだまだ通用しないのがミヤンマー

 また、ミヤンマープラザにはソニーのお店もありますが、ここでスマホを見る人はわずかしかいません。

 テレビやカメラメーカーとしては、十分認知されていますが、スマホであるXperiaは低価格モデルが無いことからミヤンマーの人には手が出しにくく、ハイエンド主体のラインナップでは消費者の目をひきつけることは難しそう。ソニーとしては、まずテレビなどを売り込もうと考えているのでしょう。

ソニーストアもあるが、Xperiaシリーズは値札が貼っていない状況。お客さんの注目もいまひとつ

デジタルとグルメが同時に楽しめるミヤンマーへGO!

 モール内でスマホをぶらりと見たら、最後は最上階の奥にあるミヤンマー料理のファーストフード店へ。ほかのレストランは日系や韓国系など外資の店も多く、そこではクレジットカードも使えます。

 でも、せっかくヤンゴンに来たのだから地元料理を食べるのも悪くないでしょう。レジ前には写真付きのメニューもあって、指さしで注文可能。現金払いですが数百円もあれば食事にありつけます。

モール最上階のミヤンマーファーストフード店で地元料理を食べよう

 旅行や出張でヤンゴンを訪れたときは、ぜひこのミヤンマープラザへ立ち寄ってみてください。為替レートの関係か、ほかの東南アジア諸国よりもスマートフォンの価格は安めのものも多く見受けられました。

 なお、店によっては端末の価格もビルマ文字で書かれているので判別不能。でも、店員さんに声をかければ、フレンドリーに対応してくれますよ。ヤンゴンは掘り出し物のスマートフォンに出会えるかもしれない土地なのです。

ビルマ文字はなかなか難解。でも、お店巡りするだけでも楽しめる

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