「購入前」から相談可能、購入後の問い合わせ、修理相談も

24時間365日対応、mouseの「LINEでトークサポート」が画期的

文●鈴木誠史/ASCII

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マウスコンピューターが「LINEでトークサポート」説明会を開催。代表取締役社長 小松永門氏が登壇した

 “国内メーカー”らしさがうかがえる、新しいサポートのあり方だ。

 マウスコンピューターは12月5日、「LINEでトークサポート」に関する記者説明会を開催した。 2006年に開始した“24時間365日の電話サポート”をウリにする同社が、LINEで友達と連絡を取るような感覚で、手軽にサポートを受けられる新サービスに取り組む。

マウスコンピューターが新たに「LINEでトークサポート」の提供を開始した

 「LINEでトークサポート」は、コンセプター株式会社と共同で企画開発し、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社のLINEビジネスコネクト対応ソリューション「DialogOne」と連携したもの。

 「mouse LINE公式アカウント」を友だち登録すれば、トーク形式でカスタマーセンターに問い合わせが可能。2通りの形式があり、元から問い合わせが多い項目に対しFAQを用意した「自動サポートサービス」と、オペレーターと対話する「リアルタイムトークサービス」を用意する。このリアルタイムトークサービスでは、「購入前の製品に関する相談」から「購入後の問い合わせ」「修理についての問い合わせ」まで受け付ける。

 記者説明会では、サポートのデモを披露した。

「自動サポートサービス」では、選択肢を選んでいくことで内容に合ったFAQにたどり着ける

オペレーターとチャット形式で対話する「リアルタイムトークサービス」。PCのエラー表示など、画面の写真を撮って相手に見せることができる

 対処法が分からないようなエラーについて言葉で状況を説明するのは難しい。シンプルに写真で「こうなっている」と伝えられるのは、画期的といえるのではないだろうか。LINEという普段使うサービスで、なおかつ24時間365日対応してくれるというのは、いざというときの安心感につながる。

 嬉しいのは、サポート側があらかじめユーザー情報(使用するPCの構成や、前回の問い合わせ内容など)を把握してくれている点だ。専用ファンサイト「mouse fan」の会員登録が必要だが、「こういう構成のPCを使っているのだが」「前にも問い合わせたが」などを説明する手間が省けるのはありがたい。

システム全体の概要

分野ごとの専任オペレーターがいるが、オペレーターの切り替えはカスタマーセンター側で行なう

 筆者が便利だなと感じたのは、例えば「ユーザーが修理について聞いたあと、新しいPCを購入したいと質問した」といったケース。「購入前の相談」「購入後の相談」「修理相談」についてはそれぞれ専任のオペレーターがいるが、内容ごと別々に問い合わせる必要はない。トークの途中でも、オペレーターが切り替われるシステムを構築している。多少の待ち時間はあるようだが、“一度チャットを終わらせてからまた再開する”といったシステムとは異なり、どんな質問に対してもLINEのトーク画面のなかだけで完結するシステムとなっている。

 マウスコンピューター代表取締役社長 小松永門氏は、LINEでのサポート開始について「今まで(電話での問い合わせを)躊躇していた人が、もっと気軽に問い合わせられるようになる」との期待を語った。小松氏自身、電話やメール以上に、SNSでコミュニケーションを取ることがここ数年で圧倒的に増えたという。そこで、ユーザーにとってよりアクセスしやすいサポートの提供を決めた。

小松氏は「メディア別接触時間の構成比」の調査を引用。2006年と2016年を比べると、モバイル端末に触れる時間は約7倍に増加していることがわかる

 今後は、LINEスタンプの配布(12月20日から)などの施策を通じて「LINEでトークサポート」の利用者数増加を目指す。従来の方法に加えて新しいサポート体制を確立させることで、利便性の向上につなげる狙いだ。“国内生産”“平均96時間で修理完了”とともに、サポートの対応の速さや/気兼ねなく問い合わせられる点もマウスコンピューターの大きなウリとなりそうだ。

マウスコンピューター/G-Tune