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魅惑のXperia周辺機器 第30回

時計にしか見えないスマートウォッチ「wena wrist」:Xperia周辺機器

2016年12月04日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集●南田ゴウ

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 スマートフォンと接続して便利に使える「Android wear」搭載のスマートウォッチはたくさんありますが、せっかくXperiaに合わせるなら、見た目がカッコイイ製品が欲しくなるもの。

 ウォッチフェイスにさまざまな情報が表示されるスマートウォッチがとても便利なのはわかってはいるのですが、日常的に腕に付けるとなるとファッションの一部のようなもの、毎日身に付けたくなる時計が欲しいのです。

 そんな願いを叶えてくれたのが、ソニーの「wena wrist(ウェナ リスト)」です。パッと見はアナログ腕時計にしか見えない外観です。

 しかしその中身はスマートウォッチ。時計のバンドとなる部分にスマートフォンと連動して電話やメールの着信、SNSの更新を光と振動でお知らせする“通知機能”、歩数や消費カロリーなどが記録できる“ログ機能”、“電子マネー/おサイフケータイ”の3つの機能を備えてたハイテクガジェットなのです。

 筆者のようなガジェット好きからすると「もっといろんな機能モリモリのほうがいいのでは」とも思いますが、あれこれ欲張らず機能を絞ったおかげで日常使いで違和感がなく、シンプルに使いこなせます。

 「wena wrist」は2種類用意されています。シンプルな文字盤デザインの「Three Hands(スリーハンズ)」と、3つの小さなインダイヤルを搭載する「Chronograph(クロノグラフ)」です。

 それぞれにステンレス製の「Silver(シルバー)」と、 IP(イオンプレート)処理で表面にチタン化合物をコーティングを施して高硬度で傷のつきにくい「Premium Black(プレミアムブラック)」の2色があります。時計の顔とも言えるヘッド部分はシチズン製で、おもちゃっぽい雰囲気は一切ありません。

 ただし、今のところ文字盤が光る、情報を表示するといた凝った機能は備わっていません。あくまでもシンプルな時計というのがこのヘッド部分です。

 「wena wrist」の機能の心臓部となるテクノロジーは、すべてバンド部分に収まっています。このバックル部分に基盤やアンテナなどが収まっており、その隣の小さなコマ部分にバッテリーを収めているという驚きの構造です。

 バンドのパーツは当然金属なので「電波を通さないのでは?」と心配になりますが、FeliCa機能はバックル部分のスリットから利用でき、Bluetoothはバックル全体をアンテナとすることで通信できます。

 しかも、バンド部分は防水性能(IPX5/IPX7)もキチンとあり「時計として当たり前の使い勝手」と「テクノロジーの利便性」をユーザーが意識せずに享受できます。なんてステキなんでしょう。

 充電方法もイケてます。ガジェットを充電する際には本体のmicroUSB端子にケーブルを挿し込むのが定番ですが、「wena wrist」は付属の専用クリップでバックル部分を挟み込むだけで充電できます。バッテリーもフル充電でだいたい4~5日くらいは保つので、毎日充電が必要というストレスもありません。

 どうやって使うかというと、基本的にスマートフォンとBluetoothでペアリングをして使います。“ログ機能”は「wena wrist」のバンド部分内蔵のセンサーから情報を読み取り、歩数や消費カロリーをチェックできます。

 「wena wrist」対応アプリでは1日/1週間/1ヵ月/1年単位で歩数や歩行距離、消費カロリー、活動量と合わせて通知履歴もいっしょに時間軸で確認できます。

 便利な“通知機能”は、TwitterやFacebook、LINE、Gmail、電話などの通知をXperiaが受けるとバックル部分が振動し、スキマから7色のLEDでお知らせしてくれます。

 例えば、電話番号ごとに色を設定しておけば、誰からかかってきたかがLEDの色で判別できます。スマートウェアではおなじみの機能ですが、このゴツゴツした時計からバイブとカラーで通知してくれるところに萌えるのです!

 「wena wrist」は“電子マネー機能”も使えるのですが、ココだけは世の中のしがらみというか、オトナの事情でiPhone(iOS端末)でしか使えません。その理由は、電子マネーを利用できるアプリがフェリカネットワークス提供の「おサイフリンク アプリ」のみで、そのアプリがiOS版しかないからです。

 「なんて残念なんだ」とXperiaユーザーから悲鳴が上がりそうですが、裏技として「おサイフリンク」アプリを使って利用したい電子マネー(楽天Edy)の設定さえしてしまえば、その後はチャージも利用もどちらも使えるようになります。iPhoneがなくても“楽天Edy初期設定代行サービス(有料)付き”の「wena wrist」も用意されているので、こちらを手に入れれば最初から使えます。

 さて、実際にコンビニなどで楽天Edy決済を試してみましょう。手首の「wena wrist」をFeliCaリーダーにひょいとかざすだけで「ピコリン!」と決済できます。これがまた相当に気分がいいのです。

 「Apple Watchでもできる」と思われるでしょうが、すでに半年前から「wena wrist」ではこれが可能でした。くやしくて書いているわけではありませんよ! 見た目はあくまでもふつうの時計で、スマートウェアの役割も担いつつ日常にサラっと溶け込む感が、ものすごくツボにハマります。

 すっかりお気に入りの「wena wrist」ですが、限定のBEAMSコラボモデルが登場してしまいました。限定モデルは2種類ありますが、これがまたカッコいいのです。

 「買った後にこんなのを後出しするなんてずるい!」と駄々をこねたくもなりますが、「wena wrist」はヘッドとバンドが独立しています。そして、なんとヘッド部の単体販売もあるのです。

 つまり、バンド部分はそのままで欲しいヘッドが登場したらヘッドだけを買い替えられるのです。こうすると、もちろん本体を丸ごと買うよりもお安く手に入ります。ということは、次に新型バンドが出たらそれも購入し、そしてまた新しいヘッドが出たら……いや、深く考えるのはやめましょう。

 何はともあれ、魅力的なハードウェアとソフトウェアがっちり合体した「wena wrist」。Xperiaのパートナーとしてフル活用するのはいかがでしょうか。

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