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「Oracle CloudDay 福岡」ではオラクルのヨットチームも登壇

生産性はPOCOで上げる!不確実な時代のOracle Cloudの価値

2016年11月25日 10時00分更新

文● 大河原克行 編集●大谷イビサ

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日本オラクルは、2016年11月18日、福岡県福岡市のヒルトン福岡シーホークにおいて、「Oracle CloudDay 福岡」を開催した。今年9月に、米サンフランシスコで開催した「Oracle OpenWorld 2016」で発表したIaaSをはじめとした広範なクラウドサービスや、IoT、ビッグデータなどの最新トレンドについて紹介。10月に開催された「Oracle Cloud Days Tokyo 2016」をベースに、札幌、名古屋、大阪、福岡の全国4カ所で開催されるイベントの皮切りとなった。

トランプ氏当選、道路の陥没……不確実性の高い時代に向けて

 基調講演では、日本オラクルの杉原博茂社長兼CEOが、「Digital AIDとクラウドがもたらすビジネスの明日」をテーマに講演。まずは、安倍晋三首相が、米次期大統領のトランプ氏と会談したことに加えて、同日に、米オラクルのCEOであるサフラ・キャッツ氏とトランプ氏が会談したことを紹介。「なにが起こるかわからない。これから、世の中は劇的に変化していく」と切り出した。

日本オラクルの杉原博茂社長兼CEO

 杉原社長兼CEOは、常々、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の頭文字を取った「VUCA(ブーカ)の時代が訪れている」と発言しているが、今回の講演でもVUCAについて言及。トランプ米大統領の誕生のほか、福岡市内では道路が大規模に陥没したことなどにも触れながら、「この先がどうなるのかわからないという世界が来ていることを認識しておくべきだ」とした。

 さらに、日本オラクルは「POCO(The Power of Cloud by Oracle)」をスローガンに掲げていることを紹介。POCOという言葉を聞いたことがないという来場者に挙手を求めたところ、かなりの手があがっていたことに苦笑いしながら、「東京では、かなり浸透しはじめている」などとした。

オラクルはなぜクラウド参入が遅かったのか?

 一方で、日本オラクルは、九州は前年比4%の売上高成長を遂げたとしたものの、九州および沖縄の人口が2010年に比べて、14万人減少していること、4人に1人が65歳以上となっていることを示しながら、「少子高齢化対策と、産業活性化が必要。ITによる生産性向上が急務である。生産性を高めるために、人ができなかったことを、POCOで実現する。日本オラクルが目指しているのは、クラウドによる人員削減ではなく、生産性をあげることを推し進めていくことである。Digital Destructionではなく、Digital AIDが、日本オラクルが目指すところである」と切り出した。

九州の現状と課題

 続けて、徳島県那賀市での地方再生にOracle Cloudを採用したこと、山本 寛斎氏がフロデュース日本元気プロジェクト2016において、Oracle Social Cloudを採用し、Fashion Cloudという新たな提案を行なったことなどを、ビデオを通じて紹介。話題のピコ太郎の手振りをしながら、「オラクルと山本寛斎氏とは結びつかないが、これがくっつくと、Fashion Cloudになる」などとし、「むこうはピコ太郎だが、こちらはポコ太郎」と語り、会場を沸かした。

 続けて、トーマス・エジソンによって創業され、すでに138年の歴史を持つGEが、デジタル化によって未来を切り開いていることを指摘。GEデジタルでは、近い将来には、情報システムの70~75%がクラウドを移行させる目標を掲げていることを示しながら、「生産性を1%向上させると100兆円の価値があると言われている。UBERはクルマを1台も持っていない、Airbnbはホテルの部屋をひとつも持っていないが、これだけ成長しているのは、生産性が悪い環境を改善し、それを価値に変えた結果である」と語った。

生産性を1%上げれば100兆円の価値

 最後に、杉原社長は、「なぜ、オラクルなのか」と語り、「それは、オラクルは技術を持っているからである」と語ってみせた。

 「オラクルは、1979年からデータベース製品を市場に投入。その後、市場環境の変化にあわせて、技術と製品を進化させてきた。最新のORACLE DATABASE 12C R2は、クラウドファーストのデータベースである。小規模からエンタープライズまで活用できるデータベースでもある」とし、「AWSは2006年にはIaaSを発表した。また、1999年にセールスフォース・ドットコムがSaaSを提供している。それに対して、なぜ、オラクルはここまで遅かったのか。それは、30数年間のノウハウを入れなくてはいけないと考えたからである。オラクルは満を持してクラウドに舵を切り、フルスピードでクラウドに取り組んでいくことになる。そして、どんなデータでもサポートし、どんな開発言語を活用できるのがオラクルのクラウド。トータルコストやスピードについても、ぜひテストしてほしい。オラクルのIaaSは、10倍以上の性能を持ちながら、価格は10~20%も安くなる」とした。

Oracle DB進化の歴史とクラウド

 さらに、「あなたのクラウドは安心、安全か。クラウドには保険がかかっているのか」と問いかけ、「一度、クラウドに乗せたものの、なにかあったときに元に戻すことができるのか。たとえば、大切なワークロードをAWSに乗せたものの、それを元に戻すとすると、多くの費用がかかってしまう。そうした課題を回避できるのが保険という意味である。オラクルであれば、それが実現できる。クラウドでも、オンプレミスでも利用できる」と語った。

ヨットチーム「オラクルチームUSA」がデータドリブンな戦略を披露

 また、特別講演として、世界最高峰のヨットレース「アメリカズカップ」に参戦しているオラクルチームUSAのコメンテーターであるタッカー・トンプソン(Tucker Thompson)氏と、ゼネラルマネージャーであるグラント・シマー(Grant Simmer)氏が登場。「Extreme Performance with ORACLE TEAM USA」として、アメリカズカップにおいて、オラクルチームUSAが、センサーから収集するデータと、それを解析する技術を駆使して、チャンピオンとなった背景などについて説明した。

オラクルチームUSAのコメンテーターであるTucker Thompson氏(右)と、ゼネラルマネージャーであるGrant Simmer氏(左)

 オラクルチームUSAでは、1000個のセンサーを活用して、250GBのデータを収集。それらのデータをもとに、改善を加えたり、戦略を立案したりといったことに活用していることを紹介。オラクルの技術が、優勝に貢献していることを強調した。

 Oracle CloudDay 福岡の開催日を初日として、会場となったヒルトン福岡シーホークに隣接する地行浜エリアで、ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・ワールドシリーズ福岡大会が、20日までの3日間に渡って開催されており、それにあわせてチームが来日していた。

 なお、Oracle CloudDayは、11月24日にはヒルトン名古屋で、11月30日にはウェスティンホテル大阪で、12月7日には札幌パークホテルで開催される予定だ。

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