特徴的なキーボードの展開はスムーズだが
液晶の開閉角度とポインティングデバイスに不満も
さて、そのキーボードだが、実際に左右に分離したスライドアークキーボードを開いて連結するには、収納位置ではキーボードには軽くロックがかかっているので、両手で左右それぞれのキーボードをもって手前に引いて広げる感覚だ。
キーボードの拡張、合体に両手の補助が必要なことは多少のマイナスだが、液晶フタの開閉操作との連携がないがゆえに、キーボードの分離・合体はメカが簡単な分、比較的スムーズだ。
やって意味があるかは別にして、室内のちょっとした移動やオフィス間の移動ならキーボードを閉じることなく、液晶のフタを閉めてしまうことも可能だろう。
実際にキー入力をやっていて、気になったのは、昨今は180度以上開く液晶画面が普通の時代に、ポータブックは最大125度しか仰角が開かないことだった。
ポメラDM100でも150度近くまでは開くので、液晶面と眼の位置関係やキーボードの入力位置に細かくこだわる人なら、慣れるまではやや面倒かもしれない。
実際のキー入力には、左右に分割収納できるスライドアークキーボードの弊害はまったくないと言えるが、ごく普通の昨今のWindows 10 モバイルPCと比較して傑出したキータッチ感覚とも言えないだろう。個人的感覚で恐縮だが筆者の好みはポメラDM100の方だった。
大雑把な筆者はそれほど時間がかからずにポータブックの操作環境には慣れてしまったが、いまだに慣れないのは光学式のトラックポイント(フィンガーマウス)だった。
簡単に言えば、フィンガーマウスは、光学式マウスを逆さまにひっくり返して、指先がマウスパッドの役を演じるポインティングデバイスだ。
光学式フィンガーマウスは、筆者が一時期使っていたThinkPadタブレットにも採用されていたが、やはり慣れることなく、早々に他人に譲ってしまった。
人生でノートパソコンを使っている期間のほとんどがトラックポイントだったので、これは個人の特殊事情だろう。そんな筆者は早々にフィンガーマウスは諦めて、ごく普通のBluetoothマウスを併用している。
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