このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第19回

5万9800円の新製品

新エントリーモデルDrobo 5Cはお得感あり!

2016年12月02日 11時00分更新

文● 飯岡真志、編集 ●金子/ASCII.jp

提供: プリンストン

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Drobo 5Cの性能はどうか?

 筆者は、Droboシリーズの本質を「難しい話は抜きで大切なデータを保護できるストレージ」ととらえている。だから単純な性能比較にはあまり意味がないと思うが、同じエントリーモデルの前世代の製品であるDrobo(無印)との比較なら、おもしろいだろう。ということで、いつものようにベンチマークを取ってみた。

 CrystalDiskMark 4.0.3(64bit版)を利用し、シーケンシャル読み出し/書き込みの速度を測定した(データのサイズ、條件についてはCrystalDiskMarkのデフォルト値)。使用したHDDは、手元にあったSeagateのBarracuda 7200.12の容量1TBのモデル。単体でSATA接続した場合、読み書きともに110~120MB/sec程度の性能が出せるドライブだ。

 Droboシリーズの転送速度測定は、同じ条件下でもばらつきが大きいため、ここでは各条件のチャンピオンデータを紹介する。Drobo(無印)のデータは、「お手軽なうえにアップグレードパスもばっちりなDrobo(無印)」で測定した値を使用している。

Droboの転送速度(MB/sec)
条件Drobo(無印)Drobo 5C
読み出し/マルチスレッド151.9151.9
書き込み/マルチスレッド86.53144
読み出し/シングルスレッド70.6855.99
書き込み/シングルスレッド160.4216

 Drobo 5CとDrobo(無印)の各条件での比較結果は上の表のようになった。Drobo(無印)の場合は、HDDの台数増減に伴う傾向のようなものはなかったが、Drobo 5Cのほうで最高値が得られた条件は、「HDDを最初から5台搭載したフォーマット直後」であった。

 Droboと大容量/大量のファイルをやり取りした後は、データの転送が終わったあともDroboに搭載したHDDへのアクセスが起きており、HDD上のデータの再配置などさまざまな処理が行われているのが想像できる。

 フォーマット直後は、そのような処理が最も少ない状態であり、最高性能に近い値と思われる。実際には少ない台数のHDDで使い始めて、HDDを追加したり交換したりしていくわけで、使い続けていくうちに内部で行われる処理も増えていき、性能も低下していくことになるだろう。

 実際にWindowsマシンとDrobo 5Cを接続して使用している状況では、極端に性能が低下する局面もなく、必要にして十分な性能が出せていると言える。また、Drobo(無印)との比較では、書き込み性能に改善が見られた。Droboのように大容量のストレージは、主にデータを貯め込んでおくといった使われ方をすることも多く、書き込み性能が改善されていることは有用と言える。

Drobo 5Cは買い?

 Drobo 5Cは、DAS型のDroboの中では最も低価格なエントリーモデルという位置づけだが、専門知識を持たなくても、HDDの故障からデータを保護できるという本質的な特徴は、上位機種と同等だ。またエントリーモデルの前世代であるDrobo(無印)と比較して、わずかではあるが性能も向上し、さらに搭載できる3.5インチHDDが4台から5台に増えたこともあり、より長期にわたって快適に使い続けられることが期待できる。

 Drobo 5Cの価格については、米国での実売価格と他のDroboの国内販売価格からドル円レートを計算して「だいたい5万8,000円くらい?」と予想していたのだが、プリンストンの直販サイトやアマゾンで見ると5万9,800円(税込)となっていた。我ながら良い読みだと思う(笑)。

 Droboならではの「手間をかけずにデータ保護」が約6万円で手に入るのが、新エントリーモデルDrobo 5Cである。間近かに迫った冬ボーナス商戦に向けて、自宅マシンのストレージ強化を計画している方は、Drobo 5Cを検討してみてほしい。

NASモデルやサーバールーム向けモデルもラインアップ

 Droboシリーズには、家庭向けからサーバーとの接続に使うハイエンドストレージまで、多くの製品を用意している。ここでは、大企業の部門/中小企業から、家庭でも使える製品を紹介しよう(写真をクリックすると、メーカーページに飛びます)。

9月に登場したばかりの新モデル「Drobo 5Dt」。「Drobo 5D」の5ベイ搭載や64TB・4Kn HDD対応などはそのままに、インターフェイスのThunderboltが「Thunderbolt 2」の強化(USB 3.0も搭載)。また、標準でキャッシュ用SSDを搭載する

本連載で紹介している5ベイ搭載のNAS製品「Drobo 5N」。64TB・4Kn HDDに対応し、最新ファームウェアVer.3.5.6でリモートアクセス機能「DroboAccess」も利用可能になる

DroboAccessをはじめとするDroboAppsが利用できる、8ベイ搭載NASモデル「Drobo B810n」。Gigabit Ethernetポートを2基搭載し、複数のネットワークへの接続やリンクアグリゲーションが可能。4Kネイティブ(4Kn)HDDに対応しており、最大ボリュームサイズは64TBに達する。アクセス頻度の高いファイルを自動的にSSDへ配置し体感速度を向上させる「Antomated Data-Aware Tiering(自動最適配置機能)」も搭載だ

iSCSI SAN、冗長化電源などに対応し、12ベイを搭載する企業向けモデル「Drobo B1200i」

(提供:プリンストン)

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ