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コンパクトでも多機能な最新ミラーレス一眼3機種をレビュー 第1回

撮影後にピント調整ができる! パナソニック「LUMIX G8」をチェック

2016年10月31日 10時00分更新

文● 周防克弥

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ピント調整が撮影後にできる!
進化した「4K PHOTO」

「4K PHOTO」は、シャッターボタンを押している間の記録、スタートとストップで2回シャッターを押す間の記録、シャッターを押した前後1秒ずつの記録、の3種類からモードを選べる

4K PHOTOで撮影した画像はすべてを一括で保存可能(左)。もしくはフレーム単位で選んで保存できる(右)。フレームの選択はタッチ操作で簡単に選択できる

 LUMIXシリーズのほかの機種でも採用されている「4K PHOTO」は、簡単にいえば4K相当の記録解像度、約800万画素相当(3328×2496ドット)で動画を撮る感じで秒間30コマの連写を行ない、後からフレーム単位での静止画への書き出しを行なえる機能だ。

 これまでは、連続したフレームから好みのフレームを選んで書き出す必要があったが、G8では一括保存機能が追加され、PCに画像をコピーしてから選ぶことが可能になっている。

 また、同機能を利用した「フォーカスセレクト」モードでは、ピント位置をずらしながら高速に連写を行ない、後から好みの位置にピントが合っている画像を選ぶ機能も搭載された。撮影時にどこにピントを合わせたら効果的かを考える場合には効果的だろう。

 さらに、同機能を利用した「フォーカス合成」ではピントの位置の異なる画像を合成して深い被写界深度の画像を生成することが可能だ。マクロ撮影などではピントが浅くなりがちだが、背景までしっかりピントを合わせたい場合には便利だ。

 4K PHOTOを利用した機能にもうひとつ、「比較明合成」がある。これは明るい部分を選んで合成する機能で、打ち上げ花火などで複数の花火を1枚の画像の中に収める、といった撮影で便利だ。

 連続撮影した中から画像を選んで合成できるので、好みのイメージに近い仕上がりにできる。これらはいままでなら撮影するときに色々考えながら撮ったり、技術を求められることが多かった。しかし、本機では撮影モードの設定さえしっかりしておけば、後処理をカメラが自動的にしてくれるので、専用の知識がなくても本格的な写真が撮れる。

マルチアングルモニター&EVFを搭載
自由度の高い撮影スタイル

マルチアングルで可動する背面モニター。横に開いた状態からは上下さまざまなアングルに回転する

マルチアングルで可動する背面モニター。横に開いた状態からは上下さまざまなアングルに回転する

内蔵ストロボはファインダー側面のスライドスイッチでポップアップする。ガイドナンバーは約9.0

シャッターボタン周囲と背面側とで2つのコマンドダイヤルがあり、マニュアル操作がしやすい。モードダイヤルは大きめで操作性はいい

シャッターボタン周囲と背面側とで2つのコマンドダイヤルがあり、マニュアル操作がしやすい。モードダイヤルは大きめで操作性はいい

ドライブ系の切り替えは左手側のダイヤルで行なう。「4K PHOTO」もここで切り替える。ファインダー横を含めて多くのFnボタンを搭載するが、好みで設定を割り当て可能だ

ドライブ系の切り替えは左手側のダイヤルで行なう。「4K PHOTO」もここで切り替える。ファインダー横を含めて多くのFnボタンを搭載するが、好みで設定を割り当て可能だ

 アイレベルで構える一眼レフスタイルは、しっかりとカメラをホールディングできるので動きのある被写体でも安定してカメラを保持できる。また、周囲の明るさに影響されずにファインダーに集中できる。

 ここ最近のEVF採用機のブームでもあるが、EVF使用時でも背面モニターにタッチすることで、ピントを合わせたい位置の指定ができる点はとても便利だ。

 本格撮影が可能な一方で、マルチアングルで可動する背面モニターにより、コンデジのように自由なアングルで気軽な撮影もできる。ボディーがコンパクトなので苦にならず、高速なAF動作と協力な手ブレ補正は静止画から動画までさまざまな用途で活用できる。

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