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コンパクトでも多機能な最新ミラーレス一眼3機種をレビュー 第1回

撮影後にピント調整ができる! パナソニック「LUMIX G8」をチェック

2016年10月31日 10時00分更新

文● 周防克弥

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 9月にドイツのケルンで開催された「Photokina 2016」では、たくさんの魅力的なデジカメが発表され、日本での発売が待たれる所だ。

 本特集では、その中から注目度の高い最新のミラーレス一眼3機種をピックアップし、1機種ずつ詳しく紹介していく。

本特集で扱うデジカメ。左が「EOS M5」、右が「E-PL8」、奥が「DMC-G8」

本特集で扱うデジカメ。左が「EOS M5」、右が「E-PL8」、奥が「DMC-G8」

 今回は10月21日に発売されたパナソニック「LUMIX DMC-G8」、2回目は11月下旬に発売予定のオリンパス「E-PL8」、3回目はおなじく11月下旬発売予定のキヤノン「EOS M5」だ。

コントラストAFでも速い!
パナソニック「LUMIX G8」

本体サイズは幅128.4×奥行74.3×高さ89mm。バッテリーとメディア込の質量は約505g。写真に装着しているレンズは標準レンズキットに含まれる「LUMIX G VARIO 12-60mm」。レンズ装着状態での質量は約715g

本体サイズは幅128.4×奥行74.3×高さ89mm。バッテリーとメディア込の質量は約505g。写真に装着しているレンズは標準レンズキットに含まれる「LUMIX G VARIO 12-60mm」。レンズ装着状態での質量は約715g

本体サイズに比較して大きめのグリップが特徴的だ。また、ダイヤルやボタンは大きめで操作しやすい。左はズーム広角側、右は望遠側

インターフェースは左手側に集中している。ボディー本体の厚みは気にならないくらいだが、グリップは大きめ

背面モニターは静電容量式タッチパネル。3型で約104万画素。EVFは約236万画素の有機EL。ファインダー倍率は約1.48倍(35mm判換算で約0.74倍)と大きい。見た目の大きさはAPS-Cサイズ機よりも大きく感じるくらいで見やすく、実用性はかなり高く、ついEVFで撮影したくなるほどだ。マニュアルフォーカスへの切り替えもアイレベルで構えた状態で操作しやすい位置にある

背面モニターは静電容量式タッチパネル。3型で約104万画素。EVFは約236万画素の有機EL。ファインダー倍率は約1.48倍(35mm判換算で約0.74倍)と大きい。見た目の大きさはAPS-Cサイズ機よりも大きく感じるくらいで見やすく、実用性はかなり高く、ついEVFで撮影したくなるほどだ。マニュアルフォーカスへの切り替えもアイレベルで構えた状態で操作しやすい位置にある

 パナソニックのミラーレス一眼の中でも最古参となる「LUMIX G」シリーズ。その最新モデルが「DMC-G8(以下、G8)」だ。

 同社にはよりハイエンド向けの「GHシリーズ」もあるが、G8は汎用性が高く、スタンダートなミラーレス機となる。ボディーのみの実売価格は12万円前後となっている。

 マイクロフォーサーズ規格の撮像素子を採用し、薄く小さいボディーにEVFを内蔵。背面モニターを見ながらのコンデジスタイルでも、EVFを利用してのアイレベル撮影でも自由度の高い撮影が行なえる。

 有効画素数は約1600万画素でローパスフィルターレス。LUMIXシリーズにはより高画素の撮像素子を採用しているカメラもあるが、G8は従来モデルの「G7」と同じだ。

 最近のデジカメでは画素数は控えめな印象ではあるが、実用的には十分。むしろ実績のある撮像素子を採用していると考えたほうがいいだろう。

 組み合わされている画像処理エンジンはおなじみの「ヴィーナスエンジン」。モアレや偽色の低減処理や解像感や質感を維持したままノイズを抑える「マルチプロセスNR」の搭載や、回折現象の低減などの画像処理はもちろん、コントラストAFながらも240fpsで駆動し、動き続ける被写体に対しての高い追従性や被写体の検出能力の高さはこの画像処理エンジンあってことだ。

 ここ最近のミラーレス機では位相差検出方式とコントラスト検出方式のハイブリッドや切り替えによって高速なAFや追従性を実現している機種が多い。

 基本的な性能としてコントラスト検出方式よりも位相差検出方式のほうがAFが速いため、各社はミラーレス機に位相差検出方式を採用しているわけだが、G8のAF機能を体験してみると、コントラスト検出方式のままでも処理能力を強化することで十分にカバーできるのだと関心する。

 今回、キヤノンの「EOS M5」と一緒に持ち歩いて使う機会があったが、位相差検出方式を採用したM5に比べてAFが遅いと感じた場面はまったくなかった。

ボディー+レンズの手ブレ補正を
組み合わせた「Dual I.S.2」に対応

Fnボタンの割り当ては撮影時と再生時で個別に可能になっている

LUMIXユーザーには見慣れた画面インターフェース。2軸の電子水準器も備えている

LUMIXユーザーには見慣れた画面インターフェース。2軸の電子水準器も備えている

動画はフルHDはもちろん、4K動画の撮影にも対応している

動画はフルHDはもちろん、4K動画の撮影にも対応している

ブラケット撮影は露出だけでなく、ピント位置やホワイトバランスを変えて撮影できる。枚数やコマ数の設定も可能だ

電子シャッターとメカシャッターの切り替えを任意に行なうことも可能だ

電子シャッターとメカシャッターの切り替えを任意に行なうことも可能だ

 G8では従来モデルから手ブレ補正機能が大幅に強化されている。5軸対応のボディー内手ブレ補正は、シャッタースピード約5段分の効果が得られる。

 また、ボディー側の補正機構だけでなく、ボディー側で測定した情報を使ってレンズ側の手ブレ補正を連動させて制御する「Dual I.S.2」では、望遠撮影などの手ブレしやすい状況でもより高精度な補正機能が得られるようになった。

 静止画だけでなく、動画撮影時や「4K PHOTO」モード(後述)での撮影でも有効になっている点は動画撮影をする機会の多い人にはうれしい仕様だろう。

 なお、Dual I.S.2を利用するのは対応レンズが必要。現在のところ「LUMIX G VARIO 12-60mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S.」と「LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S.」が対応するほか、「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.」が2017年春にファームウェアアップデートで対応する予定だ。

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