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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」第133回

Apple Payが間も無く日本にもやってきます

2016年10月05日 19時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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 みなさんいかがお過ごしでしょうか。10月に入って初めての週明け。まだ冬でもないのに、バークレーは日曜、月曜と雨が降りました。9ヶ月ぶり。今年の夏場は乾燥していたので、湿度の高い気候がとても柔らかで心地よく感じるのは、日本人ならではなのかもしれません。

 ちなみに、雨模様の月曜日は、最低気温9度、最高気温15度。北カリフォルニアには秋がないという人もいますが、食べ物も景色も変わってきます。街路樹は紅葉し、落ち葉の絨毯を作りつつあります。自治体は一生懸命この大量の落ち葉を片付けます。そうしておかないと、雨の季節である冬に、排水溝が詰まって、家に水が侵入してきたりと、大変なことになりますので。

今回は今月中にも開始予定の日本でのApple Payについて。あと少しですね

Apple Pay、日本が最も快適な国になりそう

 筆者は米国のクレジットカード、銀行のデビットカードでApple Payを利用しています。スマートフォンやタブレットを決済端末に変えるSquareが、非接触決済に対応する新しいSquare Readerをリリースし、少しずつSquare導入店舗でもApple Payが利用できるようになりましたが、完全なカードレスには一向になりません。米国でも5ドル以下の少額決済では、カード利用を認めていない店舗も多いのです。

 Apple Payがスタートして3年目に入りますが、新しい決済サービスの普及は思いのほか遅く、筆者がバークレー周辺で普段よく行く店舗が10あったとしたら、Apple Payでの決済は1に満たないというのが現状です。

 その点で、Apple Payがこれから導入される日本の方が、より快適で、より多くの決済を担うサービスになることが確実だと考えています。

 10月下旬のiOS 10のアップデートをきっかけに開始予定の日本でのApple Payは、アプリやウェブブラウザを用いたオンライン決済については、すでに販売されてきたiPhone 6以降のスマートフォンやiPad Air 2などのタブレットで利用することができます。

 そして、店頭決済については、iPhone 7、iPhone 7 Plus、Apple Watch Series 2の日本国内販売モデルで利用できます。Appleが日本向けのデバイスにFeliCaを入れたことで、Suica/iD/QUICPayが導入されている店舗では利用可能になります。つまり、ほとんどすべてのコンビニやタクシー、駅で利用できるようになることを意味します。

日本のインフラの勝利

 FeliCaのおかげで、Appleは米国で苦しんでいる利用可能店舗数という問題を一挙に解決することができます。つまり、JR東日本などの鉄道各社や、ドコモやJCBといった以前からIC決済に取り組んできた企業によって作られてきた、日本のインフラの真価が発揮されることになるのです。

 今回のFeliCa搭載はAppleにとっては合理的な判断だったと思いますし、日本のインフラがiPhoneの仕様を変えたと言えます。意地の問題はさておき、日本人からすれば、スマートフォンでのモバイル決済の選択肢が広がったことは、素直に歓迎すべきことでしょう。

 ご存知のとおり、おサイフケータイでのSuicaはすでに10年来のサービスですし、それを引き継ぐAndroidスマートフォンでの利用も続いてきました。iPhoneはむしろ最後発での導入ということになります。しかし日本でコンスタントに6割程度の販売シェアを誇ってきたAppleがFeliCaを搭載することは、違う意味があるでしょう。

 iPhoneを選んできた人は、これまでおサイフケータイのサービスを放棄していたようなものなので、そうしたユーザーが、あるいは再び、モバイル決済に流れ込んでくることは、決済市場や決済サービスの競争を刺激し、新たなサービスやインフラを産んでいくことにつながると期待しているからです。

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