このページの本文へ

山根博士の海外モバイル通信 第309回

「Moto ZとMoto Modsはただの合体スマホでは無い」モトローラ社長に聞く新製品の魅力

2016年10月01日 10時00分更新

文● 山根康宏 編集●ゆうこば

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

モトローラ・モビリティ・ジャパンのダニー・アダモポーロス代表取締役社長

 モトローラから日本向けにハイスペックなSIMフリースマホ「Moto Z」と「Moto Z Play」が発表されました。この2機種は背面側にマグネットで固着できる外付けモジュール「Moto Mods」を装着できます。

 ギミック心にあふれる合体式スマホは、これまで数社が製品を出してきました。Moto Modsはそれらとどう違うのか、また日本ではどのように売り込んでいくのか? モトローラ・モビリティ・ジャパンの代表取締役社長、ダニー・アダモポーロス氏にお話をうかがいました。

──Moto ZシリーズとMoto Modsが日本でも発売されることになり、大変うれしく思います。さっそくですが、合体式スマホとも言えるMoto Zシリーズの魅力はどこにあるのでしょうか?

アダモポーロス氏:Moto Z、Moto Z Playは共に単体のスマートフォンとしても完成度が非常に高い点が最大のセールスポイントです。

 Moto Zはハイエンドスマートフォンとしては世界最薄の5.2ミリ(最薄部)の筐体の中に、高速CPUや高画質カメラを搭載しています。また、Moto Z Playは大容量のバッテリーを搭載します。どちらのモデルもそのままでも高性能なスマートフォンとして満足できる製品に仕上がっています。

SIMフリーモデルとしてMoto Z、Moto Z Playの2機種が発売になる

──そして、Moto Modsで機能を拡張することができる点も興味深い製品だと思います。バッテリーやスピーカーだけではなく、プロジェクターやカメラのモジュールも出すなど、なかなかおもしろい取り組みですね。海外での反応はいかがでしょうか?

アダモポーロス氏:アメリカやヨーロッパの一部の国では、すでにMoto ZシリーズとMoto Modsを販売しています。Moto Zシリーズ本体を買われたお客さんの、半数近くがMoto Modsを買ったという話を聞いています。

 ハッセルブラッドのカメラモジュール「Hasselblad True Zoom」はこれからの販売になりますが、すでに多くの注目を集めていただいています。

世界中で大きな話題を集めるHasselblad True Zoom。日本でも発売後は人気になるだろう

──合体式スマートフォンは、ほかのメーカーからも製品が出ていました。Moto ZとMoto Modsはそれらとどう違うのでしょう?

アダモポーロス氏:Moto ModはMoto Zの背面にマグネットで簡単に装着できます。しかも、位置がずれることもありません。そして、取り外しも簡単です。Moto Modsを取り付けるのに本体の一部のパーツを外す必要も無いのです。

 さらに、ベースとなるMoto Z、Moto Z Playのどちらのモデルも、先ほどお話ししたように単体でも高い性能を持っています。つまり、Moto Modsは本体の機能を補うものではなく、機能をさらに高めてくれるモジュールなのです。

単体でも高スペックのMoto Zシリーズ本体。Moto Modsを付けると機能がさらに強化される

──Moto ZやMoto Z Playを購入したら、Moto Modsもすべて欲しくなってしまいそうです。しかし、Moto Modsも合わせて買うと、価格が割高になるように感じてしまいます。Moto ZとMoto Modsのバンドルセットのようなものは提供されないのでしょうか?

アダモポーロス氏:販売の方は量販店など、販売チャンネルの方にお任せすることになると思います。セット販売なども行なわれることを期待しています。

ひとつだけではなく、すべて欲しくなるMoto Mods。本体セットや複数割引などに期待したい

──今後もMoto Mods対応スマートフォンは増えるのでしょうか? また、Moto Modsもほかの機能を持った製品が出てくるのでしょうか?

アダモポーロス氏:それは来年のお楽しみと言うことにしましょう(笑) もちろん、いろいろな開発は行なわれているでしょうから、まだまだ製品が出てくると思いますよ。

Moto ZとMoto Modsの投入は、モトローラの日本復活を大きく印象付ける

 9月27日に発表されたMoto ZとMoto Modsは、同日から予約もはじまっています。マグネットで簡単に装着できるMoto Modsは、これまでの合体式スマートフォンの概念を大きく変える製品になるでしょう。10月中旬の出荷を楽しみに待ちたいと思います。

山根康宏さんのオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰〜山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰〜山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

→ASCII倶楽部の詳細はこちらから!

カテゴリートップへ

この連載の記事

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ