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サーバー向けCPUや大容量DDR4メモリ搭載で「従来比8倍」のスピード、無償DR新機能も披露

10ギガポート標準搭載、ネットギア法人向け「ReadyNAS」新機種

2016年09月14日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 ネットギアジャパンは9月13日、ネットワークストレージ「ReadyNAS」新製品5機種の発表会を開催した。中小規模オフィス向けのデスクトップ型2機種、2Uラックマウント型3機種で、ユーザー数/同時接続数の多い環境でもパフォーマンスボトルネックの発生を防いでいるのが特徴。

デスクトップ型「ReadyNAS 626X」。フロントパネルやボタンも刷新された2Uラックマウント型「ReadyNAS 4312X」

 ReadyNASは、オフィス内のファイル共有やバックアップ、仮想サーバーのリモートドライブなどの用途に適したネットワークストレージ製品。搭載OS(ファームウェア)は全機種共通の「ReadyNAS OS」で、Windowsファイル共有(CIFS/SMB)、AFS、NFS、FTP/FTPs、HTTP/HTTPS、WebDAV、rsync、iSCSIの各プロトコルに対応。加えて自動RAID(X-RAID2)、回数無制限のスナップショット、アンチウイルスなど、「5段階のデータ保護機能」を標準で(追加費用なしで)提供している。

 今回発表された新機種では、複数の10ギガビットEthernet(10GbE)ポート(一部を除く)やインテルのサーバー向け最新プロセッサ、大容量DDR4 ECCメモリを標準搭載しており、従来機種比で最大8倍のパフォーマンスを実現した。

 デスクトップ型の「ReadyNAS 626X」「同 526X」は、いずれも6つのドライブベイ(3.5インチ SATA HDD)を備える製品。“Broadwell”アーキテクチャのサーバー向けCPU(クアッドコアXeon D-1521、デュアルコアPentium D-1508)、大容量DDR4メモリ(8GB、4GB)を備えており、リンクアグリゲーション可能な10GBASE-T×2ポートのトラフィックを高速に処理できる。想定同時接続ユーザー数は、626Xが最大160ユーザー、526Xが最大120ユーザー。

デスクトップ型「ReadyNAS 626X」と「同 526X」の比較

 ラックマウント型は「ReadyNAS 4312X」「同 4312S」「同 3312」の3機種。2Uサイズで12個のドライブベイを備えており、“Skylake”アーキテクチャのサーバー向けCPU(4312X/SはクアッドコアXeon E3-1245v5、3312はクアッドコアXeon E3-1225v5)、大容量メモリ(16GB、8GB)を搭載する。ネットワークインタフェースは、4312Xが10GBASE-T×2+1000BASE-T×4、4312Sが10G SFP+スロット×2+1000BASE-T×4、3312が1000BASE-T×4という違いがある。想定同時接続ユーザー数は、4312X/Sが最大160ユーザー、3312が最大120ユーザー。

ラックマウント型「ReadyNAS 3312」と「同 4312S」、「同 4312X」の比較

 なおデスクトップ型、ラックマウント型とも、メモリ容量は最大64GBまで拡張が可能。ヴイエムウェアの「VMware Ready」認定(vSphere ESXi 6.0)も取得しており、仮想化環境向けのリモートディスクとしても安心して利用できる。また、eSATAポート経由で外部拡張ユニットと接続することにより、デスクトップ型は最大11ドライブ(110TB)、ラックマウント型は最大60ドライブ(600TB)まで拡張することが可能だ。

 税抜価格(いずれも全ドライブ3TB構成の場合)は、ReadyNAS 626Xが64万円、526Xが52万円、4312Xが128万円、4312Sが124万円、3312が118万円。なお全機種で3TB/4TB/6TB構成の各モデルが用意されているほか、626Xと526Xはディスクレスモデル、3312は2TB×12ドライブ構成モデルもある。

中小企業も数年後には10ギガネットワーク化、NASのボトルネックを排除する

 発表会では米ネットギア SMBプロダクトマネジメント担当VPのリチャード・ヨンカー(Richard Jonker)氏は、従業員500名以下の中堅中小企業(SMB)市場における10GbE対応NASやスイッチのニーズについて説明した。

米ネットギア SMBプロダクトマネジメント担当VPのリチャード・ヨンカー(Richard Jonker)氏

 ネットワークストレージにアクセスするユーザー数の増加、バックアップ需要の増加、メディアファイルの増加などを背景として、SMB法人市場においても、より大容量スループットを持つストレージへのニーズが高まっている、とヨンカー氏は述べる。

 ネットギアは、すでにSMB向け10GbEスイッチ市場において85%のシェア(Infonetics Research調べ)を持つ。また同社調査では、75%のSMBが2017年末までに10GbEスイッチの導入意向を示しているという。だが、そうしてネットワークが高速化する一方で、これまではNASがパフォーマンスのボトルネックとなっていた。それを解消するのが、今回発表したReadyNASの新機種群というわけだ。

今年8月には10GBASE-T×8ポート搭載、税抜16万円の安価なアンマネージプラススイッチ「XS708E-200AJS」も発売した

 「シリコンバレーの当社ラボでReadyNAS新機種をテストした結果、10GbE×2のリンクアグリゲーションを使い、(実効スループットで)最大16ギガビット/秒を記録した。前世代の機種と価格帯は同じで、およそ8倍のスピードが出ている」(ヨンカー氏)

 さらにヨンカー氏は、競合他社のNASではいまだにAtom、ARM、Core i3といったPC向けのCPU、あるいは旧世代のサーバー向けCPUを採用しており、10GbEの処理スピードに対応するには「どれもパワー不足」であると指摘。その一方でReadyNASでは、SATAコントローラーを内蔵するBroadwell、Skylake世代のサーバー向け最新CPUを採用し、ハードウェア/OS全体の再設計も行うことで、パフォーマンスを大幅に向上したと説明した。

 なお、現在開発中の新機能として、ブロックレベルのレプリケーションを行う「ReadyDR」も披露された。現在提供されている「ReadyNAS Replicate」はファイル/フォルダのみ対応で、レプリケーション先も1台に限られるが、ReadyDRはiSCSI LUNのレプリケーションにも対応し、複数台へのレプリケーションが可能になるという。ReadyDRは、来月リリース予定のReadyNAS OS次期バージョンにおいて、無償で提供される。

遠隔レプリケーションの新機能「ReadyDR」は無償で提供される

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