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1万~2万円台前半の売れ筋価格帯に3モデル

デノン、7年ぶりイヤフォン新機種、ダイナミック型2基搭載の「AH-C820」など

2016年08月30日 09時00分更新

文● 小林 久 編集●ASCII

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AH-C820

 デノンは8月29日、ハイレゾ対応イヤフォン3製品を発表した。「AH-C820」「AH-C720」「AH-C620R」のモデル。価格はオープンプライス。実売価格は順に2万2000円前後(税抜)、1万5000円前後(税抜)、1万円前後(税抜)になる見込み。発売はAH-C720が先行して9月上旬。AH-C820とAH-C620Rが9月中旬。

 同じ直径11.5mmのダイナミックドライバーを使用しつつも派生モデルとして用途に合わせた展開を実施する。e☆イヤホン主催の“ポタフェス 2016”などで試作機を展示しており、来場者の感想を聴きながら調整を加えたという。

 まず中核モデルのAH-C720は、2009年発売のロングセラー機「AH-C710」の後継機として企画した7年ぶりの新製品。AH-C820はその上位機種で、直径11.5mmのダイナミックドライバーを片側2基搭載する。AH-C620は逆に本体を軽量化したエントリーモデルで、iPhone対応のマイク・リモコンも付けている。

ダブル・エアーコンプレッション・ドライバー

 AH-C820は、2基のダイナミックドライバーを向かい合わせに配置。両側の振動板で挟み込むように空気を動かす“ダブル・エアーコンプレッション・ドライバー”を採用している。振動板面積が実質2倍となるため、低域の量感や明瞭さを確保するのに有利となる。これまでもダイナミックドライバーを2基使用するイヤフォンはあったが、他社の場合、逆相接続(プッシュプル方式)で振幅を稼ぐため、振動板面積は1つぶんとなる。低音再生に加え、中高域の解像度に対しても有利だと説明している。

 2つのドライバーにはそれぞれ純度の高い銅(OFC)ケーブルを接続する。GNDが独立しており相互干渉が少ない。スピーカーでいうバイワイヤリング接続に近い効果が得られるという(デュアル・ダイレクトケーブル)。

振動板をスムーズに動かすための空気抜き。デュアル・アコースティック・オプティマイザー。

 ハウジングはアルミ合金とABSのハイブリッドで共振を最小限にしている。ドライバーをスムーズに動かすためのポート(空気抜き)は前方と後方の2ヵ所に配置する(デュアル・アコースティック・オプティマイザー)。イヤーチップはComply製の低反発メモリーフォーム(TX-500)となっている。単体で買ったら2~3000円するもので、コスト的な優位性もある。ケーブルを巻きとれるシリコン製のキャリングケースが付属する。

シリコンキャリングケースについて解説。巻き取れる。

内部構造

 インピーダンスは16Ω、感度は115dB/mW、周波数特性は4Hz~40kHz。重量は10.4g(ケーブル除く)。色はブラック1色。

AH-C720

AH-C620R

 AH-C720は直径11.5mmのドライバーが1基となる。ハウジングはアルミ合金とABS樹脂のハイブリッド筐体で同様。アコースティック・オプティマイザーによって、背後に空気抜きする。タッチノイズを低減するため、ハウジング内でケーブルを弾力性のあるシリコンで支える“ラジアル・カスケード・ダンパー”という仕組みを採用している。ケーブルを点接触に近い形で保持するため、タッチノイズを最低限に抑えられるという。

ダンパーを利用してタッチノイズを低減する(C720、C620R共通の特徴)

 インピーダンスは16Ω、感度は110dB/mW、周波数特性は5Hz~40kHz。重量は8.6g(ケーブル除く)。色はブラックとシルバーの2色。Comply製のイヤーピース(TX-400)やシリコン製のキャリングケースが付属。

 AH-C620Rも直径11.5mmのドライバーを採用。かつApple用のリモコンを搭載した機種。気軽にアウトドアに持って行ってもらいたいとする。AH-C720の特徴を継承しているが、アルミ素材は量を減らして軽量化したとのこと。

 インピーダンスは16Ω、感度は110dB/mW、周波数特性は6Hz~40kHz。重量は6.6g(ケーブル除く)。色はブラックとホワイトの2色。Comply製のイヤーピース(TX-400)やシリコン製のキャリングケースが付属する。

3モデルの比較

キャンペーンも実施

 なお発売を記念して、ハイレゾ配信を始めたばかりのレコチョクとコラボ。上限540円までのうたコードをプレゼントする。有効期限は3月31日でパッケージに同梱していく。

冒頭でD&Mホールディングスの取締役 中川圭史氏が登壇。2016年がデノン最初のヘッドフォンから50周年の節目になることなど、製品開発の意気込みについて紹介した。

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