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3D Xpointベースの爆速SSD

PC向けもデータセンター向けもあった!次世代ストレージ「Optane SSD」の進捗:IDF16

2016年08月19日 12時40分更新

文● ジサトライッペイ

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クライアントPC向けのOptane SSDの試作機。

 どもどもジサトライッペイです。サンフランシスコで開催したインテルの開発者会議「Intel Developer Forum 2016」(IDF16)では、数多くの新製品や新技術が披露されましたが、過去発表はあったもののまだ市場に製品が投入されていない製品も少なくありません。そんな製品の進捗状況を確認するのもIDFの醍醐味です。中でも僕が今最も気になっているのは、NANDに変わる新素材“3D XPoint”を採用した、次世代ストレージ「Optane SSD」です。

3D XpointはNANDよりも耐久性が高く、高速なのが特徴です。

3D NAND製造に注力し、Optaneは後回し?

 SSD市場では現在、立体積層(3Dスタック)の3D NANDの歩留まりを上げようと各社必死に設備投資しています。他社よりも少しでも多く積層し、歩留まりを上げればそのぶん容量あたりのコストが低くなるので、大容量SSDを低価格で販売できるからです。しかし、二次元のプレーナー型とは異なり、積層するごとに不良が出る確率は倍増するので、どこも歩留まりがなかなか上がらないのが現状です。

 インテルも今年の前半、巨額を投じてCPUのファブをまるまるこの3D NANDの工場に作り変えるほど、3D NANDはこの先お金になる分野だと考えています。しかしながらその一方で、歩留まりを上げるのは至難の業。どこも赤字でもいいからとにかく作りまくるといったチキンレースが行なわれているというわけです。先に歩留まりのいい低コストな3D NAND製造に行きついた者のみが勝者となれる世界なのです。

 しかし、インテルはその裏では“3D XPoint”というNANDに変わる新素材で現行のNANDよりもはるかに耐久性が高く、立体構造で容量も稼げる次世代ストレージ「Optane SSD」の開発にも乗り出しています。万が一、3D NANDで出遅れても、このOptane SSDが軌道に乗れば、高速さと耐久性が必要なデータセンター市場やハイエンドPC市場で優位性をアピールできる“切り札”だと僕は思っています。

 とはいえ、じゃあそのOptaneはどこで製造するのかというと、先に挙げた3D NAND製造工場なので、3D NANDの歩留まり競争が一区切りつくまでは、Optane SSDの本格製造には移行しないのではないかというのが僕の予想です。おそらくその工場以外でも製造自体はするのでしょうけど、実際のところ、発表当初は2016年に投入予定と聞いていましたが、まだ製品は市場にありません。IDF16ではデータセンター用とクライアントPC向けで試作機が展示されておりましたが、展示&説明スタッフに聞いても、いつ市場に投入するかは明言しませんでした。

Optane SSDはデスクトップ向けでPCI Express接続で使うことを想定されています。ということは現状でフォームファクターはまだHHHL(AIC)しか用意していないのでしょう。
クライアントPC向けOptane SSDのライブデモはOSがUbuntuでした。
展示ブースで流されていた動画では、大きな渦の3Dジオメトリーをレンダリングする時間の比較を紹介していました。
現行のSSD 750が35時間かかるところを、Optane SSDでは9時間。3.7倍速いとアピール。でも、この比較自体はCOMPUTEX2016でも紹介されていたような気がするので、Optaneのテスト自体が滞っている印象をもちました。実際はいろいろと進めているのでしょうけど……。
こちらはデータセンター市場向けのOptane SSDの試作機。
SSD DC P3600との比較でレイテンシーの少なさをアピール。

 と、市場投入が遅れているOptane SSDですが、ライブデモをするぐらいには開発が進んでいるわけですから、遅くとも来年の後半には本格投入とまではいかなくでも、何らかの形で市場には出るはず。座して待ちたいと思います。

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