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T教授の「戦略的衝動買い」 第387回

強風でもひっくり返らない! 6000円超のビニール傘を衝動買い

2016年07月13日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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万年筆サイズの高級ハイテク傘が登場するまでは、高価な傘は絶対に買わないと思っていたが、つい衝動買いしてしまったホワイトローズの「シンカテールクラシック」

万年筆サイズの高級ハイテク傘が登場するまでは、高価な傘は絶対に買わないと思っていたが、つい衝動買いしてしまったホワイトローズの「シンカテールクラシック」

ビニール傘が大事に扱われないのは
パーソナライゼーションの欠如が原因

 財務省通関統計による日本の傘の輸入本数は、2015年1年間でなんと1億3185万8100本。その中で長傘は、1億632万7234本。折りたたみ傘は2460万2232本、“その他”となっている得体の知れない傘らしきモノが92万8634本となっている。

 統計から見る限り、日本人は全員、平均的に、最低でも年に一本の傘を買ってることになる。

 ご想像通り輸入傘の90%以上は中国からで、おそらく長傘の半分近くは、コンビニなどで売られて、一時の雨をしのいだ後は、自宅のどこかに収納されてしまうビニール傘だと想像できる。

 筆者は、いつでもどこでも、「雨と傘が大嫌い」と公言しているにも関わらず、この半年だけでも、今回ご紹介する傘と、先々月に買った“ワインボトル風ケースに入った折りたたみ傘”、今年中には手に入るであろう“モータードライブの完全自動開閉の折りたたみ傘”の3本も買っていることになる。

 そして、日本人の平均像に近く、筆者が最もたくさん持っている傘はビニール傘だ。先ほど、シューズボックスと呼べるほど格好良くない玄関先の“下駄箱”を開けてみると、ビニール傘を4本も発見した。

 もしもの場合に備えて使った後に保管しておくのだが、その“もしもの場合の出番”が意外と少ないのもビニール傘の特徴だ。ダイソーやコンビニなどで100~500円で買えるビニール傘は、昨今、増え続ける傾向のゲリラ豪雨などもあって毎年その売上を伸ばしている。

 天気予報の精度が極めて向上し、ポケットに気象庁を入れて歩いてるような、高性能なスマホがあるのに、なぜか一時的にアウトドアで予想外に購入するビニール傘が売れている、というのは、実は大きな矛盾なのだ。

 雨予報が正確であれば、基本的に人は折り畳み傘を持ち、用意がないのに急に雨に降られるとコンビニのビニール傘を買う、というのが一般的な人の行動のはずだ。昨今の日本、実のところ、お天気予報がまったく当たっていないのか、信用されていないのか、そのどちらかでは? とついつい疑ってみたくなる状況だ。

 ちょっと暇だったので、筆者的に、ビニール傘の功罪や、なぜ自宅にビニール傘は溜まるのか?、なぜビニール傘に愛着が持てないのか? などといろいろ考えてみたが、満足な答は得られなかった。

 ただ、昨今はビニール傘を販売しているダイソーなどでも、ビニール傘の個性化や他人との識別などを目的にして、グリップカバーやデコ用の防水シールなどが、ビニール傘用のアクセサリーとして登場し、それなりの売れ行きと普及を果たしている

 このことから、ビニール傘が下駄箱に溜まる理由と愛着を持てない理由が「パーソナライゼーションの欠如」というところになんとなく辿り着いた。

 毎年、同じ見かけのビニール傘が数千万本も輸入され、その何倍もの数が各家庭の下駄箱や傘立てにストックしてる現状では、ビニール傘に個性を求めたり、マイ・ビニール傘といった愛着が湧くことは毛頭期待できないことに違いない。

 粗大ごみの日に、ヒモで結わえたビニール傘が何本も出てくる時代に、この家庭内ビニール傘過剰在庫の問題を解決するには、JRや私鉄の駅に“ビニール傘ドネーションスタンド”を作って、突然の雨の日はリサイクル利用するしかないが、これはこれでビニール傘を年間5000万本以上も輸入してる業者や販売してるお店の死活問題でもある。

 個人が管理すべき問題ではあるが、捨てたいと思う気持ちと、もったいないと思う気持ちの谷間に落っこちたらそこは下駄箱だったというのが現在の結論だろう。

 そんなビニール傘業界で、前述した“パーソナライゼーション”のベースとなるようなビニール傘を長年提供しているのがホワイトローズで、そのビニール傘を衝動買いしてしまった。

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