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日本各地のかっこいいスポットを愛でる!

核融合炉に行って、炉に飛び込んできた!

2016年07月23日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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 真空容器の仕組みは蛍光灯内部と同じだ。またその外部から過熱する機材は電子レンジに該当する。実際に蛍光灯を電子レンジに入れてみると点灯する映像を見たことはないだろうか(試すと蛍光灯の電極が破損するのでオススメしない)。

人が立つとサイズ感がわかる。写真の人物は、案内してくれたヘリカル研究部高密度プラズマ物理研究系・本島厳准教授

本島厳准教授にいろいろとお話をうかがった。その様子は後日掲載予定の動画をお楽しみに!

取材時はクリーンルームウェアを装備してとなった

真空排気装置から内部に入るコースだった

男の子が無条件に好きそうな真空排気装置

内部での移動は、写真のように超伝導コイルを跨いでだった

 ともあれ、このなんだかかっこいい真空容器内で、水素ガスをプラズマ化させて、ターゲット温度・密度への到達、プラズマ持続時間の延長を目指している。現在の達成値と目標値は次の通り。

 核融合原型炉のターゲットは1ccあたり100兆個以上の密度をもつプラズマの温度を1億2000万度以上、プラズマ持続時間1年。これまでの実験では、9400万度、1200兆個(300万度時)、プラズマ持続時間54分を達成している。さらなるプラズマの高性能化が現在進められている。

ステンレス保護板。保護板はステンレスからできている。真空容器をプラズマによる熱から守るためにこの板を使用している。厚みが約1cmで重さは1kg程度。表側はステンレスだが、裏側はプラズマにより温められた板を冷めやすくするために熱の伝わりやすい銅になっている

カーボン製の保護板もあった。スペースシャトルの耐熱パネルと同等の性能のカーボンが使われている。なにやら模様が生じているが、これはプラズマが走った跡なのだそうだ

曲線美が大変よろしい

写真右にあるダクトのようなものは、イオンサイクロトロン共鳴加熱装置

超伝導コイルの冷却をコントロールするバルブボックス。とてもイイ

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