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月刊 格安SIM王 第18回

赤ROMってどこで判別すればいい? 今オススメの1台は?

格安SIMのスマホ調達は中古が良い理由! 中古購入Q&A

2016年07月22日 11時00分更新

文● 正田拓也 編集●ASCII.jp

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 格安SIMといえば最近は端末セット販売が巷を賑わせており、やっと本格的なSIMフリー機の時代がやってきたような気もする。しかし何と言っても、格安SIM登場時から端末の調達方法の定番は、キャリア端末の中古スマホ購入だ。SIMフリー機が百花繚乱の今だからこそ、あらためて注目してみたい。

意外!? 格安SIMはSIMフリー機でなくても使える!

 まず基本的な事項から。SIMロックやSIMフリーという単語だが、端末側から見て、仕様として“使えるSIMが限定されていること”を「SIMロック」という。たとえば、ドコモ印の端末にはドコモ印のSIMしか使えないという具合だ。

 一方、そのSIMロックを解除する(もしくは元々ロックがかかっていない)ことで、どんなSIMでも対応周波数などが合っていれば使える端末を「SIMフリー」や「SIMロックフリー」と呼ぶ。

いろいろな中古ショップが存在する

 なお、SIMロックされたスマホは必ずしも同じ通信事業者のSIMしか使えないというわけではない。たとえばドコモ印の付いた端末であれば、ドコモのネットワークを使った格安SIMサービス全般で使える。auは技術的方式の違いとSIMロックが入り混じっており少々複雑だが、やはりSIMフリーでなくても使えるケースがある。

 要するに格安SIMは、条件が揃っていればSIMフリー機でなくても利用できる。3大キャリアの端末も2015年5月以降登場の端末であればすべてSIMロックを解除することができるのだが、それすら必要ない。

 具体的には、ドコモ印の付いた端末であれば、ドコモのネットワークを使った格安SIMでほぼ使える。具体的にはmineoのDプランが該当する。すべての機種が完全に使えるかというと、技術的な仕様違いや相性のような問題でごく一部の機種は使えないのだが、ほとんど気にする必要はないほど少ない。それでも万全を来すならばmineoをはじめ格安SIM事業者が公開している動作確認機種を確認しよう。

 一方、au印の付いた端末は最近、ややこしくなっている。mineoのAプランでそのまま使えるのは、VoLTE以前のLTE対応端末に限られる。VoLTE化された端末、具体的にはSOV33など記号の最後が「V」の機種は、SIMロック解除してSIMフリー化したうえで、mineoの場合ならAプランのVoLTE仕様のSIMを申し込む必要がある。また、iPhone/iPadは一部の旧機種で制限があるので、mineoの動作確認表をチェックしてほしい。

 そして、これがじつは最も重要なことだが、必ずSIMの物理サイズを合わせよう。これまでに国内ではmini(標準と言われることもある)、micro、nanoの3種類のSIMが出回っており、最近の端末ではほとんどがnano SIMとなっている。使いたい端末に挿入できるSIMのサイズと、格安SIMのサイズは必ず合致させることが必要だ。なお昨今では、大きさを揃えるアダプターが1000円以下で出回っている。

国内で出回っているものはmini、micro、nanoが大半。最近はnano優勢だ

中古機購入の際に注意するのは「赤ROM」や「△判定」

識別番号(IMEI)は、昔は電池パックを外した場所にあったが、現在は端末の設定画面から表示させることが一般的だ

 続いて中古購入時に問題となるのが「赤ROM」。

 赤という表現から想像できる通り、使えない端末を示している。たとえば端末をローンで購入しておきながら支払いが滞り、事業者が「ネットワーク利用制限携帯電話」として、その端末の接続を拒否している状態。また、盗難された端末などに対して事業者が接続を拒否している状態。

 上記のような端末が赤ROMと言われている。これは通信事業者が解除しなければ接続できないままなので、SIMフリー化していれば遠い外国の無関係な通信事業者で使える可能性はあるが、まともに使えない端末であることに変わりはない。

 中古品を買うということは、赤ROMのように端末の前歴が問題になることがあることを覚えておこう。

 対になる「白ROM」という言葉のほうは聞いたことがある人も多いと思うが、これは元々、SIMカードを使っていない時代に、本体に電話番号が書き込まれていない状態を指す言葉だった。

 では、具体的にどう判別すればいいかというと、通信事業者のウェブサイトで簡単にチェックできる。携帯電話には個別に識別番号が振られており、その番号をウェブサイトに入力することで○、△、×で表示されることから「○判定」「△判定」といった用語も生まれている。ちなみに×判定はまさに赤ROMの状態で、当然使うことはできない。

 各キャリアのネットワーク利用制限携帯電話の判定サイトは下記の通り。
NTTドコモ
au
ソフトバンク

IMEIなど識別番号を入れると「○△×」のいずれかが表示される

 中古ショップでは「△判定」と謳われて販売されるスマートフォンもある。これはローンの支払いが終わってないなどの状態で、最初の購入者による今後の支払い状況によっては「×判定」に変化する可能性がある。価格は安いが非常にリスキーな端末であることはよく覚えておいてほしい。なお、一度「○判定」になっていれば、基本的には自分で問題を起こさなければ大丈夫だ。

 もし心配ならば、購入の際にこういった赤ROMなどの問題に対して保証をしてくれる店舗で購入する選択もある。

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