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「SDIは最注力プロダクト」HCIアプライアンスの大幅拡充、販売パートナーも拡充

レノボ、SDSなど新製品大量投入でデータセンター事業を強化

2016年06月28日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 レノボ・ジャパンは6月28日、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品「Converged HXシリーズ」のラインアップ拡充や、ソフトウェア定義ストレージ(SDS)新製品「StorSelect DXシリーズ」の発売など、データセンター関連製品のポートフォリオを大幅に強化した。

 発表会ではレノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 事業本部長の上原宏氏、同事業本部 DCG製品本部 本部長の武田香代子氏が、新製品の特徴やポートフォリオ強化の戦略的背景を説明した。

レノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 事業本部長の上原宏氏

レノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 DCG製品本部 本部長の武田香代子氏

Nutanixアプライアンス「Converged HXシリーズ」は業界最大級の品揃えに

 今年1月から国内販売を開始したConverged HXシリーズは、ニュータニックス(Nutanix)のソフトウェアを搭載したHCIアプライアンス製品だ。

 今回はまず、1月に発表された3モデルがインテルの最新Xeon E5-2600 v4世代プロセッサを搭載し、HX3310/5510/7510という3つの新モデルとして発売された。なお、現行製品はすべて2Uサイズだったが、新しいHX3310は1Uサイズ。これらのモデルは発表同日から販売を開始する。

現行モデル(HX3500/5500/7500)と、Xeon E5-2600 v4プロセッサを搭載する新モデル(HX3310/5510/7510)。搭載コア数が増え、現行製品比で性能が最大44%アップしている

 加えて、多様なワークロードに対応するために、ハードウェア構成に特徴を持たせた新モデルを順次投入していくという今後のロードマップ(開発意向表明)も明らかにした。現行シリーズの拡張版として、オールフラッシュ(SSD)搭載モデル、ストレージ容量の拡張モデル、グラフィクス能力を強化するGPU搭載モデルなどが投入される。加えて、低価格な「Nutanix Xpress」を採用した中小企業(SMB)やリモート/ブランチオフィス向けのHCI新製品、HX1000/2000シリーズも投入予定だ。ただし、具体的なスケジュールは公表されていない。

 レノボでは、こうした新モデルの投入によってConverged HXシリーズが「Nutanixアプライアンス製品群として業界最大級のラインアップに拡大する」としている。

Converged HXシリーズでは、今後もさらに多様なハードウェア構成のモデルを追加していく。SMB向けの低価格モデルも投入予定

レノボ初のSDSアプライアンス「Lenovo Storage DXシリーズ」を投入

 レノボでは初となるSDSアプライアンス、Storage DXシリーズの開発意向表明も発表された。具体的には、ネクセンタ(nexenta)のソフトウェアを搭載しブロック/ファイルアクセスが可能なユニファイドSDSの「Storage DX8200N」と、クラウディアン(CLOUDIAN)のソフトウェアを搭載しAmazon S3 API完全準拠のオブジェクトアクセスが可能な「Storage DX8200C」の2モデルがラインアップされている。

 これらのアプライアンスは、レノボのISVパートナープログラム「StorSelect」を通じて実現したもの。SDSソフトウェアの事前検証済み/インストール済みでレノボから出荷され、導入時の工数が削減できるほか、保守サポート窓口をレノボに一元化できるメリットがある。また、管理作業はレノボのサーバー管理ツール「XClarity」で統合管理できる。

 なお武田氏は、StorSelectプログラムはSDSを開発するISVを対象とした支援プログラムであり、これを通じてアプライアンス化されるSDSソフトウェアの種類は「今後も増えていく方向だと考えている」と説明した。

レノボ初のSDSアプライアンスは、ユニファイドSDSの「Storage DX8200N」とオブジェクトSDSの「Storage DX8200C」

 そのほかのストレージ製品としては、SANストレージの新製品「Lenovo Storage Vシリーズ」の販売を開始した。これまでは「IBM Storwize Vシリーズ」を販売してきたが、今回後継モデルを投入し、自社ブランド化している。

 エントリーモデルの「Lenovo Storage V3700 V2」は、「IBM Storwize V3700」の後継モデルで、最大32GBのキャッシュ搭載が可能。またミッドレンジモデルの「Lenovo Storage V5030」は、従来モデル(Storwize V5000)比で約2倍のホスト帯域を実現。ストレージ仮想化機能を提供するソフトウェア「IBM Spectrum Virtualize」を採用している。

IBMのStorwize Vシリーズの流れを受け継ぎ、自社ブランドで投入する「Lenovo Storage Vシリーズ」2機種

最新のXeon E7 v4ファミリーを搭載したハイエンド「System x X6シリーズ」

 レノボx86サーバーのフラッグシップ製品である「Lenovo System x X6シリーズ」では、最新のXeon E7-8800/4800 v4ファミリーを搭載した「System x3850 X6」と「System x3950 X6」の販売を開始した。17のパフォーマンスベンチマークでトップクラスのパフォーマンスを実現しており、大規模データベースやビッグデータ解析、ビジネスアナリティクス、業務アプリケーションなどのミッションクリティカルなワークロードやインメモリアプリケーションに最適としている。

 そのほか、2Uシャーシに4ノードを搭載する高密度サーバー「ThinkServer sd350」も発売されている。1ノードあたりXeon E5-2600 v4プロセッサを2つ搭載しており、ラックあたり168プロセッサ/3360コア、42TBメモリを設置することが可能。また、System xの一部製品について、6月24日に価格改定を実施している。

今回発表の新製品を加えた、レノボが販売するサーバー/ストレージポートフォリオの全体像(

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