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FMでAM局が聴けるソニーの新ラジオが形もスピーカーも秀逸

2016年06月28日 12時00分更新

文● 四本淑三、撮影●篠原孝志(パシャ)

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ラジオ聴取に最適化されたスピーカー

 筐体が縦長なので、スピーカーはモノラルのように見えますが、実は45mmのスピーカーが2基、ハの字型にマウントされているステレオ仕様。FMやBluetoothのステレオ音源も、左右チャンネルにしっかり分けて再生します。臨場感満点とは言わないまでも、空間的な広がりはそれなりに感じられます。

 アンプはデジタルで、ACアダプター接続時の出力は2.5W+2.5W、バッテリー駆動時は1.5W+1.5W。決して大迫力とは言えないものの、必要にして十分な音量。なによりアナウンサーの声が聴き取りやすく、ラジオとして非常に好ましい音質です。エンクロージャーはバスレフ構造で、低域もちょっとは頑張っていますが、その出しゃばり過ぎないところがいい。

 UIに若干の難点はあります。AM/FMの選択、選局の際には機能切換ボタンを押し、ジョグホイールでメニューを選択するのですが、そのメニューが結構早い時間で消えてしまう。なので機能切換ボタンを押したら、焦ってジョグホイールに手をかけなければならないのですが、そのジョグホイールが滑りやすい。

 一度選局してしまえば、お気に入りボタンに5局まで登録できるので、ジョグホイールで選局する場面はほとんどなく、使い始めてしまえば気にはなりませんが、見た目のお茶缶感を裏切って、若干ジジババにはつらい仕様になっています。

 もうひとつ難があるのは、AMラジオの放送を聴くのに、FMのロッドアンテナを伸ばさなければならないこと。FM放送を聴くのだから当たり前なんですが、その度にAM放送は将来どうなってしまうのか、ちょっと考えてしまうことくらいでしょうか。

■関連サイト

著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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