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3000円の安物イヤフォン「Piston Classic」の音は1万円クラスに匹敵

2016年06月18日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 1MOREからカナル型イヤフォン「1MORE Piston Classic E1003(以下、Piston Classic)」が発売されました。かつて小米(シャオミ)から「Mi」ブランドで販売された「Piston 2」の復刻版ということです。そのオリジナルは偽物が出まわるほどの人気で、2015年3月までにシリーズ累計で450万台以上を出荷したのだとか。

 すでにe☆イヤホンで先行販売中で、価格は2980円。ダイナミック型ドライバー1発のシンプルな仕様ながら、その価格レンジを逸脱した性能には、かなり驚かされました。

 ただ、世の中には完璧なイヤフォンは存在しません。同じ1MOREのダイナミック型ドライバー搭載イヤフォン「1M301」と比べながら試してみました。

細部の作りやパッケージにも高級感が

 まずドライバーは、振動板にPET樹脂と航空機用チタンを使い、広帯域特性を狙った独自開発のダイナミック型。そして低域レスポンス向上と閉管共鳴を抑制するために、前面ノズル側の根本とドライバー背面にチューニングホールが開いています。

ノズル根本の小さな穴がチューニングホール

 これをメーカーでは「デュアル防振システム」と呼んでいますが、そのチューニングには、ラテン・グラミー受賞エンジニアのLuca Bignardiが協力しているといいます。

 ケーブルは引っ張り方向の強度を確保すべくケブラーで補強され、プラグからY字部分まではメッシュで覆い、Y字部分からイヤフォンまでの間はエラストマーの被覆材を使っています。これはケーブルが絡むのを防ぐため。ケーブルのY字部分には、iOSとAndroidに対応した3ボタン式のマイク内蔵コントローラー付き。

プラグ、マイク内蔵コントローラー、ハウジングは同じカラーで統一(写真はゴールド)

 このように使われているドライバーやチューニングの方法論、ケーブル回りの仕様は、1MOREの現行シリーズと共通です。違いはハウジングのデザインのみ。

 このハウジングは切削加工によるアルミの削り出しで、丁寧なヘアライン加工が施されています。表面はアルマイト仕上げで、そのカラーバリエーションはゴールド、グレー、ピンクの3色。iPhoneとのコーディネイトはバッチリでしょう。

 付属品は、本体をはめ込みケーブルを巻きつけて携帯できるシリコン製のイヤフォンフォルダー。イヤーピースは本体装着のXMのほかに、S/M/Lの3セット。そしてステンレス製のケーブルクリップ。こうした外観、パッケージも含めて、価格不相応の高級感を漂わせています。

本体、付属品も含めてプラケース入り

ケーブルの巻きつけにコツがいるものの携帯に便利なイヤフォンフォルダー

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