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JAWS-UG首都圏勉強会レポート 第2回

個性豊かな各支部が活動内容を披露!

首都圏の16支部がそろい踏み!JAWS-UG東京、2年ぶり開催

2016年06月17日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●中井勘介

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50回の開催を重ねる世にも奇妙な「AWS CLI専門支部」

 CLI専門支部は、文字通りAWSのコマンドラインを学ぶための支部。CLI専門支部の中山順博さんは黒バックにおどろおどろしい赤字のフォントでつづられた「世にも奇妙なCLI専門支部」というスライドをベースに説明を始めた。

スライドが見にくいと評判だったCLI専門支部の中山順博さん

 WebブラウザベースのAWSのマネジメントコンソールは初心者には便利なものの、定型作業が面倒で、間違うリスクもある。そのため、CLIの見識を深めるため、設立されたのがCLI専門支部。勉強会はハンズオン中心で、講師が手順書を書き、参加者はこの手順書に従って、黒い画面を叩き続ける。ただし、「危険なシェル芸はやってない(笑)」(中山さん)という。

 CLI専門支部で特筆すべきは開催頻度。隔週月曜日にコワーキングスペースの「Co-Edo」で開催しており、すでに50回を数える。CLI専門支部の設立者で「運用でカバー」の有名な波田野さんが40回近く講師を務めるほか、数人が持ち回りで講師を務めている。7月にはCLIカンファレンスを開催するため、登壇者を募集しているという。

リモートセッションともくもく会を手がける「IoT専門支部」

 盛り上がりを見せるIoTを扱うIoT専門支部は昨年できたばかりの新興支部。全国の支部とリモートで議論を交わす「IoTカフェ」とIoTの試作を披露する「もくもくIoTカフェ」の2つの活動を行なっている。「鉄分の多い息子のために、Nゲージを電車でGoのコントローラーで操作できるようにしたり、加速度センサーを付けて、それをAWS IoTにデータを上げるみたいなマニアックなものを発表している」(市川さん)。

他支部との連携を進めるIoT専門支部の市川さん

 勉強会はAWSの目黒オフィスで行なわれているが、2016年に入ってから少し活動が滞りががち。とはいえ、AWS SummitでもIoTパビリオンができたということで、今後も活動を活発化していきたいという。IoT支部はロゴができていないので、作ってくれる人も募集している。

平日にランチを食べながら語る「六本木一丁目支部」

 「日本で一番狭いエリアの支部」を謳う六本木一丁目支部は、徒歩圏内に集まっているJAWS-UGの濃い人たちがランチしながらAWSに関して議論する支部。「初めてみたら、渋谷から来てくれた方もいた。これはいけるぞ」(岡崎賢吉さん)ということで、月に2~3回の頻度で開催している。

ランチ専門という六本木一丁目支部の岡崎賢吉さん

 会場はノートPCの持ち込み・長居可能なアークヒルズ1Fの「ウルフギャング」。各自が話題を持ち寄るスタイルで、これまで「コンテナを実務でどう使うか」「HPC」「微分をExcelで行なう」などを議論してきたという。

リソースを俺色・私色に染め上げる「HPC専門支部」

 クラスター計算機や科学技術計算などのHPC(High Performance Computing)を扱うHPC専門支部。コアメンバーは計算資源が必要なシミュレーションを担当している製造業のメンバーがほとんど。

クラウド上のHPCに期待するHPC支部の小林広志さん

 コストがかかり、スケーラビリティに乏しいオンプレミスのHPCに比べ、既存のコマンド数行でクラスターを立ち上げられるAWSのHPCは魅力的。「使った分だけ払えばいいし、ハードウェアの障害を考えなくていいし、いきなりリミットがかかることもない。大量のリソースを俺色・私色に染め上げられる」と語るHPC専門支部の小林広志さん。クラウドで誰でもHPCを使える世界を目指すという。

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