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まだ電力自由化しないの? 各社サービスをまとめてみた

2016年06月02日 09時00分更新

文● MOVIEW 清水、編集●オオタ/ASCII.jp

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 4月1日から「電力の小売り全面自由化」、いわゆる電力自由化が開始され、早くも2ヵ月が経過した。電力自由化によって電気料金が安くなるということについての認知度は高くなっているものの、実際に電力会社を変更した人はかなり少ないようだ。

 電力広域的運営推進機関の発表によると、5月20日時点で東京電力管轄で電力会社を変更したのは59万6000件、関西電力管轄が20万3000件。ほかの地域では万の単位であり、北陸・中国・四国では2000~3000件程度にとどまっている。東京電力管轄の契約数が約3000万(電灯計:2724万口、電力計:198万口)とすると、変更したのはわずか2%ということとなる。

 一人暮らしで使用電力が少ないという家庭を除けば、電力会社を切り替えることによってほとんどの家庭で電気料金が安くなるにも関わらず変更数が増えないのは、切り替えることへの不安や、手続きの手間のせいではないかと考える。

 そこで今回は、電力自由化の仕組みについて振り返りながら、これまでの紹介した新規事業会社のサービスの売りなどをまとめてみた。

これまでの電気供給と、自由化後の電気供給

 まずは電力自由化の基本的な知識について解説しよう。これまでの電力供給は電気事業法に基づき、各地域の電力会社が行なっていた。例えば東北6県と新潟県は東北電力、首都圏と東静岡は東京電力が担当するといった具合だ。それぞれの地域の電力会社は独占的に電気を販売する代わりに、政府が認可した一律の料金で安定した電力供給を行なっていた。

 消費者からすると、電力会社を選ぶことはできないが、統一された料金体系以上の支出をすることはなく、全国どこでも等しく電気を得ることができたことになる。

 今回の電力自由化では、電気事業法の改正に伴い、その独占供給がなくなり、消費者が電気を購入する企業や料金プランを選ぶことができるようになる。つまり、関東に住んでいる人が他の地域の電力会社から電気を購入するということも可能になるのだ。さらに、大手電力会社だけでなく、さまざまな業種の企業が参入できるようになるため、価格やサービスのバリエーションが増え、生活に合わせた会社と契約できるようになる。

これまでは各地域の電力会社が独占的に電力を供給していた
2016年4月以降は、その地域の電力会社に加え、ほかの地域の電力会社や、新規参入した電力事業者から選んで契約することができる

電力自由化後、大手電力会社以外で安定した電気供給はされるの?

 これまでの大手電力会社による独占状態では選ぶ自由はなかったものの、安定して電気供給がなされてきた。それでは、今回の電力自由化で新規参入する、電力以外の企業に切り替えた場合、これまでと同じように安定した形で電気を使うことができるかが不安材料の一つだろう。

 発電所から家庭まで電気が届くには3つの過程が必要になる。電気そのものを作る発電、作った電気を送る送電、そして変電所を経由して各家庭に電気が届けられる。今回の電力自由化への新規参入は、最後の変電所から各家庭への電気の販売部分であり、送電についてはこれまで通り、国が認可した大手電力会社が行なうことになっている。

電気が家庭に届くまでの経路

 もし、なんらかの理由で、新規参入企業が電力を供給できなくなった際には、送電を行なっている大手電力会社がその不足分を供給することになっており、突然電気が使えなくなるといったことは起こらない。そもそもの話として、送電網は各地域でつながれているので、A社と契約している隣の家は電気がついているのに、B社と契約している我が家は停電しているということは起こりえないので、その点については安心していい。

電力自由化に必要な手続きは?

 電力会社を変更するための新規契約は電話やホームページから行なうことができるので、大きな手間がかかることはない。元々の大手電力会社の解約手続きは、基本的に新規契約先が代行してくれる。

 契約手続き後、電気メーターをスマートメーターに交換する必要がある。スマートメーターは電気の使用量を遠隔で検針できる新しい電気メーターで、30分ごとに使用量を計測できる。これによって、これまで1ヵ月分まとめてしかわからなかった電気の使用量を細かくみることができるようになるので、多く使われる時間などを把握して節約するといった使い方ができる。このスマートメーターへの交換は原則的に無料だ。

企業によってはインターネットでスマートメーターによる電気の使用状況が見られるサービスも。このスクリーンショットは東京電力が提供しているでんき家計簿

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