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組みたい自作PC構成まるわかり!! 第8回

【今月の自作PCレシピ】GW自作第2弾! こだわり満載のGTX 970搭載ゲーミング構成

2016年04月30日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp

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小型で静音指向のPCケースと
マザーボード&ケースファンに注目

 ゲーミング中にも余力があり、将来ビデオカードを「GeForce GTX 980 Ti」クラスのウルトラハイエンドに換装しても、GPUの性能を余すことなく引き出せる「Core i7-6700K」に、8GB×2枚のDDR4メモリーやSSDとHDDのデュアルストレージと、ほかのショップでも選ばれる構成ではあるのだが、ひとつひとつは、石井さんテイストのこだわりチョイスとなっている。

 なかでも、アツく語っていただいたのが、PCケースとマザーボード、そしてケースファンだ。

 まずはPCケースだが、「GeForce GTX 970は、性能の割に、発熱と消費電力が低いのも特徴なので、ここはひとつ“小さくするしかないじゃん”と思い、小型のMicroATXで静音性重視タイプとなるFractal Designの『Define Mini』にしました」

 「ゲーミングPC構成で大事なPCケースのエアフローも、マザーボードとケースファンの組み合わせをしっかり行なえば、静かで冷却もしっかりできますし、組みやすいのがDefine Miniを選んだ理由です」

静音性重視のPCケースを数多くラインアップするFractal DesignのMicroATXケース「Define Mini(FD-CA-DEF-MINI-BL)」

カード長は250mm(HDDベイを外すことで400mmまで)までで、「GeForce GTX 970」も搭載可能だ

 なお、小型重視で選ぶなら、Silverstone「SST-KL06B」もオススメとのことだったが、「SST-KL06B」は、一般的なPCケースとは内部レイアウトが異なる倒立タイプで、ストレージベイも2.5インチ×8、3.5インチ×1と独特なので、組みやすさの点では、「Define Mini」がオススメとか。

よりコンパクトに組むなら、Silverstone「SST-KL06B」もあり

 最大のこだわりとなるのが、マザーボードの選択とケース標準ファンからのファン交換と増設だ。

ハイエンドMicro ATXマザーボードのASUS「MAXIMUS VIII GENE」とPCケースファンのCRYORIG「QF120 BALANCE」×3基だ

 ゲーミング向けマザーボードのASUS R.O.G.シリーズ「MAXIMUS VIII GENE」だが、選んだ最大の理由はゲーミング向けという点ではないところが石井さんテイスト。

 「ほかのマザーボードメーカーも、ケースファン用の電源コネクターに4ピンを採用していますが、PWMコントロールで、確実に制御できるのはASUSです。ファンコントロール機能も超優秀で、ファン回転数制御のターゲット温度をGPUに割り当てできるので普段は静かに、ゲーミング中はGPU温度にあわせてしっかり冷却が可能です」

 「それでいて、設定がわかりづらくないのが良いです。Micro ATXでもっと手ごろな価格帯なASUS『Z170M-PLUS』もあるのですが、やはりR.O.G.シリーズとは作りが違いすぎるので、2万台後半と高価ですが『MAXIMUS VIII GENE』を選びました。実際、R.O.G.シリーズを5年使っているスタッフもいますが、問題なく動作しているので、耐久面の安心感も高いです」とのこと。

超優秀なファンコントロール機能だけでなく、ゲーミングオーディやオーバークロック機能など盛りだくさんなASUS「MAXIMUS VIII GENE」

PWMファンのCRYORIG「QF120 BALANCE」。ほとんど無音な330rpmから調節できるので、選びましたと石井さん

カード長短めなGTX 970に
ケーブル配線不要なM.2 SSD

 そのほかのパーツも細かく配慮されており、ビデオカードにはセミファンレス仕様ではないが、オーバークロックモデルのZOTAC「ZTGTX97-4GD501」をチョイス。

 「MicroATXケースなので、大型ビデオカードで、ケースの内部スペースを埋めてしまうとエアフローが悪くなるため、カード長が200mm程度と短く、価格も手ごろなZOTAC『ZTGTX97-4GD501』にしました」とのこと。

「GeForce GTX 970」搭載ビデオカードのZOTAC「ZTGTX97-4GD501」。オーバークロック仕様で、GPUコアは最大1,216MHzで動作。ボード長は203.96mmになっている

 SSDとHDDのデュアルストレージ搭載は一般的な構成ではあるが、SSDに2.5インチタイプではなく、M.2タイプを採用。この点も小型PCを組む際のポイントとのことで、「MicroやMini-ITXでコンパクトなPCを組む際には、配線を減らすのも大事だと思っています。そのため、微妙に曲げづらいSATAケーブルと電源ケーブルの配線を1本ずつ減らせるM.2タイプのSSDにしました」とのことだ。

 「次世代SSDとなるNVMeに対応したSAMSUNG『SSD 950 PRO』もありますが、『MAXIMUS VIII GENE』のM.2スロットの位置はビデオカードの直下なので、NVMe SSDだと熱が心配。システムを入れる部分だけに、発熱量の多めなNVMe SSDは避けて、SATA接続のM.2 SSDにしました」

配線不要で接続できるM.2 SSD。容量250GBのSAMSUNG「SSD 850 EVO M.2」を選択。2.5インチSSDと同じ、SATA3接続なのでWindows 7ユーザーも安心だ

 メモリーには、オーバークロック仕様で、ヒートスプレッダーの色が「MAXIMUS VIII GENE」のヒートシンクに近いというCrucial「BLS2K8G4D240FSB」。

DDR4-2400動作対応の8GB×2枚セットとなるCrucial「BLS2K8G4D240FSB」。装備するヒートスプレッダーが、「MAXIMUS VIII GENE」のCPU周りのヒートシンクに近いカラーになっている

 電源ユニットは、各種ケーブルが柔らかく、取り回しが楽というCooler Master「V650 Semi-Modular(RS650-AMAAG1-JP)」と、隅々まで考えられたTSUKUMO eX.スタッフ石井さんチョイスの「GeForce GTX 970」搭載ゲーミングPC構成だ。

80PLUS GOLD認証を取得する650W電源ユニットのCooler Master「V650 Semi-Modular」。小型PCのパーツ選びのコツとなる電源ケーブルの柔らかさでチョイス

 ちなみに、最後の最後で、再び石井さんが、「Macho 120」を手に取り、おもむろに取り出したのが付属ドライバー。「Macho 120」の固定用に付属している軸の長いプラスドライバーが、PC自作に最適とのこと。一家に1本はあると思われるプラスドライバーだが、軸は短かったりするので、PC自作初心者も別途用意する必要ないのはうれしいところだ。

柄刻印はThermalrightになっているが、見た目は国内トップブランド工具メーカーのVESSLE(ベッセル)と同じ

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