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鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第5回

【鉄板&旬パーツ】何かと必要なファンの売れ筋をチェック

2016年04月12日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp

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 多種多様なPCパーツのなかには、高い性能やコストパフォーマンスなどから、鉄板や旬と呼ばれる製品がいっぱい。週末のアキバ各ショップでは数量限定特価で並ぶことも多々ある狙い目パーツとなっている。そんなPCパーツの紹介と性能チェックをしていこう。

PCパーツショップにはさまざまな製品がズラリ。どれを選べば良いのか悩んでしまう。そんなPCパーツの鉄板&売れ筋をマスターしよう

ファンの交換や追加で
エアフローや冷却性能を向上

 PCケースの静音性アップや内部のエアフロー向上、CPUクーラー(ラジエーター)の冷却強化、さらにPCのお手軽ライトアップと、標準付属のファンから交換したり、追加したりすることもあるファン。

 その種類は膨大で、回転数や騒音値、ファンコントロール方式(電源コネクター形状)などの異なる製品がパーツショップの一角を占めている。価格も、1000円アンダーから4000円近い製品までと幅広い上に、安価で静か、風量の多い製品もあったりする。

 今回は、そんな選びどころの難しいファンの売れ筋をお伝えしていこう。ただ、“スペックはどこを見て選べばいいの?”、“ファンコントロール方式ってなに?”って人も多いと思うので、まずはファンの基礎知識をおさらいしよう。

ファンの基礎知識をおさらい

 基本中の基本となるのがファンのサイズ。PCケースやCPUクーラーは120mmと140mmが主流で、厚みは25mmが一般的だが、薄型の20mmや超高速回転、大風量を実現した38mm厚モデルもある。

2014年6月に登場した38mm厚のワイドワークス「Hyper Jet」シリーズ。超高速回転、大風量だが超爆音に

 続いての基礎知識はファンのコントロール方式だ。電源コネクター形状で、見分けがつき、3ピンコネクターがDCコントロール。4ピンコネクターがPWMコントロールになる。

 3ピンのDCコントロールは、供給電圧を下げると回転が遅くなることを利用。そのため回転に必要な最低限の電圧を下回るとファンは停止してしまうため、最低回転数が高めになる

 PWMコントロールは、供給電圧はそのままにパルス信号を変調させることで、回転数を制御。DCコントロールよりも幅広く回転制御が行なえ、マザーボードのUEFIやツールから温度にあわせて回転数を細かく制御できる。

 なお、4ピンと3ピンコネクターの違いは、パルス信号の有無だけなので、4ピン→3ピン、3ピン→4ピンで使用することは可能。ただ、3ピン→4ピン接続時はコネクターがDC制御にも対応していないと、回転制御ができず、UEFIからの制御モードの切り替えなども必要になる。また、PWMファンをDC制御した場合は、回転数の調節範囲がPWM制御時と異なることもある。

DCコントロールの3ピンコネクター(左)とPWMコントロールの4ピンコネクター(右)。違いはパルス信号の有無になる

最近は少ないが、PCケース付属のファンは電源コネクターが回転数制御できないペリフェラル形状のことも

ケースファン用にもPWMコントロールの4ピンコネクターを採用するマザーボードが増えている

ASUSのマザーボードでは、DCとPWMコントロールをUEFIで切り替えできる

基本数値に加えて水冷では“静圧”が大事

 最後はファンを選ぶ際にチェックするスペックについて説明していこう。と言っても、回転数、風量、騒音値は読んで字のごとくだ。

  • 回転数(rpm)
  • 風量(CFMまたはm3/h)
  • 静圧(mmH2O)
  • 騒音値(dBA)

 覚えておきたいのは、回転数は高回転になるほど風量が増えるが、比例して騒音値もアップする傾向にあることと、風量はCFMとm3/hのどちらかで記載されており、1CFM=1.7m3/hになる。m3/hから主流のCFMへ換算するには、“m3/h÷1.7=CFM”で換算できる。

 あまり聞き慣れないのが、静圧だと思うが、これはファンが風を送り出す力になる。静圧は記載のない製品が多いが、水冷のラジエーターに使う場合は大事な数値。とくにフィンが細かく、抵抗が大きなラジエーターでは風量よりも静圧のほうが影響大きく、風量が多くても静圧が低いと風の抜けが悪くなり、冷却性能が低下することがある。

カスタム水冷のラジエーターは厚さが60mmクラスの製品もあり、静圧が大事になってくる

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