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ThinkPad X1 Carbonからのスムーズな乗り換え感

ThinkPad T460sに突飛な要素はないが、使い勝手の良さは保証できる

2016年03月20日 09時00分更新

文● ASCII

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ThinkPad T460s

ドックシステムによる拡張ができる14型モバイル

 「ThinkPad T460s」は、ThinkPadシリーズの中では、12.5型ディスプレー採用のThinkPad X260と並んでメインストリームという位置づけの製品だ。14型ディスプレー採用で、従来機のT450sと比べてかなり薄型になっている(T450sはノンタッチでも20.65mmの厚さがあった)。

ThinkPad T460s

 まずはThinkPad T460sの特徴と進化ポイントから見ていこう。

 重量は構成によって異なるが、スペック上では約1.32kgからとなっている。タッチパネルやパーツを追加すると重量はもう少し増し、試用機も実測で1.4㎏を超えていた。

右が初代のThinkPad X1 Carbon。左がThinkPad T460s。外観的にはかなり近く、サイズ感含めてスムーズな移行ができそうだ。

 ちなみにThinkPad T460sのサイズ感は初代のThinkPad X1 Carbonとかなり近い。およそ幅331×奥行き226.8×高さ18.8㎜(最薄部16.9mm)となる。

 数値的には、昨今のモバイルノートとしては決して軽くはない。ただ操作感と携帯性のバランスはとれている印象だ。例えば13.3型のモデルよりは画面が一回り大きく、キーボードやパームレストも十分なスペースが確保できている。後述するようにキーボードも深く良好なタッチだ。これは操作上のメリットとなる。

 薄型ノートでは省略されがちな拡張性についても十分で、フルサイズのUSB 3.0を3系統(うちひとつはPoweredタイプ)。ディスプレー出力も2系統(HDMI/Mini DisplayPort)持つ。

ディスプレー出力は2系統。T450sのアナログRGBがHDMIに変わっている。少し先を考えるとMini DisplayPortではなくUSB Type-Cにしてほしかった気もするが、オフィスなど保守的な環境では過不足ない選択だと思う。

USB端子は左側にもある。左端が電源コネクターだがOneLink+には対応しない。SDカードスロットが使える点は、取材でデジタルカメラを使う筆者にとってはうれしい。

ドロップダウンヒンジを採用。背面には特に端子はない。このあたりはX1 Carbonと共通性が高い。

 より軽く、薄くという点では同じ14型の「ThinkPad X1 Carbon」があり、悩む部分ではある。最新型(2016年モデル)の重量は約1.18kgからとなり、薄さも16.45mm(最薄部14.95mm)とスリムになった。携帯性を重視するならより魅力のある選択肢になるだろう。

Ethernet端子を持つ点もビジネスユースでは役立つ。国内向けモデルではLTE対応モデルは投入されていないが、SIMカード収納用のスペースも用意されていた。

UHS-I対応ではあるが、SDカードスロットを装備している。

底部にドック用のコネクターを持つ。キーボードや底面カバーの取り外しも簡易になっている(キーボードは左上のカギのついたネジを回すことで簡単に外せる)。スピーカーはステレオタイプでなかなか高音質。ゴム足の安定感もいい。

 とはいえThinkPad伝統のドックシステムによる拡張ができるという点はTシリーズの魅力となる。SDメモリーカードスロット(X1 CarbonはmicroSDスロット)やEthernet端子も持つ。一方でT460sは、X1 Carbonが持つOneLink+端子を持たない。欲を言えばUHS-II対応のSDカードスロットやUSB Type-Cなども欲しいところではある。といった側面もあるが、モバイルノートとして利用頻度の高い端子はほぼカバーしていると言えそうだ。

バッテリーの残量表示。2つ分の%が見える。

 すでに書いたようにT450sと比べてかなり薄型化しているが、失ったものもあり、ひとつはアナログRGB出力がなくなったこと。もうひとつがバッテリーの着脱と交換ができなくなったことだ(バッテリー自体は、従来同様、フロントに3セル、リアに3セルを積んでいる)。容量は合計で49.5Whとなるが「予備バッテリーに交換しながら長時間使い続けたい」となると、2016年のラインアップでは、ThinkPad X260を選ばざるを得ない、ということになりそうだ。バッテリー駆動時間はJEITA 2.0測定基準で、約10.3時間となる。

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