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ゲーミングにかけるMSIの意気込みも台湾本社で取材!

お手ごろ価格のカーボンマザーボード MSI『Z170A GAMING PRO CARBON』レビュー

文●加藤勝明、ジサトラアキラ

提供: エムエスアイコンピュータージャパン

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カーボンにグッとくる!メインストリームマザーをレビュー

 機能や拡張性に優れるマザーボードが欲しいが、カラーリングが派手だったり、ロゴが目立ちすぎて使いにくい……といった悩みをもっている人も少なくないはず。そんな人にはMSIの最新マザーボード『Z170A GAMING PRO CARBON』がうってつけだ。

↑Core i7-6700Kやi5-6600Kと組み合わせるのに最適なMSI『Z170A GAMING PRO CARBON』。実売価格は2万2000円前後だ。

 Z170A GAMING PRO CARBONは、同社の『Z170A GAMING PRO』がベースになっている。すぐに気がつく変更点は、MSI製ゲーミングマザーのテーマカラーといえる黒&赤のツートンカラーから黒&白(シルバー)のツートンカラーに変わったこと。黒&赤は目立つが、PCケースに入れた時にマザーだけ目立ちすぎてしまうのがちょっと……という人にとっては朗報だ。

 メモリースロット側の基板発光部はZ170A GAMING PROの半分程度に短縮されている(発光が省略された部分はグラボや各種ケーブルで隠れやすいので、合理的判断といえる)が、発光色は8色8パターンから1650万色16パターンへと、より細かく設定できるようになっている。

↑チップセットのヒートシンクにはこれまでドラゴンモチーフのロゴが描かれていたが、本マザーではカーボン風のテクスチャーになっている。

↑MSI製のGAMINGシリーズマザーの最大の特徴である基板の発光部は、LEDの発光色が格段に増加。回路風のデザインも追加されより未来っぽいデザインに。

↑「GAMING App(後述)」内で基板エッジ部の発光色やパターンを変更できる。サウンド回路の発光色だけは従来と同じ赤固定である点がちょっと残念。

デザイン変更だけじゃない!

 だがZ170A GAMING PRO CARBONは既存製品の安易なカラーチェンジではない。Z170A GAMING PROユーザーの声を設計にフィードバックし、より実用的な設計に生まれ変わっている。

 まず注目したいのがZ170A GAMING PROでは全て直立していたSATAコネクターが、Z170A GAMING PRO CARBONではチップセット脇の4ポート分が横倒しになったこと。PCケースの裏配線が当たり前になっている今、この配慮は非常にうれしい。

 またフロントUSB3.0(USB3.1 Gen1)も従来の2ポートから4ポートへ、さらにフロントUSB2.0も2ポート→4ポートへそれぞれ増設されている。特にフロントUSB3.0はコネクターが横倒しと直立の2つを使い分けられるため、PCケース内でケーブル回しがやりやすい方を使えるというメリットもある。地味ではあるが、非常に自作erの求めていることを“よく分かっている”変更だ。

↑一部のSATAポートと増設されたフロント用USB3.0のコネクターは横倒しに配置されている。裏配線でケーブルをキレイにまとめたい時に非常にありがたい設計。

 もうひとつ背面のUSB3.1 Gen2(ASMedia製チップ)は従来のType-Aコネクター2基構成から、Type-A+Type-C構成となり、最近徐々に増えつつあるType-C対応デバイスとの親和性もアップしている。

↑Z170A GAMING PROにはなかったUSB3.1 Type-Cコネクターが標準装備に格上げされた。

 拡張スロットの構成は基本的に同じだ。グラボを装着するPCIエクスプレス×16スロットは重いハイエンドグラボに負けないよう、通常品の4倍の強度を誇る“MSI STEEL ARMOR”仕様だ。

 だが注目したいのはZ170A GAMING PROではPCIスロットだった拡張スロットがPCIエクスプレス×1スロットに変更されている点だ。PCIスロットは旧世代のサウンドやキャプチャーボードを装着するには便利だったが、現行世代のボードを使うならx1スロットの方が使いやすい。上位モデル『Z170 GAMING M5』に近いスロット構成に格上げされた、と言うべきだろう。

↑2本目と3本目のPCI-Express x16スロットの間にある拡張スロットがPCIから変更になったx1スロットとなる。

 高耐久を謳うMSI自慢の設計規格“ミリタリークラス5”準拠の高品質パーツや、高音質のサウンド回路“Audio Boost 3”、LANポートを落雷や静電気から守る耐サージ保護機能“LAN Protect”といった仕様はもちろん共通。ちなみにLANはGAMING M5に搭載されているKILLER LANではなく、インテル製『I219-V』を採用している。

↑最近のMSI製マザーではおなじみ、オーバークロックや発光機能のコントロールを司るユーティリティー“GAMING App”。Core i7-6700Kの場合「OCモード」に設定すると常時4.4GHzに張り付きとなる。

↑GAMING Appには前述のLED発光色の設定のほかに、マウス操作のマクロ(指定したポイントをクリックする)や一時的にマウス感度を下げるスナイパーモード等の設定が可能だ。

↑LANチップはインテル製。KILLER LANもいいが信頼性ではインテル製がいいと考えているなら、GAMING M5より断然Z170A GAMING PRO CARBONだ。

↑KILLER LAN搭載マザーと同様にゲーム以外のアプリが通信を独占しないよう帯域制御を行うユーティリティー“Gaming LAN Manager”も搭載する。

 上位版のGAMING M5はSATAポートやM.2スロット搭載数で優れているが、一般的なパーツ構成にするならこのZ170A GAMING PRO CARBONでも十分すぎる拡張性がある。それでいてGAMING M5より実売3千円程度安く、かつデザインも落ち着いている、というのがZ170A GAMING PRO CARBONの魅力だ。そろそろ第6世代Coreで自作してみたいと考えているなら、ぜひこのマザーを第一候補にしてみてはどうだろうか。

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