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月刊 格安SIM王 第14回

安心してください。筆者はずっと入ってますよ。

格安SIMサービスを使いたい人からITライターに10の質問!

2016年03月15日 11時00分更新

文● 正田拓也 編集●ASCII.jp

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格安SIMサービスへの疑問質問に答えます!

 年末年始のスマホ値下げ騒動で、あらためてスマホのコストを意識した人も多いと思う。3大キャリア(MNO)にもいろいろな割引やお得な制度はあるが、シンプルにお得なのはいわゆる「格安SIMサービス」ことMVNOのSIMであることに気づいた人が多いかもしれない。

 しかし、キャリアと比べて数分の1という安い維持費の裏には何かあるのではと勘繰ったり、使い勝手の面でどれほどの違いが出るのかイマイチ不安といった理由で、格安SIMへの移行を躊躇している人もまた少なくないだろう。

 そこで今回は、mineoを含め格安SIMをずっと使っている筆者が、さまざまな人たちから聞かれることの多い疑問・質問に答えてみた。

Q:格安SIM=遅いというイメージ。何時が厳しいの?
A:特に差がつくのはお昼の12時半から12時55分

 前提として、“ドコモ契約回線”と“ドコモの電波を使っている格安SIM”は、そもそもインターネットへの経路が異なるので、速度が同じになることはない。概ねドコモ契約回線のほうが速いだろう。筆者の経験では、混雑時の速度低下は、場所よりもその格安SIMのブランド全体に左右されることが多い。

夏の計測結果でもわかる通り、一般的に繁華街や観光地では回線速度が下がりがち。しかしその低下度合いは、各サービスの回線増設状況や(その場所にいる)ユーザーの多寡で決まることが多い

 特に差が出るのは、お昼の12時30分くらいから12時55分くらいまで。ただし、この時間帯が高速だからといって他の時間も快適とは限らず、お昼の次に混雑する夕方から夜にかけての時間帯の質も十分に確認して選んだほうがよい。

 速度はユーザーの加入増や回線増設で常々変わるので、ある時期に最高速と言われた格安SIMよりも、過去から現在まで悪評判が少ないものを選んだほうが安定して快適に使える。

Q:格安SIMでモバイルルーターを使うのは無謀?
A:無謀ではないがPC向けページの表示は鬼門!

 スマホではなく、PCと接続した上でWebブラウザーを使った場合、一般的にパケット消費は大きくなる。また、Webサイト閲覧時はスマートフォン向けページよりもPC向けページのほうが圧倒的にパケット消費が大きいため、Web閲覧だけでもぐっとパケット消費が進むだろう。ただし、普段から大画面スマホでPC向けページを見ているなら、消費ペースはあまり変わらないと感じるかもしれない。

つい日頃からの慣れでPC向け表示にしてしまう読者も多いと思うが、じつはパケット消費に大きな違いがある。

 そして注意すべき点は、PCと接続している際のOSアップデート。Windows 10はまだまだ大きなアップデートが頻発しており、これを格安SIMで通信中にやると一気にパケットが消費されてしまうので注意したい。

ページの最上段または最下段に表示切替ボタンが設けられていることが多い。パケット消費が気になったら、スマホ向けにしてみよう

Q:モバイルルーターでパケット消費対策はある?
A:Windowsマシンはこまめなシャットダウンがおすすめ!

 Web閲覧の際に、パケット消費の大きなページの表示を少なくすることだが、スマホを使っているならそれほど神経質になる必要はないかもしれない。ただしPCと接続している際は、オフライン閲覧のアプリや機能がスマホほど充実していないので注意が必要となる。

 また、頻繁に通信するSNSのページもあるので、使わないときはWebブラウザーを閉じておくことも有効。

 パケット消費量が気になるなら、モバイルルーターの機能としてポピュラーな「通信量カウンター」を注視しながら自分なりの使い方を探っていくことがおすすめだ。

 なお、あまり神経質になるほどでもないが、WindowsタブレットなどInstantGo対応機では、スリープ中にも通信が行なわれる。場合によってはモバイルルーターが自動的にスリープしないこともあり、バッテリー共々消費が心配だ。

 この機能を安全に無効にするには、毎回Windowsをシャットダウンする方法と、最新の更新を済ませたWindows 10と特定ハードの組み合わせ限定だがスリープ中のWi-Fiを止める方法がある。

一仕事終えるたびにモバイルルーターの「通信量カウンター」を確認しておくと、各作業での大まかなパケット消費量が把握できる

最新の更新を済ませたWindows 10ではスリープ中のWi-Fi動作設定ができるようになった

Q:外出先でのおすすめWi-Fiサービスは?
A:とりあえず「Japan Connected-free Wi-Fi」を試そう!

 自宅回線の契約プロバイダーによっては、Wi-Fiを無料で利用できるサービスが付属しているケースもある。また、決まったカフェで動画を楽しむといった場合は、有料の公衆Wi-Fiサービスを利用する手もあるが、まずはフリーの「Japan Connected-free Wi-Fi」をインストールして試してみよう。

 ただし、情報管理には注意。https://で始まるWebサイト以外では、『通信内容が漏れているかもしれない』と考えて利用すべき。たとえばメールアプリで一般プロバイダーのメールアドレスを設定する場合、パスワードの暗号化をしていないと、パスワードまでほぼ筒抜けになる可能性もある。

主に外国人旅行者向けのサービスだが、国内在住の日本人も利用可能

Q:なぜソフトバンク回線の格安SIMサービスがないの?
A:「Y!mobile」が格安SIM的な役割を担っているから……!?

 今の格安SIMサービス(MVNO)は、ほとんどがドコモ回線。他にはmineoのAプランやUQ mobileなどau回線がごく少数あるだけ。

 ソフトバンク回線のものがなぜないのか、本当の理由はソフトバンクに聞かないとわからないが、実質的に同じ会社のサービスブランド「Y!mobile(ワイモバイル)」が容量に対して割安で高速な通信回線を提供しており「格安SIM」的な役目を担っているからと言えるのでは。

ソフトバンクの場合、自社内に格安SIMサービス的立ち位置の「Y!mobile」が存在する

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