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山谷剛史の「アジアIT小話」 ― 第118回

春節で老人たちがスマホ片手に団らん!? 中国のシニアスマホ事情

2016年02月18日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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青空市場でもスマートフォンは普及している青空市場でもスマートフォンは普及している

 爆買いで注目される春節が終わった。春節は、本来旅行のための大型連休ではなく、親族一同が集う伝統行事の時期である。

 そんな親族の集いで変化が起きているように感じる。大家族での団らんに、老人たちの中でもスマートフォンの話題が出るようになり、スマートフォンの写真を見せ合うようになり、微信(WeChat)を話題にするようになった。

 家族親類は微信のチャットグループに登録され、誰かが旅行をすれば、現地で撮った写真がグループに投げられ、それを話のつまみにし、円卓を囲み酒を飲みご飯を食べる――そんな光景を見るようになった。

 微信は、友人同士のツールだけではなく、中高年をも巻き込んだ、家族親族のコミュニケーションツールにもなりつつある。

中国でフィーチャーフォンが入手しにくくなっている

キャリアショップでもケータイショップでも、スマートフォンを求める中高年者を以前よりも見かけるようになった キャリアショップでもケータイショップでも、スマートフォンを求める中高年者を以前よりも見かけるようになった

 この1年で、中国の都市部で、ITやネットから縁遠かった中高年が、急激にスマートフォンを利用する光景をよく目にするようになった。

 ひとつに、フィーチャーフォンにしろ、スマートフォンにしろ、先進国よりもずっと頻繁に買い替える習慣がある中国において、いよいよフィーチャーフォンが売られなくなったということが挙げられる(もっとも、深センのようなデジタル製品の本場や、淘宝網や天猫などのネットショップ、農村部ではフィーチャーフォンは現役で売られている)。

 社会人世代の息子娘が購入を手伝うならフィーチャーフォンを購入できようが、本人が携帯電話を変えなければと思い立ち、まっとうなメーカーの製品を選ぼうとすると、スマートフォンしか売られていない状況に直面するわけだ。

シニアスマホは低スペックのモノばかり。日本円にして1万円でおつりがくる シニアスマホは低スペックのモノばかり。日本円にして1万円でおつりがくる

 自由奔放に見える中国人でも、実は周りと同じモノを買おうとする。自分の立場だったらこれくらいの定番ブランドで身を固めないといけない、という考えだ。

 だからこそ、かつてPSPのブームがあり、ThinkPadのブームがあり、今ではiPhoneのブームがある。中高年も、スマートフォン所有率が高まれば、我も我もとフィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換えていくだろう。

 春節には中国各地で働く親族が一堂に年長者の家に集う。これは農村部でも中小の地方都市でも変わりない。

 都市部と農村部では、ネットやIT機器の普及に大きな差が出るが、春節などの家族イベントの季節においては、都市部で働く親族がパソコンやスマートフォンを農村の親族にプレゼントし、定番のソフト・アプリをセッティングし、使用方法を教えるため、農村部からのインターネット接続が一時的にぐっと増える(一時的と書いたのは、親族が家を離れ中国各地に散っていくと、数日でやり方がわからなくなり利用しなくなるため)。

 こうした背景から、春節を境に中高年のスマホ利用が一気に増えそうだ。

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