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ナベコの取材日記 ― 第9回

ナベコの妄想デートvol.1

下戸男子と付き合ったら…酒とスイーツに酔う

2016年02月17日 20時30分更新

文● ナベコ

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「チョコレートは幸せの味」

 そんなことを教えてくれたのは、恋人の草野さん。お酒好きの私に下戸で甘党の彼。まわりには「合わないんじゃないか」って心配されるけど、実際はラブラブだ。

 甘党の彼だからもちろん、バレンタインデーはちょっと特別だった。

バレンタインデーのデートに「TOKYO KITCHEN」に行ってきた。※妄想です。

 「お酒と甘いものが楽しめるところがいいね」って草野さんが探してくれたのが新宿にあるダイニングバー「TOKYO KITCHEN」。

 バレンタインデーシーズンにはカップル向けの特別なコースがあって、コースの最後に特製のチョコレートデザートを提供してくれるというカップル内容。

 バレンタインらしくてステキだ。そしてそんなお店を見つけてくれる草野さんもステキだ。

 バレンタインデーコースの一品目は、前菜3種の盛り合わせ。これで2人ぶん。カップルを意識したコースだから、ちゃんと2人で食べやすいような盛り付けになっている。

 草野さんはタコをフォークで刺して私に「あーん」。ちょっと人前では恥ずかしい。

 だけど、パクッ。「おいしい!」。

 人の目なんて気にならない。いつからこんな私になったのだろう。そんなことを考えると照れちゃうけれど、ドキドキして楽しい。

 飲み物は、“ローズシュガーリッキー”。TOKYO KITCHENは、ドリンクメニューやフードメニュー、いろんなところでハーブを使っている。

 ハーブはもちろん、美容にいい。

 「ナベコちゃん、今より美人になっちゃうね」草野さんはそんなこともサラッと言ってくれる。ちょっと顔が赤くなっちゃう。

 照れを隠すように、ゴクゴクゴク!

 「ナベコちゃんはお酒飲んでいるところがかわいいね」と草野さん。

 こんな時、草野さんはオレンジジュースを飲んでいて、私がひとりでお酒を飲んでばかり。呆れられるんじゃないかってはじめは心配したけど、そんなことないみたいでニコニコと見守っていてくれる。

 鮮魚のカルパッチョ。お魚好き。

 お次は小ヤリイカのハーブソテー。イカも好き。草野さんも好き。

 草野さんの職業は画家さん。

 去年の秋、私が個人的な事情で由比ガ浜の海辺をブラブラ歩いている時、はじめて出あった。草野さんは海を見て写生をしていて、私は内心「かっこいい絵描きさんがいるな」と思ったんだ。

 その晩、ひとりで飲みに行って、わけわからなくなるまで飲んで、海辺を駆け出して倒れた私を草野さんが見つけてくれて、介抱してくれた。

 それが、恋の始まり。

 草野さんは「海を見たら女性が吐いていて、びっくりしたけどおもしろかった」とその時のことを話してくれた。

 良い印象だったかよくわからないけど、その時草野さんに出あえて本当によかったと思っている。だって、草野さんに会えなかったら、私……。

 自家製ベーコンとほうれん草のキッシュ。草野さんは絵描きさんだから指が長くてきれい。

 プロシュートのハーブとミックスグリーンサラダ。草野さんは器用だからフォークを操る手もステキ。

 仕事の話をしていたら「ナベコちゃんは真面目だねって」って頭をなでてくれた。うれしいな、草野さん好き。

 いよいよメインディッシュの千葉県産なでしこポークのグリル!

 きゃーーー! なんておいしそうなんだろう!!

 なでしこポークってなんだろう。私がそんなことを話していると、草野さんが店員さんになでしこポークについてきいてくれた。

 なんでもなでしこポークは、千葉のブランド豚。“大高酵素”という美容にいいとされる酵素をふくんだ飼料を与えていたり、約50種類以上の野菜、果物を与えていたり、とにかくぜいたくな飼育方法をしているスペシャルな豚ということ。

“なでしこ”と名前が付くように、やまとなでしこになれちゃいそうな!

 「ナベコちゃんお肉とそっくりだよ」って言ってくれる。ちょっとディスにもきこえなくないけど、きっと草野さんにそんな悪気はない。本当に優しい人だから。

 おいしい食事にはワインが良く似合う。ボトルを頼んだけれど、もちろん飲むのは私ひとり。

 ガブガブ飲んでいると、草野さん、少し目を伏せて「ちょっと話したいことがあるんだ」という。

 えっ、まさか?? プロポーズ!!?

 心の準備をしていない。どうしよう!! 今日の服もプロポーズ受ける用の服じゃない、髪もちゃんとしていない。ヤバい、でもうれしい!

 「なに?」と平静をよそおってききかえす私。「ナベコちゃんに一番はじめに言いたかったんだ」ほがらかな笑顔の草野さん。

 ん、一番はじめに? どういうことだろう。

 パスタ。

 「フランスにいる恋人が日本にくるんだ」と草野さん。

 は。

 「日本の桜を見たいって言うんだけど、上野がいいかな、飛鳥山がいいかな。ナベコちゃん、よさそうなとこがあったら教えてよ」

 おや、まあ、フランス人の恋人「え、きいていない」。

   「あれ、話してなかったっけ? エリー、手紙にナベコちゃんのことを書いたら会いたがっていたよ」

 思考がストップ。

 あんなにアタマなでてくれたのに……?
 あんなに夢を語ってくれたのに……?
 クリスマスは忙しくて会えないと言われたけど、メールのやり取りはしたのに……?
 私がお酒を飲んでいるのをみてあんなにかわいいって言ってくれたのに……?

 たまらなくって私はワッと泣いてしまった。

 草野さんはおろおろと慰めようとしていたけど、とりつくしまもないと思ってか、席を立ってしまった。

 これだから下戸男子は何を考えてるかわからない! 結局私に真実を語ってくれなかったのね!!

 泣いている私のそばにそっと、デザートのフォンダンショコラが置かれた。コースの最後のメニューだ。

 ほんとうは甘党の草野さんがおいしそうにつっつくはずのスイーツだったけど、せっかく出されたメニューだし食べることにした。本当においしそうだし。

 フォンダンショコラはあったかホクホク。生地を割るとヨモギのソースがトロ~ンと出てきた。ほろ苦くて、おいしい。

 「チョコレートは幸せの味」

 そんな草野さんの言葉を思い出した。悲しいけど、スイーツの甘さとほろ苦さを教えてくれてありがとう草野さん。

 フォンダンショコラがおいしくて自然と涙が止まってきた。ふと顔を上げると、店長さんが心配そうな顔で私を見つめていた。「涙はもう止みましたか?」と、店長さん。その顔が、優しそうで……。

 「チョコレートは幸せの味」

 再び草野さんの言葉が頭をひびく。今失恋したばかりなのに、胸がドキドキするのはなぜだろう。いつかの海辺のように酒を煽って倒れてれば、きっと彼が介抱してくれるかもしれない。

~Fin~

※記事のストーリーは記者の妄想です※

写真のイケメンはTOKYO KITCHENの店長さんです。撮影にご協力いただき、ありがとうございました!

ナベコ

寅年生まれ、腹ぺこ肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になるまでにストリップを見に行きたい。Facebookやってます!

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