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仮想からベアメタル、コンテナまであらゆるワークロードに適合する統合インフラ製品

「HPE Synergy」発表、コンポーザブル・インフラが新段階へ

2016年01月28日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本ヒューレット・パッカード(HPE)は1月27日、同社のコンポーザブル・インフラビジョンに基づく統合インフラ新製品「HPE Synergy」を発表した。最大5ラック分の物理リソース(コンピュート/ストレージ/ネットワーク)を単一のリソースプールに集約し、必要に応じて柔軟にITインフラを“組み立てる”ことができる。仮想化だけでなくベアメタル(物理環境)からコンテナまで、あらゆるタイプのワークロードに適合するとしている。

「HPE Synergy」を発表するHPE 執行役員 サーバー事業統括本部 事業統括本部長の大月剛氏と、米HPE HPEシナジー&HPEブレードシステム コンバージドデータセンターインフラストラクチャ VP兼GMのニール・マクドナルド氏

 HPE Synergyは、10Uサイズのフレーム(筐体)に、Xeonプロセッサ搭載のコンピュートモジュール、HDD/SSD内蔵のストレージモジュール、ネットワークファブリックモジュールを搭載する製品。モジュールの種類や数は必要に応じて自由に構成できる。

 複数のフレーム間をインターコネクトが相互接続することで、物理リソースがどのフレーム上にあっても、同一のリソースプールに集約できるのが特徴。ハードウェア管理/構成専用のモジュールとして、「HP OneView」ベースで開発された「HPE Synergyコンポーザー」を搭載しており、最大20台(5ラック)のフレームが格納する物理リソースを単一リソースプールとして扱うことが可能だ。

Synergyはコンピュート/ストレージ/ネットワークなどをモジュールとして搭載し、単一のストレージプールに集約、必要に応じて切り出せる

今回発表された主なHPE Synergyモジュール。なお、既存のProLiant DLサーバーや3PARストレージなども統合管理が可能だ

 Synergyコンポーザーは、物理ハードウェアを意識させない“Software-Definedな”管理インタフェースを提供するほか、テンプレートに基づくハードウェアの自動プロビジョニング、システムダウンタイムなしのファームウェアアップデート自動化といった機能も提供する。

 また、すべてのリソースは「ユニファイドAPI(統合API)」を介して管理/制御可能であり、「HPE Helion」や「OpenStack」「VMware vCenter」「Microsoft System Center」「Docker」「Chef」「Ansible」「Puppet」といった各種オーケストレーター/管理ツール/アプリケーションとの連携ができる。

コンポーザブル・インフラの全体アーキテクチャ(カタログより)。Synergyはリソースプールを提供し、OneView(Synergyコンポーザー)のAPIを介して多様な管理ソフトウェアと連携できる

 そのほかSynergyでは、OS/ハイパーバイザのブートイメージを格納して高速な配信を実現する「HPE Synergyストリーマー」モジュール、インターコネクト/バーチャルコネクトのモジュールなどもラインアップしている。

 HPE Synergyの販売開始は今年春ごろ(第2四半期以降)を予定しており、現時点ではすべて価格未定となっている。

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