このページの本文へ

2017年4月に稼動予定

早大が「SAP S/4HANA」導入へ、財務体質強化のため

2016年01月28日 06時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 早稲田大学が「SAP S/4HANA」の導入を決めた。SAPジャパンが1月27日、発表した。システム構築はアビームコンサルティングおよびNECグループが行う。2017年4月に稼動予定。

 早大は2012年に中長期計画「Waseda Vision 150」を策定し、アジアのリーディングユニバーシティとしての確固たる地位を目指している。このビジョンの実現に向け、研究支援・財務・文書管理システムの開発を目的として、SAP S/4HANAの導入を決定した。SAP S/4HANAは、インメモリプラットフォーム「SAP HANA」に最適化された次世代ERP製品。

 早大は、財務体質強化のための情報化システム基盤を構築する。具体的には、「エビデンスに基づく意思決定・経営判断」を実現。学内のさまざまな「事業」コストを精緻かつリアルタイムに把握・管理することで、客観的なエビデンスに基づいた意思決定・経営判断を可能にする。

 また、「共通管理コストの低減と理事会・学術院の財源創出」を実現。決裁をオンライン化・フリーペーパー化することで意思決定を迅速化し、「事業」コストの透明化を図り、共通管理コスト削減に向けた標準化や効率化を進める。予算の柔軟性を高め、理事会や各学術院の政策目標達成のための裁量的財源を創出するという。

 さらに「受入研究費の増大、研究費管理負担の軽減による研究の促進」を実現。研究課題に関する情報を統合管理することで、外部資金への応募機会を拡大し、獲得研究資金の増大を図る。同時に、研究資金に関する入金・執行状況をリアルタイムに管理することで、研究者の事務負担を軽くして研究を促進する。また、研究課題や研究契約の分析環境を用意することで、大学全体としての研究戦略に活用する。

 SAP S/4HANAは、リアルタイムな部門別損益管理や予実管理が実現できる点、ユーザービリティの高いインターフェイスを備えている点などが評価された。分析環境として「SAP BusinessObjects」の採用も決めている。

 2015年12月に導入プロジェクトがスタート。アビームとNECグループが構築を担当し、2017年4月に稼動する予定。

■関連サイト

カテゴリートップへ