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業界人の《ことば》から ― 第179回

コンシューマにフォーカスした展示を披露

テレビもまだある、ソニーCESでイノベーションの片鱗見せる

2016年01月26日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

 「私は頑固おやじ。やると決めたら最後までやる。SAPの風呂敷は畳まない。これまでにはない商品が出てきたり、新たなビジネスを立ち上げたりといった成果が出ている」(ソニーの平井一夫社長)

CES 2016のソニーブースの様子

 2016年1月6日から、米ラスベガスで開催されたCES 2016において、ソニーは、BtoCビジネスにフォーカスすることを徹底的に訴求してみせた。

 昨年のCESでは、プレスカンファレンスにおいて、自動車産業に対するアプローチを示してみせたが、今年はその点には一切言及しなかった。そして、ブース展示においても、BtoBへの取り組みの片鱗を見せることはなかった。

 対照的に、パナソニックが、BtoBソリューションを前面に打ち出しているのと同時に、日米欧の自動車メーカー9社が出展し、電機業界と自動車業界との結びつきが示されたのが今回のCESの特徴。主催元のCTA(全米民生技術協会)は、昨年後半、CEA(全米家電協会)から名称を変更。コンシューマエレクトロニクス製品の団体から、コンシューマ製品から生まれた技術を、ほかの業界や企業にも幅広く活用してもらうことで、市場全体を活性化させる姿勢を打ち出してみせた。それは、ここ数年のCESの変化そのものに合致する。そうしたなかで、ソニーがCES 2016で訴えたメッセージはBtoCであった。

テレビのイノベーションはまだある

 ソニーの平井一夫社長は、「ソニーにとって、BtoBは重要なビジネスである。CESの変化を見て、ソニーが今後どうあるべきかを考えさせられた展示会でもあった。だが、ソニーは、コンシューマユーザーに対して、商品のイノベーションを提案し続ける企業でありたいと考えている。それをメッセージとして伝えられたのではないか」と前置きし、「差異化された製品をより多くの人に楽しんでもらい、生活を豊かし、感動を届けるのが、ソニーの目指すところである。このスタンスはこれからも変えない。商品開発の基本も変えない。CES 2016のソニーブースでは、こうしたコンシューマ製品におけるイノベーションや考え方、我々の進化を見てもらえたはずだ」とする。

 そのひとつが、参考展示したBlacklight Master Driveである。

参考展示したBlacklight Master Drive

 Blacklight Master Driveは、液晶テレビ向けの同社独自の新たなバックライト技術で、夜景などでの漆黒の表示性能は、これまでの液晶テレビを大きく超えるものとなっている。

 「テレビには、まだイノベーションがあるのか、という質問をよく受ける。私の答えは、それは確実にあるということだ。たとえば、今回、参考展示したBlacklight Master Driveは、お客様に明確な違いがわかってもらえる提案であり、既存の製品とは異なり、駒を一歩先に進めることができる技術である。今回のCES 2016で、こうしたイノベーションを、これからもソニーが徹底してやっていくというメッセージや、コミットメントを示したかった。既存の商品分野においても、差異化することができ、イノベーションが続くという強いメッセージを発信できたと考えている」とする。

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