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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 ― 第100回

雪だるまを作りながら、Facebookの新機能「リアクション」を考える

2016年01月20日 12時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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18日未明から本格的に降り始めたので、朝に起きて驚いた人も多いのではないでしょうか?

 東京で迎えた月曜日の朝は、しっかりと雪が積もった景色から。先週、筆者の成人式の日は大雪だったなんて話をしたら(関連記事)、何の因果か翌週に雪が降り積もることになろうとは。思いもよらないことではありますが、今週は冷え込みも厳しくなるようですし、まだまだ南岸低気圧は接近してくるみたいです。どうかお気をつけください。

 東京で雪が降ると、決まって映し出されるのが新宿駅の南口です。雪や台風などの気象に見舞われた日にあそこに行くと、ほぼ確実に中継カメラが来ていますよね。個人的な考察ではありますが、東京随一のターミナル駅であると同時に、駅の中の様子と屋外の様子を一度に映し出すことができる効率の良い場所であることが、好まれる理由なのではないか、と思いました。

 今朝は、より積雪が多くなった東京の西部の駅の様子を、NHKでもTwitterに投稿された写真付きで紹介していた点が新鮮でした。米国では見慣れた風景のはずですが、日本でもリアルタイムに多地点からそのときの様子を伝える場合、テレビカメラが出て行くよりも「効率的」であることは間違いありません。ただ、4年前には見かけなかった光景だったこともあって、印象深い雪の朝となりました。

拡がるソーシャルリスニング

 NHKではTwitterのタイムラインを見ながら、ソーシャルメディア上に流れるリアルタイム情報と報道を結びつける「ソルト」と呼ばれるチームが2013年から活動しています。ニュースなどでもときどき紹介されているこの取り組みは、海外の事例も参考にしながら、報道の初動を素早くし、また震災時のツイートのビッグデータ解析で観られたデマの拡散を、最小限に抑えることもミッションにしているそうです。

 また、NHK以外にも、放送でTwitterが活用されている例は多く見かけることができます。番組のハッシュタグを設定して、そこに番組への意見やコメントを受け付け、これをテレビの画面に出したり、アナウンサーが紹介したりして、生放送を盛り立てるという方法です。

 瞬間同時ツイートの新記録樹立は失敗してしまいましたが、先週末に放送された「天空の城ラピュタ」では、番組内で「バルス」を同時につぶやこう、とキャンペーンを張っていました。テレビを観ながらセカンドスクリーンでソーシャルメディアを観るというスタイルは、視聴者も楽しむ事ができるし、視聴率の次のテレビの影響力の尺度になり得る、との期待も寄せられているかもしれません。

Facebookを見ないのは損か?

 最近、ついついFacebookやTwitterのアプリを日常的に開かなくなってきてしまいました。まあ特に理由がない、ということ自体が理由なのかもしれませんが、日々の仕事や家のことが忙しくなってくると、どうしても、他の人のことに耳を傾けている時間がなくなってしまいます。テレビみたいに“ながら視聴”ができると良いのですが……。

 不思議なモノで、自分で書き込まなくなると、自然とアプリを開こうという意識まで薄れていくのですね。

 理由はともかくとして、頻繁に開いていた自分を振り返ると、若干の義務感みたいなものや、帰属感みたいなものがあったのかもしれません。あるいは、自分のことで精一杯になると、情報を減らす方向に動いていくからでしょうか。

 Facebookを見なくなると、人に会う新鮮さが大きく増す点が面白いです。見ていると、近況を把握した上で話すため、知っている情報の答え合わせや、書いていない情報を尋ねることになります。その人のタイムラインを徹底的に調べて、雪だるまみたいに情報を集めると、新鮮さはなくなりますよね。

 ちょっと損している気分になることも確かではありますが、それだけ、人の“知りたい”という下世話な欲求は中毒性があるのではないかと思う次第です。

Facebookのリアクションは、時代に即した発明?

 そうしたFacebookで「いいね」というリアクションが多様化し、7種類の感情を表現できるようになりました。これは、ウェアラブル時代には非常に良い進化だと考えています。

 たとえばApple WatchやAndroid Wearのようなアプリに、Facebookの友人の書き込みが入ってくるようになったら、画面に表示されるボタンで、文字を書かずにリアクションを取ることができるようになるからです。

 個人的には、腕時計で文字入力というのは、当面諦めていますし、ポケットにスマートフォンがあるなら、無理矢理文字入力をさせなくても良いと思っています。その代わりにできる事もある、それがリアクションです。ウェアラブルデバイスと非常に相性の良いツールを発明した、と考えています。

Apple Watchもリアクション的な機能を提案するが

 Apple Watchには、デジタルタッチと呼ばれる、Apple Watchユーザー同士のコミュニケーション手段を提供しています。時計の文字盤にお絵かきをしたり、タップして振動を伝えたり、2本指で自分の脈を伝えたり。

 パッと手首だけでコミュニケーションが取れる非常にユニークな手段ではありますが、デジタルタッチには問題点は2つあります。1つは、コミュニケーションが密接すぎること。手首に振動付きで直接メッセージを送ったり、心臓の鼓動を送るのは、恋人や家族ぐらい親しい間柄でなければ、日常的に使う気にはなれませんでした。

 そして2つ目の理由は、Apple Watchユーザーに閉じたコミュニケーション手段であるため、相手がさほどいないことです。前述の通り、家族がApple Watchをつけていなければ、わざわざ相手を見つけるのは難しいのではないか、と思うのです。ソーシャルメディアを持たないAppleの弱みが、コミュニケーションサービスに響いている結果でしょう。

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