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サンディスクのUSB 3.1対応外付けSSDは、内蔵SSDを超える速度だった!

2016年01月18日 15時00分更新

文● 平澤 寿康 編集●北村/ASCII.jp

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Extreme 900の速度は
利用環境に左右される

 次に、デジタルカメラの撮影データ転送という、これら製品がターゲットとする用途を想定し、デジタルカメラで撮影したJPEGデータ300ファイル、RAWデータ300ファイル、合計600ファイル、容量約6.3GBのデータをPCからポータブルSSDに転送するのにかかる時間を計測してみた。ストップウォッチを使って手動で5回計測し、最速と最遅を省いた3回分の平均を出している。

約6.3GBのファイルコピー時間(SATA接続)
Extreme 900 約26.0秒
Extreme 500 約26.5秒

 結果を見ると、Extreme 900とExtreme 500の間にほとんど差がなかった。ただ、これには理由がある。それは、今回のテスト環境では、転送データをPCに接続したSSDに格納し、そこから転送する方法で行なったが、そのSSDはSATA接続仕様で、リード速度がExtree 900のライト速度を下回っていたからだ。

 そこで、別途NVMe対応のPCIe接続M.2 SSD「Samsung SSD 950 PRO 256GB」を用意し、そちらにデータを格納した状態でもう一度計測してみた。すると、Extreme 900の転送時間が9秒以上速い16.8秒に短縮され、本来の性能が遺憾なく発揮された。やはり、データ送出側SSDの速度がボトルネックとなっていたわけだ。

約6.3GBのファイルコピー時間(PCIe接続)
Extreme 900 約16.8秒
Extreme 500 約25.4秒

 では、Extreme 900をUSB 3.0ポートに接続して利用した場合はどうだろう。こちらも、送出データをSamsung SSD 950 PRO上に置いて測定してみたところ、約22.8秒と遅くはなったが、それでもSATA SSDからデータを転送する場合よりも若干高速だった。

 このことから、接続ポート同様に、データ転送時のデータ送出側の速度もかなり重要なポイントとなりそうだ。

約6.3GBのファイルコピー時間(USB 3.0接続)
Extreme 900 約22.8秒

それぞれに魅力があり
甲乙付けがたい

 以上の結果から、Extreme 900の優位性は十分に確認できたが、逆に利用時の問題も浮き彫りになった。

 それは、Extreme 900の性能を最大限に引き出すには、PCにUSB 3.1 Gen2対応ポートが用意されていることに加え、PCIe接続に対応する高速なM.2 SSDを利用したり、SATA接続SSDを複数台利用したRAID環境を実現することで、Extreme 900側を超える速度を発揮する内蔵ストレージが不可欠になる、ということだ。つまり、Extreme 900の性能は、利用環境によって大きく左右されると言えるだろう。

 そうはいっても、ポータブルHDDに比べて圧倒的な速度が発揮されるのは間違いなく、大容量データも短時間で転送できるだろう。加えて、最新ノートPCでは、PCIe接続の超高速SSDを内蔵し、USB 3.1 Gen2対応ポートを備える製品も徐々に増えつつある。そのため、Extreme 900の速度を最大限引き出せる環境も徐々に整ってくるはず。

 もちろん、最大1.9TBという大容量も大きな魅力で、大容量かつ高速なポータブルストレージを探している人にとって、注目の存在になるはずだ。

 同様に、Extreme 500もUSB 3.0接続のポータブルSSDとしてトップクラスの速度を発揮するとともに、実測でも十分な高速性を確認しており、魅力が大きく劣ることはない。

 容量は最大480GBとExtreme 900に負けるが、コンパクトかつ軽量なボディで、軽快に持ち運べる点が大きな魅力。超高速ポータブルストレージを、かさばることなく持ち運びたいなら、こちらがお勧めだ。

 なお、各製品の発売時期および価格は、以下にまとめたとおりだ。

スペック
製品名 Extreme 900 Extreme 510 Extreme 500
出荷開始日 2016年4月 2016年4月 2016年2月
予価 1.92TB:12万円
960GB:7万5000円
480GB:4万5000円
480GB:3万8000円 480GB:3万5000円
240GB:2万円
120GB:1万5000円

【関連サイト】

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