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2015年に全役職員2万3000台のiPadを導入

みずほ銀行、iPadとXenAppで働き方改革、在宅勤務も視野

2016年01月15日 12時30分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 みずほ銀行がiPadとCitrix XenAppのアプリ仮想化環境を利用して、ワークスタイル変革を積極的に推進している。金融機関では難しいと思われた在宅勤務も視野に入れ、柔軟な働き方を目指しているという。

 国内に421の本支店と40の出張所を備え、銀行・信託・証券の一体戦略と、法人個人の一体戦略を推進するみずほ銀行。ITへの取り組みも積極的で、2012年から銀行サービスのさらなる向上のためにiPadの導入を開始し、2015年にはワークスタイル変革を目的に2万台を超えるiPadを導入した。さらにiPadから既存のWindowsアプリを利用するためにCitrix XenAppを採用するなど、業務プロセス改革を加速している。

 まず営業店の渉外担当用として約4500台のiPadを導入したところ、顧客の知りたい情報をタイムリーに提供できるなど、具体的な効果が得られたことから、2015年に全役職員向けに2万3000台の大規模導入を行った。iPadならば全員に端末を提供することができ、ペーパレス化も推進できると考えたという。

 一方で行内システムの多くは、WindowsとIEを前提に開発されたWebアプリが多く、iPadでは正しく動作しないという問題が生じた。iPad用に改修するとなるとかなりの開発コストが予想されたため、どのように対応するかが課題だったという。

 着目したのが、XenAppだった。実はIE用に開発されたWebアプリを利用するため、2012年からXenAppによるアプリ仮想化基盤を構築していた。それをiPadにも応用できないか――。

 みずほ情報総研が検証したところ、「Citrix Receiver for iOS」を利用すれば、XenAppで展開するワークフローシステムを改修することなくiPadから利用できることを確認。iPad大規模導入に伴う問題も、XenAppなら大幅にコストを抑えた解決できると考え、みずほ銀行に提案。2015年4月からシステムの構築がスタートした。

 開発期間は約6カ月。2015年10月から1500名の利用を想定した運用が始まった。現在、役職員とモデル支店の行員が、iPadからXenAppのアプリ仮想化環境にアクセスし、ワークフローシステムを利用しているという。

 行員からは「会議のために別のオフィスに外出しているちょっとした合間に、iPadで部下からの申請などを承認できるので、業務の効率化と迅速化につながっている」などの声が挙がっている。アプリ仮想化なら実際のデータを端末に持ち出す必要がないため、セキュリティの心配も少ないという。

 今後のプランとしては、iPad×XenApp環境の利用範囲を順次広げていく計画だ。効果を確認したうえで、最終的には全行員が利用できるようにする。その際には、在宅勤務も視野に入れ、クラウドの活用によるシステム構成の整備も想定するという。

 一般的に業務規定の厳しい金融業界で在宅勤務が実現すれば、これは革新的な事例となりそうだ。

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