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2015年のデジカメを振り返りつつ、ベストバイのソニー「RX1R II」をガッツリ試す!

2015年12月31日 10時00分更新

文● 周防克弥

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 2015年も数多くのデジカメがリリースされた。一時期のミラーレス機ブームが収まりつつあり、今年は方向性が明確な機種が目立った感じがする。

 特定の機能を重視したデジカメや性能を重視するための高性能ハイエンド機、趣味性の高い機種など、通常使用ができる汎用性を損なわない程度に、それでも一定の方向へ向かって尖ったデジカメが多く出てきた感じだ。

 その1つが望遠撮影。スマホが流行していることもあり、携帯性重視のコンデジはちょっと居場所を取られた感があるが、スマホでは難しい望遠撮影が可能な高倍率コンデジが中々に元気だ。

光学83倍ズーム機も登場! 手ブレ補正も進化した!!

ニコン「COOLPIX P900」。直販サイトで7万5060円。35mm判換算で約2000ミリ相当の超望遠撮影ができる光学83倍ズームを採用する一体型コンデジ。EV5段分の手ブレ補正や秒間7コマの連写、EVFを備える ニコン「COOLPIX P900」。直販サイトで7万5060円。35mm判換算で約2000ミリ相当の超望遠撮影ができる光学83倍ズームを採用する一体型コンデジ。EV5段分の手ブレ補正や秒間7コマの連写、EVFを備える

 50倍、60倍を超える83倍ズームを採用するニコン「COOLPIX P900」は最たるものだろう。

 望遠撮影で心配なのが手ブレだ。使用者の技術面をカバーする手ブレ補正機能も5軸式を採用したオリンパスの「OM-D E-M5 Mark II」や、ソニー「α7RII」、レンズでの手ブレ補正とボディー内の手ブレ補正の両方を使えるハイブリッド型のパナソニック「LUMIX GX8」なども登場している。

オリンパス「OM-D E-M5 MarkII」直販サイトでは10万9080円(ボディのみ)。5軸手ブレ補正や40M相当の記録ができるハイレゾショットを搭載。防塵防滴性能もあり、プロ仕様。マイクロフォーサーズ規格のデジカメなので、豊富な交換レンズが利用できるのも魅力 ソニー「α7RII」。ソニーストアで47万3990円(ボディのみ)。有効画素数4240万画素。裏面照射型のフルサイズCMOSセンサーを採用している。コントラスト検出方式だけでなく、位相差検出AFも採用するファストハイブリッドAFで、一眼レフに負けないAFスピードが魅力的なミラーレス機。4K動画の記録も可能だ
オリンパス「OM-D E-M5 MarkII」直販サイトでは10万9080円(ボディーのみ)。5軸手ブレ補正や40M相当の記録ができるハイレゾショットを搭載。防塵防滴性能もあり、プロ仕様。マイクロフォーサーズ規格のデジカメなので、豊富な交換レンズが利用できるのも魅力ソニー「α7RII」。ソニーストアで47万3990円(ボディーのみ)。有効画素数4240万画素。裏面照射型のフルサイズCMOSセンサーを採用している。コントラスト検出方式だけでなく、位相差検出AFも採用するファストハイブリッドAFで、一眼レフに負けないAFスピードが魅力的なミラーレス機。4K動画の記録も可能
パナソニック「LUMIX GX8」。直販サイトでは税込み15万4980円(ボディのみ)。マイクロフォーサーズ規格を採用し、新開発の20Mセンサーを搭載。レンズ内とボディー内の両方の手ブレ補正が有効になる「Dual I.S.」を初採用。マルチアングル液晶にEVFも搭載。4K動画の撮影も可能だ パナソニック「LUMIX GX8」。直販サイトでは税込み15万4980円(ボディーのみ)。マイクロフォーサーズ規格を採用し、新開発の20Mセンサーを搭載。レンズ内とボディー内の両方の手ブレ補正が有効になる「Dual I.S.」を初採用。マルチアングル液晶にEVFも搭載。4K動画の撮影も可能だ

高解像な写真が撮れる機種も多く登場!

 ここ数年のデジカメの進化の方向性の一つ、「高解像力」を得るための機種も多くリリースされた。

 解像力を上げるための手段として一番わかりやすいのは画素数を上げること。記録画素数が上がって画素ピッチが狭くなればその分より細かく、高精細になる。

ローパスフィルター採用の「EOS 5Ds」(右)とローパスフィルターなしの「EOS 5DsR」(左)。直販サイトでは5Dsが50万5440円、5DsRが53万7840円(ともにボディのみ)。35mmフィルムカメラベースのデジカメとしては最高画素数になる約5060万画素のCMOSセンサーを採用する
ローパスフィルター採用の「EOS 5Ds」(右)とローパスフィルターなしの「EOS 5DsR」(左)。直販サイトでは5Dsが50万5440円、5DsRが53万7840円(ともにボディーのみ)。35mmフィルムカメラベースのデジカメとしては最高画素数になる約5060万画素のCMOSセンサーを採用する

 前述のE-M5 MarkIIは、有効画素数1600万画素ながらもセンサーを動かして複数回露光させて擬似的に画素数を増やし、40M相当の記録ができるし、それ以外にも、素のまま50Mの記録ができるキヤノンの「EOS 5Ds/5DsR」や、40Mの記録ができるα7RIIが登場している。

リコーイメージング「PENTAX K-3 II」。直販サイトで12万3400円(ボディのみ)。1画素でRGB3色分の色を取り込める「リアル・レゾリューション・システム」を採用。秒間8.3コマの連写やGPS機能、防塵防滴構造で信頼性の高いデジカメになっている リコーイメージング「PENTAX K-3 II」。直販サイトで12万3400円(ボディーのみ)。1画素でRGB3色分の色を取り込める「リアル・レゾリューション・システム」を採用。秒間8.3コマの連写やGPS機能、防塵防滴構造で信頼性の高いデジカメになっている

 画素数を上げるのではなく、まったく違う方向からのアプローチがリコーイメージングの「PENTAX K-3 II」だ。

 一般的なベイヤー配列のセンサーではどうしても1画素ではR(赤)G(緑)B(青)の内の1色しか認識できないため、隣り合わせたほかの画素の色情報を参照し、補完することで色を作り出している。このため1画素単位での緻密な色再現ができない。

 シグマの多層センサー「Foveon」ではセンサーそのものがRGBの3層になっており、1画素単位での色を再現できる。しかし、K-3 IIはベイヤー配列のセンサーを採用しつつ、同様の結果が得られるようにセンサーシフト方式の手ブレ補正を利用してセンサーを1画素ずつ動かし、1つの画素の位置でRGBの3色の記録をする「リアルレゾリューション・システム」を搭載する。

 つまり、ベイヤー配列のセンサーを使用しつつも色補完を行なわない記録ができる。これは業務用のデジタルカメラバックで見かけるマルチショットと同じ事がコンシューマ機でできるようになった画期的なデジカメだ。

 そして画素数を上げるだけではなく、ローパスフィルターをなくす、または効果をキャンセルすることでより解像力を上げようとしているデジカメも今年は多くの機種に採用された。前述のE-M5 MarkII、α7RII、EOS 5DsR、K-3IIはどれもローパスフィルターレス機だ。

見た目も大事! 雰囲気重視のデジカメたち

富士フイルム「X-T10」。直販サイトで9万6660円(ボディーのみ)。クラシカルな外観ながらも中身はハイエンドモデルと同等。EVFやフィルムシミュレーション機能など、楽しく撮影できる機能が満載されている。ダイヤル中心の操作系は直感での操作がしやすい ニコン「Nikon 1 J5」。直販サイトで5万4540円(ボディーのみ)。1型センサー採用のミラーレス機。センサーサイズは小さめだが、写りは大型センサーにも負けない性能を持っている。ダイヤル中心の操作系とシンプルなデザイン、自分撮り可能な可変液晶や4K動画の撮影機能も備えている
富士フイルム「X-T10」。直販サイトで9万6660円(ボディーのみ)。クラシカルな外観ながらも中身はハイエンドモデルと同等。EVFやフィルムシミュレーション機能など、楽しく撮影できる機能が満載されている。ダイヤル中心の操作系は直感での操作がしやすいニコン「Nikon 1 J5」。直販サイトで5万4540円(ボディーのみ)。1型センサー採用のミラーレス機。センサーサイズは小さめだが、写りは大型センサーにも負けない性能を持っている。ダイヤル中心の操作系とシンプルなデザイン、自分撮り可能な可変液晶や4K動画の撮影機能も備えている
リコーイメージング「GRII」。直販サイトで9万9900円。銀塩時代から人気のGRが無線LANを追加して2年ぶりのマイナーチェンジ。28mm相当の単焦点レンズは描写力も高い。コンデジ並のサイズで気軽に持ち歩けて高画質な写真を記録できる
リコーイメージング「GRII」。直販サイトで9万9900円。銀塩時代から人気のGRが無線LANを追加して2年ぶりのマイナーチェンジ。28mm相当の単焦点レンズは描写力も高い。コンデジ並のサイズで気軽に持ち歩けて高画質な写真を記録できる

 雰囲気重視の趣味性の高いデジカメでは、前述のLUMIX GX8以外に、5月発売の富士フイルム「X-T10」、4月発売のニコン「Nikon1 J5」、6月発売のリコーイメージング「GRII」などが登場。

 レンズ交換ができるミラーレス機や一体型のコンデジスタイルながらも大型のセンサーを採用した機種が多く、基本スペックは十分に満たしてきれいに撮る楽しみや、所有する喜びを感じられるデジカメだ。

コンデジスタイルの集大成は「RX1R II」

 コンデジスタイル機では、従来から外付けのEVFが用意されている機種も多かったが、今年は内蔵型が増えてきた。屋外での視認性を考えれば、外光の反射がある背面モニターよりはEVFのほうが断然見やすい上、EVF用のパネルの性能が上がり、実用性が格段に上がったためでもある。

 またエプソン製の441万ドットのEVF用液晶が登場したので、来年はより高性能になり、コンデジスタイルにEVFは当たり前の時代が来る可能性が高い。

ソニー「サイバーショット RX1R II」 ソニー「サイバーショット RX1R II」

 そんな趣味性の高いコンデジスタイルデジカメの2015年の集大成とも言えるのがソニー「RX1R II」だろう。

 フルサイズ素子を採用する人気のコンデジ「RX1」シリーズの最新機種で、世界初の光学式可変ローパスフィルターが採用されたほか、有機ELファインダーの搭載や有効画素数約4240万画素のセンサーを採用するなど、大幅に進化している。

 予想実売価格は46万円前後と超高額デジカメだが、思わず欲しいと思ってしまう実力がある。

 年内発売の予定が、2016年発売になってしまったが、個人的にベストバイなデジカメだと思う。そこで、次ページからは本機のレビューを掲載し、画質も徹底的にチェックして2015年を締めくくりたい。

(次ページに続く、「筆者的イチオシのソニー「サイバーショット RX1R II」 ローパスフィルター切り替えってそういうこと? 」)

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