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ネット接続サービスや行政防災情報配信へ

静岡・川根本町に高速ブロードバンド環境、KCCSが整備

2015年12月16日 15時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 静岡県榛原郡川根本町が高速ブロードバンド環境を整備した。インターネット接続サービスや行政・防災情報配信サービスに利用する。インフラ構築を担当した京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が12月16日、発表した。

 川根本町は、静岡県の中央部に位置し、人口7514人(2015年11月現在)、面積496.72km2のうち約90%を森林が占める緑豊かな町だ。南アルプス南部の山麓と前衛の山々が織りなす美しい景観に寸又峡温泉や接岨峡温泉などが点在し、日本唯一のアプト式鉄道を有する南アルプスあぷとライン、SLが走る大井川鐵道、徳山のしだれ桜など観光名所も豊富。2014年6月には川根本町全域を含む南アルプスエリアがユネスコエコパークに登録された。

川根本町

 一方で、中山間地域という地理的条件から民間事業者による高速ブロードバンド環境の整備が進んでいなかった。そこで都市部との情報格差の解消、地域情報の発信、医療・教育への活用などをめざし、たいしょうがいせいの高い光ファイバと無線による高速ブロードバンド環境の整備に踏み切った。

 公設民営方式でKCCSがインフラ構築を担当し、12月15日に町内全域での整備が完了。KCCSは同事業を進めるにあたり、地域密着型の迅速な対応と高品質な運用を実現すべく、事業運営会社として東海ブロードバンドサービス株式会社(TBBS)を設立。TBBSでは、ブロードバンド環境の町内全域整備完了に先立ち、9月13日からインターネット接続サービス「やませみネット」を提供し、同町が行政・防災情報などを配信する「かわねフォン」も運営している。

 かわねフォンは全世帯に設置され、回覧板などの行政・地域情報を文字・画像・音声で案内する「お知らせ機能」、火事や豪雨などの緊急情報を最大音声で放送する「告知放送機能」、地域内無料の「IP電話機能」、町内の催し(運動会や祭り)などの様子を観れる「動画視聴機能」を備える。

 併せて、駅や観光スポットでの通信料無料のインターネット接続や、ソーラー発電と蓄電池を組み合わせて災害時でも通信手段が確保できる公衆無線LANシステム「観光・防災Wi-Fiステーション」を整備し、観光客へのサービス向上、防災対策強化の取り組みも進めている。

 同町は今後、高速ブロードバンド環境を活用した、バーチャルホスピタル(遠隔診断)などの医療支援や、高齢者の見守りなどの福祉支援、学校教育など、住民サービスのさらなる向上に取り組む考え。  

 一方、KCCSは今後もも地域に密着しながら、高速ブロードバンドの整備やIP告知システムによる防災・医療・介護に関する社会システム事業を展開し、地方創生を支援するとしている。  

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