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少なくとも恒星を周回するダストの雲ではないことは判明した

ダイソン球か? と噂の天体は大規模な彗星の群れかも

2015年11月27日 16時32分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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多数の彗星が長く尾を引いて恒星の光を減じる予想図  (Credits: NASA/JPL-Caltech)

 NASA(米航空宇宙局)は11月25日、奇妙な減光を行なうはくちょう座の恒星KIC 8462852は彗星の群れではないかという説を発表した。

 太陽系外惑星を探索するケプラー宇宙望遠鏡が発見したはくちょう座の恒星KIC 8462852は、惑星ともダスト(チリ)の雲とも判断できない奇妙なトランジット(惑星などによる天体蝕)を起こしているため、「異星文明が作り上げた大規模宇宙構造物(ダイソン球)」ではないかと話題となった。

 アイオワ州立大学の天文学者が発表した論文によると、恒星の光を減じるほどの岩石の雲で構成されていれば赤外線で見つかるはずだが、NASA/JPL(ジェット推進研究所)の赤外線宇宙望遠鏡スピッツァーのデータを調査したても暖かいダスト雲は発見できなかったという。この事実から、低温の尾が大きく伸ばしている彗星が恒星の周囲を多数回っており、長く大きな減光パターンを生じさせているのではなかという説が提唱された。

 いずれにせよ、KIC 8462852の正体が何であるかの解明にはさらなる各種観測が必要だとしている。

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