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「OpenBlocks IoT Family」でAWS IoTやビーコン対応

ぷらっとホーム、IoTに本腰 「OpenBlocks」大幅強化

2015年10月29日 14時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 ぷらっとホームは10月28日、極小サイズIoTゲートウェイ「OpenBlocks IoT Family」に関する多数の発表を行った。

 発表されたのは、(1)AWSの提供するIoTプラットフォーム「AWS IoT」への対応、(2)マルチクラウド接続などの大幅なソフトウェア機能追加、(3)ビーコンによる位置管理システム構築に最適な新モデルの投入。

AWS IoTに対応、IoTシステム構築容易に

 (1)では、OpenBlocks IoT Familyの新ファームウェア(ver.1.0.6)でAWS IoTを標準サポート。

 AWS IoTは、接続されたデバイスが簡単かつ安全にクラウドアプリやそのほかのデバイスとやり取りできるマネージド型クラウドプラットフォーム。数十億のデバイスと数兆のメッセージをサポートし、それらのメッセージをAWSエンドポイントや他のデバイスに確実かつ安全にルーティングするという。また、AWS Lambda、Amazon Kinesis、Amazon S3、Amazon Machine Learning、Amazon DynamoDBなどの各種サービスも簡単に使用でき、IoTで生成されたデータを収集、処理、分析、実行するためのプラットフォームを自前で用意する必要もない。

 OpenBlocks IoT Familyで収集されるデータの基盤としてAWS IoTを標準利用できるため、ユーザーは従来必要だったシステム構成や複雑な設定をすることなく、IoTシステムを構築できるとしている。

マルチクラウド接続などソフト機能追加

 PD Handlerは、BLEビーコンや温度センサーといったIoTデバイスをOpenBlocks IoT Familyに接続し、データを収集する。PD Emitterでは、同社の「PD Exchange」をはじめ、AWS IoT、Amazon Kinesis、IBM Bluemixなどの各社クラウドサービスへの接続を可能にする。MQTT・HTTPSプロトコル通信に対応し、センサーデータなどを各種サーバーへ送信できるようになる。そして、これらをWeb UI上で設定できる。

 既存製品も2015年11月提供予定のファームウェアアップデートで利用できるようになるとのこと。

 これと併せて、2015年11月中旬より、OpenBlocks IoT Familyを対象としたサポートメニューを拡充する。標準保証期間1年間を最大6年間まで延長できる「ハードウェア延長保証」と、製品導入時のセットアップや障害調査などをサポートする「テクニカルケア for OpenBlocks IoT Family」の2つのメニューを用意するという。

ビーコンによる位置管理システムに最適な新製品

 (3)では、PoEに対応し、Bluetooth/Wi-Fi高性能内蔵アンテナを搭載する新型IoTマイクロサーバー「OpenBlocks IoT BX0」を投入。Linux搭載、高機能、超小型筐体という特長に加え、IEEE802.3af Class 2準拠のPoEでLANケーブル経由の充電が可能となった。無線通信についてもBluetooth/Wi-Fiの送受信性能を向上させる新型高性能内蔵アンテナを搭載するため、顧客の利用環境に合わせた柔軟なIoTシステム構築が可能になるという。

IoTゲートウェイとしての利用イメージ

 筐体は幅41.6×奥行96×高さ11.3mmの極小サイズで、あらゆる場所に設置可能。22nmプロセス技術に基づくインテルのSoCを搭載し、さらに1GBのRAM、4GBのフラッシュROMを搭載。パワフルさも兼ね備えた。OSにはDebian GNU/Linuxを採用している。

 用途として、各種センサーと上位ネットワークを中継するIoTゲートウェイをはじめ、エッジサイドで計算能力を提供するフォグ・コンピューティングや機械学習ノード、多数のセンサーをインターネットへつなぐM2M/IoTルーターなど、多数のシーンを想定。Bluetoothビーコンと組み合わせた動態管理や、温度・加速度センサーを利用した設備管理、スマートシティや見守りに向けた都市・設備IoT管理システムなども想定している。価格はオープン。

利用シーンイメージ

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