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ハロプロファンが「はてな」育てた 近藤淳也会長講演

ウェブのデモクラシーは消えてしまうのか

2015年10月15日 16時17分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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コミュニケーションは「グルーミング型」へ

 はてなハイクは、ツイッターのようなミニブログサービス。日本らしいミニブログを“俳句”に求めたもので、女性の利用者が多かったそうだ。

「爆発的なサービスの成長にはいかなかったんですが、かなり密度が濃いコミュニティになりました。はてなハイクの中で7組くらい結婚した人がいるんです」

 ユーザー数に対して結婚した人の割合が高すぎるのはなぜか。近藤会長の解釈としては相手の投稿を評価する「はてなスター」という仕組みを作り“褒めるしかできない”設計にしたことが要因だったのではないかと分析していた。

 うまいことを言えば、誰かが褒めてくれる。情報は人から人へと伝わっていき、コミュニティのあいだで話題が盛り上がる。

 見知らぬ誰かとの出会い、デビューの可能性、そうした期待にわくわくする昔ながらのウェブサービスがある一方、いまはLINEやFacebookの中にあるような、すでに知っている誰かと話すタイプのコミュニケーションも伸びてきている。

 けんすうさんは、すでに知っている誰かと話すタイプのコミュニケーションを「グルーミング型」と呼んでいる。

 不特定多数と情報をやり取りするためのコミュニケーションではなく、友達同士の関係性の確認に近いコミュニケーション。内容は「ああ」「うん」「へえ」などほぼ意味をなさないことも多く、他人が見ても何の話なのかがわからない。

 グルーミング型が増えてきた理由の1つは、スマートフォンの流行にある。

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