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「vCloud Air」「vRealize」の強化、キャリア向け「vCloud NFV」など

「VMworld 2015 Europe」で発表されたVMware新機能を紹介

2015年10月15日 06時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 ヴイエムウェアは10月14日、スペイン・バルセロナで開催中(10月12日~15日)のVMworld EMEA 2015での発表内容について概要を紹介する説明会を開いた。新たにハイブリッドクラウド管理ツール新板、通信事業者向けのNFVソリューション、IaaS「vCloud Air」の新機能を発表している。

ヴイエムウェア チーフエヴァンジェリストの桂島航氏

「vRealize」シリーズ一新

 最大の発表は、ハイブリッドクラウド管理プラットフォームの最新版「vRealize Automation 7」および「vRealize Business Standard 7」のリリース。

 同社のハイブリッドクラウド管理プラットフォームは、プロビジョニングを自動化する「Automation」、運用を効率化する「Operations」、仮想リソースのコストや稼働率を提示する「Business」で構成されるが、今回は「Automation」と「Business」の最新版となる。これに先立ち、2015年第3四半期には「vRealize Operations 6.1」と「vRealize Log Insight 3」をリリースしており、これらにより、同プラットフォーム製品はすべて一新されたことになる。

ヴイエムウェアが目指すSDDCの姿

仮想リソース構成を手軽にテンプレート化

 vRealize Automation 7では、新たに「統合サービスブループリント機能」を実装した。仮想化されたサーバー、ネットワーク、ストレージ、セキュリティなどのリソースと要素間の関係性をドラッグ&ドロップでグラフィカルにモデル化し、ボタン1つで環境を立ち上げられるテンプレートが作成できる。

 VMware製品で構成されたプライベートクラウドやvCloud Airに加えて、他社のパブリッククラウドも含めテンプレート化できるため、仮想環境のプロビジョニングがさらに効率的になる。

統合サービスブループリント機能

 また、プロビジョニングのプロセスの中に、既存のIP払い出しやチケットシステムなどのプロセスを含む拡張性も備えた。社内でチケットシステムなどをすでに構築し、新たにコンピューティング環境を立ち上げる際に、承認を必要としているような場合、その承認フローもvRealize Automation 7の中に組み込める。

仮想リソースの稼働率やコストを見える化

 一方、「vRealize Business Standard 7」は、仮想リソースのコストや稼働率を見える化する新製品。仮想リソースの稼働率を把握し、集約率はどれくらいか、ムダな仮想マシンがどれだけ立ち上がっていないかなどを調査し、それらのコストが数値として提示される。プライベートクラウドにおいて、どの部門にコストがかかっているかを把握できるほか、クラウドサービス事業者はサービスの値付けの参考にもできるという。

仮想リソースの稼働率からコストを可視化

その数値を部門ごとに提示する「Showback」機能も

(→次ページ、キャリア向け「vCloud NFV」やIaaS「vCloud Air」新機能群を紹介

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