タワー型のデスクトップと性能比較

ハンドル握って外へ持ち出せ! GTX 980搭載の小型PC「LITTLEGEAR」

文●鈴木誠史/ASCII.jp

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ハンドルを握ってみて、わかったこと

 LITTLEGEAR最大の特徴は、なんといってもそのハンドルだ。グリップ部分には細かな凹凸の滑り止め加工を施しており、また角度を付けて握りやすい形状となっている。ハンドルは本体フレームの倍の厚さ(1.6mm)の板金を使用しているため、およそ50kgの負荷をかけても歪んだり抜け落ちたりしないという。

 実際に持ってみると、角度が鋭利な分、強く握っていると手のひらが少々痛くなる。それだけ板金が頑丈だということだろう。片手をハンドルにかけ、反対の手で底面を支えるような持ち方で運ぶのがよさそうだ。残念なのはハンドルと本体の隙間が狭く手が入らない点。この隙間がもう少し広ければ、よりしっかりとハンドルを握れそうなのだが……。

重量はおよそ8.3kg。決して軽いとは言えないが、大型のデスクトップPCに比べれば持ち運ぶのはとても簡単だ

小型サイズというだけで魅力的! インターフェースも充分

 本体サイズは幅178×奥行395×高さ330mm(ハンドル含む)。NVIDIAの「GeForce GTX TITAN X」などハイエンドビデオカードも搭載できるデスクトップとしては、LITTLEGEARは小型な部類に入る。仮にハンドルがなくても、この省スペース性だけで充分魅力あるデスクトップPCではないだろうか。

 本体正面にはUSB端子や光学式ドライブがなく、マットな質感のシンプルなフロントパネルとなっている。シンプルな分、赤く光るLEDランプがよく目立つ。正面近くの右側面に、電源ボタンとUSB 3.0端子×2、ヘッドフォン出力、マイク入力がある。

 背面にはUSB 3.0端子×2、USB 2.0端子×4、有線LAN端子を備えている。映像出力はDVI-I端子(DVI-HDMI変換コネクター付属)、DisplayPort×3、HDMI端子だ。

本体正面

本体背面

電源を入れるとLEDが点灯。ストレージアクセス時は青いLEDも点灯し、紫色に光る

PCケースとしての機能を省かずに小型化を実現

 発熱量の多いパーツに対応するための工夫も随所に見られる。サイドパネルの大部分と底面にメッシュ加工を施し、3面から吸気を行なえるようにした。さらに本体内部を見てみると、ストレージベイを側面に沿って配置していることがわかる。これは、CPUやビデオカードの排熱を阻害しないようにするためだ。

 排熱効率を高めつつ、ストレージベイは必要十分な数を用意している。3.5インチHDD×1と2.5インチSSD×3の同時搭載が可能で、マザーボード裏面にはM.2スロットもある。PCケースとしての機能を省くことなく、小型化を実現していることがわかる。オプションでスロットイン型のDVDスーパーマルチドライブを追加することも可能なのだ。

右側面には電源ボタン、USB 3.0端子×2、ヘッドフォン出力、マイク入力がある

左側面もメッシュパネルとなっている

吸気を行なう底面には、フィルターの役割を担うメッシュパネルを備えている。パネルは引き出してメンテナンスできる 

天板を後方に引くと、スロットイン型のDVDスーパーマルチドライブが出現する(オプション追加時のみ)

本体内部は二層構造となっており、ストレージは側面に沿って縦に配置する

CPUとビデオカード周りのスペースを確保し、冷却性能を高めているという

マザーボード背面にM.2スロットを搭載。M.2 SSDの搭載が可能だ(インテル H110 Express搭載モデルのみ)

マウスコンピューター/G-Tune

(次ページ、「GTX 980の性能はどこまで発揮できるのか、NEXTGEARシリーズと比較」)