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ほぼすべてのパーツを新規設計

進化ではなく革新 B&W「800 Diamond」5年ぶり新モデル

2015年10月09日 12時00分更新

文● 鈴木誠史/ASCII.jp

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 D&Mホールディングスは10月6日、英Bowers & Wilkins(B&W)ブランドの新製品発表会を開催。ハイエンドスピーカー「800 Diamond」シリーズ新機種の技術詳細および「802 D3」など6製品の価格を明らかにした。

 モデル名の末尾に“D3”と付けられた800 Diamondシリーズの第3世代製品。第2世代(2010年発売)製品の後継ではあるが、ほぼすべてのパーツを新規開発した。発表会ではB&Wの「これは進化ではなく、革新である」というコメントを引用しながら、旧シリーズの名残はダイヤモンドツイーターとスピーカー端子部のみであることを紹介した。

特徴的な大型ウーファー。「802 D3」「803 D3」に搭載されている

センタースピーカー「HTM1 D3」

 革新の象徴となるのは、新型のコーン素材「コンティニュアム」の採用だ。ミッドレンジユニットのコーン素材を1974年から採用し続けていた「ケブラー」から変更したのだ。コンティニュアムは“信号が切れる際に挙動が残る”というケブラーの問題を改善しつつ、共振を高度にコントロールできるケブラーの良さを損なわない素材だという。

ミッドレンジユニット

手前がコンティニュアムコーン、奥がケブラーコーン

信号を切った際、左のケブラーコーンは動作し続けているが、右のコンティニュアムコーンはピタリと止む

 共振を抑えるため、あらゆるパーツを新規設計し剛性を強化した。デザインにおいても構造から塗装まで細かく見直されている。またウーファーには、剛性が必要な場所で厚みが最大になる「エアロフォイルコーン」を新導入した。シリーズの特徴であるダイヤモンドツイーターは、ダイヤモンドを超える素材を確認できなかったからという理由から変更を加えなかった。

剛性を向上させ、共振を抑える。資料左はタービンヘッド、右はミッドレンジユニットのシャーシの新旧モデル比較。同じ振動を与えても新モデルのパーツにはほとんど変形がない

 新しい800 Diamondシリーズは、フロア型の「802 D3」「803 D3」「804 D3」とブックシェルフ型の「805 D3」、センタースピーカーの「HTM1 D3」「HTM2 D3」の計7モデルをラインアップする。各モデルの価格は以下の表のとおりで、10月下旬に発売する。

 なお最上位モデルの「800 D3」については2016年春発売・価格未定とし、仕様は公表しなかった。

モデル名カラー価格
802 D3ローズナット183万6000円
ピアノ・ブラック194万4000円
803 D3ローズナット145万8000円
ピアノ・ブラック156万6000円
804 D3ローズナット78万8400円
ピアノ・ブラック82万800円
805 D3ローズナット47万5200円
ピアノ・ブラック49万6800円
HTM1 D3ローズナット97万2000円
ピアノ・ブラック102万6000円
HTM2 D3ローズナット71万2800円
ピアノ・ブラック75万6000円

802 D3(ローズナット)

802 D3(ピアノ・ブラック)

803 D3(ローズナット)

804 D3(ローズナット)

805 D3(ローズナット)

HTM1 D3(ピアノ・ブラック)

HTM2 D3(ピアノ・ブラック)

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