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街のドラッグストアに学ぶ商品戦略のキホン

2015年09月30日 10時59分更新

文●株式会社いつも.

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ドラッグストアでは消耗品などの入口商品で購入ハードルを下げ、粗利率の高い医薬品の販売に結びつけています。ECサイトも同様で、入口商品を用意して、本命商品の販売に結び付けていきます。

ドラッグストアがティッシュを売る理由

ドラッグストアが一番売りたい商品は、言うまでもなく医薬品です。しかし、一番目立つ店舗の入口付近には、ティッシュやトイレットペーパーなどの消耗品、お菓子やペットボトル飲料などの食品、日用雑貨が置かれています。

一番売りたいはずの医薬品を入口に置かない理由は、価格が高く、購買頻度が低いからです。医薬品は「風邪をひいたとき」など、せいぜい半年に一度しか購入しません。一方、消耗品や食品は購買頻度が高く、頻繁に購入します。そのため目立つ位置に置かれるのです。

買うハードルを低くする入口商品

ECサイトもドラッグストアと同様に、ティッシュやお菓子のような「入口商品」(集客商品)を作る必要があります。特に、本店サイトでは、初めての店に不安を抱く人もいるので、購入ハードルを下げる努力はとても重要です。

ドラッグストアは、医薬品と関係なくても入口商品になりますが、ECの場合は、その店で売りたい商品に結びつくものを選びます。例えば、「ソファ」を販売したいなら、「座椅子」が候補です。座椅子を買うお客さまは、ソファが家にない可能性が高いです。座椅子の後にソファに関するメルマガを出すなどして、販売につなげます。座椅子を買って満足していれば、その店でモノを買うハードルは下がっています。ソファを買う可能性は十分あるでしょう。

入口商品を作ることで、そのお店での買い物に慣れてもらい、本当に売りたい「本命商品」(収益商品)に誘導できます。入り口商品だけでは利益が出ないので、粗利率の高い本命商品も用意し、利益を確保します。

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