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DCC、ヒューマンアカデミー、ランサーズ、リアルワールドで合同取材

クラウドソーシングに技能検定が登場!業界標準を目指す4社に聞く

2015年09月29日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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時間や場所の障壁を越えた新しい働き方を提供するクラウドソーシングに技能検定が登場する。クラウドソーシングの現状や今回の技能検定の意義について、仕掛け人のディテイルクラウドクリエイティブの南雲宏明氏、ヒューマンアカデミー、ランサーズ、リアルワールドに聞いた。

養成から資格認定、そして仕事の提供までを一気通貫で

 2015年8月、ランサーズやリアルワールドが参画する一般社団法人 日本クラウドソーシング検定協会(CPAJ)は、クラウドソーシングの技能検定をスタートさせる。第一弾として「Webライティング技能検定」の試験が9月に行なわれ、資格学校を手がけるヒューマンアカデミーが養成講座「Webライティング技能検定講座」を販売する。クラウドクリエイターの養成から資格取得、そして仕事の提供まで一気通貫の絵を描く今回の座組みと、クラウドソーシングの今後について、代表理事であるディテイルクラウドクリエイティブ(DCC)代表取締役社長 南雲宏明氏のほか、ヒューマンアカデミー 代表取締役 岡本 成正氏、ランサーズ 代表取締役社長 秋好陽介氏、リアルワールド 代表取締役社長 菊池 誠晃氏などの参画の各社に聞いた。

アスキー大谷:まずはどんな取り組みかを教えてください。

ディテイルクラウドクリエイティブ 代表取締役社長 南雲宏明氏(以下、DCC 南雲):まずは「Webライティング技能検定」から始めます。基礎編と実践編に別れており、基礎編ではWebライティングの基礎知識やマナーなど、実践編はまさに文章の書き方を指導するものです。試験はWebベースで、4択問題や筆記試験などがあり、かなりハイレベルな内容です。予備試験が3回受けられ、月1回本試験を受けられます。

大谷:検定に合格するための資格者講座も用意されるんですよね。

DCC 南雲:はい。ヒューマンアカデミーから「Webライティング技能検定講座」という講座が販売されます。本協会の公式教材(テキスト、問題集)を使用して、知識と技術を習得していただき、検定に合格するとユニークなIDが発行されます。このIDをランサーズやリアルワールドなど提携のクラウドソーシング事業者に提示してもらうと、各事業者から特典が用意されます。

ィテイルクラウドクリエイティブ(DCC)の南雲宏明氏

アスキー大谷:こういった検定を作ることになったきっかけを教えてください。

DCC 南雲:はい。通常、クラウドソーシングで発注する場合、簡単な仕事から難しい仕事へという流れになるのですが、実際にはクラウドソーシングで働く“クラウドクリエイター”側のスキルが見えないという課題がありました。でも、資格を作ったら、クラウドクリエイター側にも、クラウドソーシング事業者にもメリットがあるのではないかと思ったのがきっかけです。

アスキー大谷:今回の座組みでは、資格学校を手がけるヒューマンアカデミーさんの参画が1つキモになると思うのですが……。

DCC 南雲:そうですね。弊社は資格学校のヒューマンアカデミーさんと10年来のおつきあいがあり、資格に携わることが多かったのですが、かたやクラウドソーシングに発注することも増えてきて、両方の話を聞ける立場にありました。今回参画いただいたアイレップやリライアンス・データも、クラウドソーシングを利用する立場にありました。今回の資格取得に際しては資格学校側もご協力いただけるのではないかと思って座組みを発案し、みなさんにお声がけさせていただきました。現状はクラウドワーカーの方が一般的な呼び方だと思いますが、前述したクラウドクリエイターという言葉も作らせていただきました。

資格学校やクラウドソーシング事業者もメリットは大きい

アスキー大谷:では、次に参画したみなさまにも、それぞれの立ち位置と参画の経緯について伺いたいと思います。

ヒューマンアカデミー 代表取締役 岡本 成正氏(以下、ヒューマンアカデミー 岡本)資格学校のヒューマンアカデミーは世の中に求められるスキルと、ワーカー自身がお持ちのスキルとのギャップを埋めるのが役割です。これまで100万人を超える修了生を送り出してきました。

ヒューマンアカデミー 代表取締役 岡本 成正氏

われわれの強みは新しい働き方を定義できることです。「カラーコーディネーター」を代表的として、今までスポットが当たってこなかった分野で新しい職業人を生み出してきました。今後は、このクラウドソーシングという分野でも、技能や働き方、キャリアの在り方を定義し、新しい市場を作り上げていきたいと思い、クラウドソーシング検定の取り組みに参加させていただきました。

アスキー大谷:次にクラウドソーシング事業者として参画しているランサーズさんとリアルワールドさんもぜひお願いします。

ランサーズ 代表取締役社長 秋好 陽介氏(以下、ランサーズ 秋好):はい。ランサーズのクラウドソーシングサービスにはプログラムやWeb制作の仕事はまだまだ少なく、ライティングなどの仕事はかなりあります。また、人材育成や教育は長年の課題で、われわれも全国で勉強会をやっているのですが、“見える化されたスキル”が今までありませんでした。

ランサーズ 代表取締役社長 秋好 陽介氏

こうした中、今回のような話をいただき、すぐに参画を決めました。見える化されたスキルや資格を使える環境を業界として構築するのは、われわれのビジョンとも合致しているし、ユーザーの課題にも寄り添うものと思っています。私たちの有料セミナーに参加する方は、単価を上げたいというより、自身のスキルを上げたいという熱意がある方なので。

リアルワールド 代表取締役社長 菊池 誠晃氏(以下、リアルワールド 菊池):われわれも、ランサーズと同じクラウドソーシングですが、われわれが提供しているのは、マイクロタスク型というBPOに近いモデル。900万人の会員から1秒ずつもらうと、一瞬で105日分の時間を確保できます。1人にとって1秒はたいした時間ではないですが、これらを集約することでレバレッジを効かせられるというのが、当社の強みになっています。

リアルワールド 代表取締役社長 菊池 誠晃氏

とはいえ、900万人の会員は地方の方、主婦、高齢者、障害者、学生なども多く、特別なスキルをお持ちというわけではありません。こうした中、スキルの育成や見える化は大きなテーマとなっており、ユーザーに働く意欲を出してもらうためにも、今回のクラウドソーシング検定は意義深い取り組みだと捉えています。一方で、品質と納期を保証しているため、クライアントにとってもメリットがあると思います。

(次ページ、業界標準のものさしでスキルを見える化する)


 

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