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直流のまま発電所からサーバーへ送電、送電ロスや変換ロスを抑える

さくらなど、太陽光発電所から石狩DCへ直流超電導送電を開始

2015年09月25日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 さくらインターネットは9月24日、石狩湾新港地域に構築した同社太陽光発電所から石狩データセンター(石狩DC)への直流超電導送電を開始したことを発表した。直流で発電された電力を交流変換することなく石狩DC内の直流対応サーバーに給電することで、送電ロスや変換ロスを抑えた効率の良い仕組みを実現している。

石狩湾新港地域に設置された太陽光発電設備と、石狩DCそばの超電導送電設備(白い建物、受電側)
概要図。太陽光発電所から石狩DCへ、500メートルの距離を超電導送電する

 超電導送電の取り組みは、経済産業省の委託事業として、石狩超電導・直流送電システム技術研究組合(千代田化工建設、住友電気工業、中部大学、さくらインターネット)が実施しているもの。高温超電導直流送電システムを石狩湾新港地域に設置し、さくらの太陽光発電所と石狩DC間、および特殊試験用設備間での送電試験を行い、送電システムとして実用化するうえでのさまざまな課題検証を行っている。

 送電元である太陽光発電所は200kWの出力で、公道も通過する地中管を通じて直流380Vで石狩DCへと送電される。石狩DCでは2013年から高電圧直流給電(HVDC)システムを商用環境として運用しており(関連記事)、直流12V対応のサーバーでこの電力を利用する。

石狩DCにある最新の直流サーバーラックと直流分電盤。ラック最上段の集中電源モジュール(左写真の右端)から給電バー(シルバーのボックスに覆われた部分)を経由して各サーバーに給電される

 石狩超電導・直流送電システム技術研究組合では「今般の送電開始は、世界でもトップレベルにある日本の超電導技術の実用化を加速させるために、世界に先駆けて実証するもの」としている。なお同技術研究組合では今後、さらに長距離(1キロメートル)の超電導送電試験も実施する予定。

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