このページの本文へ

Linux版と同じ機能/UIを利用可能に

ストレージクラフト「ShadowProtect SPX」Windows版も発表

2015年09月04日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 バックアップ/DRソリューションベンダーのストレージクラフト テクノロジーは9月1日、新製品「StorageCraft ShadowProtect SPX Cross Platform」を発表した。新たにWindows版のShadowProtect SPXが提供される。10月1日より販売を開始する。

米ストレージクラフト アジア地域担当営業事業本部 本部長のケン・キルゴア(Ken Kilgore)氏

ストレージクラフト日本法人 ジェネラルマネージャーの岡出明紀氏

 同社では今年5月、Linux版の「ShadowProtect SPX」を発表したが(関連記事)、今回Windows版も旧版(ShadowProtect 5)からバージョンアップした。これにより、Shadow Protect SPXの備える機能やインタフェースが、Windows環境とLinux環境の両方で利用できるようになった(ただし、Windows/Linux環境のバックアップには、それぞれ個別の製品ライセンスが必要となる)。これを総称してShadowProtect SPX Cross Platformとなる。

「ShadowProtect SPX」の特徴。Windows版/Linux版で同じ機能とUIが利用可能になった

 ShadowProtect SPXは、エージェント型のバックアップ製品で、物理/仮想環境のバックアップに対応している。VMware vCenterやMicrosoft System Center(Hyper-V)管理コンソール用のプラグインも用意している。

 また、バックアップを仮想マシンイメージに変換し、障害発生時にすぐさまオフサイトの仮想マシンで復旧可能にする「Virtual Boot」、仮想マシンを使ってホットスタンバイを行う「HSR」といった機能も備える。

仮想マシンを利用してリカバリ/ホットスタンバイを行う「Virtual Boot」「HSR」の機能も備える

 バックアップ環境の遠隔監視ツール新版「ShadowControl 3.0」も発表された。各拠点に点在する複数のShadowProtect SPX環境を、ダッシュボードから一元的に監視することができる。また、作成したバックアップポリシーを複数のSPX環境に配布する機能も備える。

「ShadowControl 3.0」のダッシュボード画面

 標準小売価格(税抜)は、ShadowProtect SPX Cross Platformが11万7600円。ShadowControlは無償。

マイナンバー対応におけるバックアップ製品の役割

 発表会では、来年からスタートする“マイナンバー制度”を運用していくうえでの、バックアップ製品の役割や留意点が説明された。

 同社アジア地域担当営業事業本部 本部長のケン・キルゴア氏は、ストレージクラフト製品が、米国の金融機関や、米国の医療機関/歯科医院向けコンプライアンス対応ソリューションにおいて重要な構成要素として採用されていることを説明。「マイナンバー制度で求められる要件も、こうした要件にかなり近いのではないか」と述べた。

 また同社ジェネラルマネージャーの岡出明紀氏は、マイナンバー対応においては、単にデータセキュリティの確保だけでなく、「事業継続性確保」「災害対応」「データの破棄」という観点も重要であり、それぞれにShadowProtectが貢献できるとアピールした。

マイナンバーは災害対応にも利用されるため、システムのDR対応が求められる。同社製品(ShadowStream)では遠隔レプリケーション機能を提供している

 特に「従業員の退職から7年後には、マイナンバー関連の情報を破棄しなければならない」という規定は、「管理が面倒になりがち」で注意が必要だと岡出氏は語る。ShadowProtectの月次バックアップ(月単位のアーカイブ)機能と、一定の古さに達したバックアップデータを自動削除する機能を組み合わせて使うことで、破棄作業の実施が容易になると説明した。

カテゴリートップへ