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“ラズパイ”で「Windows 10 IoT Core」を動かす その3

2015年08月28日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobu)、編集●ハイサイ比嘉/ASCII.jp

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「Windows 10 IoT Core」が正式リリース

 Microsoftが「Windows 10 IoT Core」の正式版をリリースした。対象マシンはRaspberry Pi 2およびMinnowBoard MAXで変わりはないが、いくつか仕様変更が行なわれている。

WebブラウザでWindows 10 IoT Coreにアクセスしたところ。製品版のビルド番号(10.0.10240)を確認できる

 そのひとつが、ワイヤレス機能の強化。Raspberry Pi 2ではWi-FiとBluetooth 4.0がサポートされ、通信経路の選択肢が増えた。ただし、Raspberry PiではどちらもUSBアダプタを利用しての増設となるため、対応デバイスは限定されてしまう。本稿執筆時点で動作が確認されている製品は、Wi-FiアダプタがBCM43143チップ採用のRaspberry Pi公式品、Bluetooth 4.0アダプタが「ORICO BTA-403」(日本では見かけない)のみで、ここ日本では入手しにくい。

 カメラは利用できない。Raspberry Piでは、PiCam(I2Cシリアルバスに接続するRaspberry Pi専用カメラ)やUVC(USB Video Class)に対応したUSBカメラを利用でき、実際RaspbianなどのLinuxディストリビューションでは標準サポートされているが、現状Windows 10 IoT Coreでは利用できない。リリースノートでは、DirectXの実装が完了していないためにGPUサービスを稼働できないことが理由として挙げられており、当分先になりそうだ。

 実際デバイスマネージャを確認すると、汎用のドライバ(Microsoft Basic Display Driver、Microsoft Basic Render Driver)でディスプレイへの描画が行なわれていることがわかる。「Raspberry Pi 2 audio」というデバイス名もあり、基礎的なビデオ/オーディオ出力には対応しているようだが、パフォーマンス面での最適化はこれからなのだろう。

Webブラウザで表示したWindows 10 IoT Coreのデバイスマネージャ

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